奈良県では、2024年度の改葬件数が2,080件に達し、2015年度(1,021件)から約104%増加しています。2024年度の対死亡比は11.22%で、全国平均(11.1%)をわずかに上回っています。人口増減率-2.92%(全国-0.75%)と全国平均の約4倍のペースで人口が減少しており、高齢化率31.7%(全国28.7%)・核家族化率62.6%(全国54.1%)と高齢化・核家族化が全国トップ水準で進んでいます。
本記事では、奈良県での墓じまいについて、改葬件数の推移・手続きの流れ・費用の目安・市区町村ごとの窓口情報・補助金の有無・供養先の選び方をまとめて解説します。ぜひ最後までご覧ください。
墓じまい全体の流れについては、墓じまい完全ガイドもあわせてご覧ください。

奈良県で墓じまいを検討する人が増えている理由
奈良県の改葬件数は、2015年度の1,021件から2024年度の2,080件へと、この10年で約2倍に増加しました。対死亡比11.22%は全国平均(11.1%)をわずかに上回っており、奈良県での墓じまいは着実に増加傾向にあります。2019年度に初めて1,400件台に達し、2022年度から再び急増が続いています。

急速な人口減少と記録的な高齢化
奈良県の人口増減率は-2.92%(全国-0.75%)と、全国平均の約4倍の速さで人口が減少しています。奈良県は大阪・京都のベッドタウンとして発展してきた経緯があり、昭和後期に大阪・京都から移住してきた世代が高齢化し、今まさにその子世代が首都圏や海外に転出している状況です。高齢化率31.7%(全国28.7%)は全国平均を3ポイント上回り、高齢者の割合は全国でも高い水準です。
核家族化率は62.6%(全国54.1%)と全国平均を8ポイント以上上回り、全国でも際立って核家族化が進んだ県のひとつです。一方で単身世帯率は29.3%(全国38.0%)と全国平均より低く、奈良県では世帯規模が大きい(家族人数が多い)傾向があります。しかし生涯未婚率17.0%(全国19.7%)と全国より低く、「結婚はするが子供が遠方に転出してしまう」という構造が承継者不在問題を生み出しています。つまり、奈良県では「家族がいないのではなく、遠方に出てしまって実家のお墓の管理ができない」という状況が多く、これが墓じまいを検討するきっかけになっています。大阪・京都・東京に住む子世代が帰省のたびに墓地管理の負担を感じ、親世代と話し合いながら墓じまいを進めるケースが典型的なパターンです。
娘たちにこの先ずっとお墓の管理費の支払いや掃除の負担を背負わせるのはかわいそうだなと思うようになりました。私たちの代でなんとかしておいたほうがいいんじゃないかと夫と話すようになりました。
墓じまい経験者愛知県・50代・女性
大和高原・吉野山間部の寺院墓地と大阪・京都への人口流出
奈良県は大和盆地の都市部(奈良市・橿原市・生駒市)と、大和高原・吉野地区・十津川などの山間農村部が共存しています。山間部の古い寺院墓地は、都市部に転出した子世代や大阪・京都在住の子世代が管理するには距離的に難しいケースが多く、管理者不在のお墓問題が深刻化しています。また、奈良県には歴史的な仏教寺院が多く、檀家制度が根付いた寺院も多いため、離檀の話を切り出しにくいと感じる方も少なくありません。東大寺・法隆寺・春日大社などの歴史的遺産が集まる奈良の文化的背景から、先祖代々のお寺との縁を大切にしてきた方も多く、丁寧なコミュニケーションが離檀成功の鍵です。
墓じまい実態調査2026(墓じまいパートナーズ)(2026年3月、経験者n=52)によると、墓じまいを決意した最大の理由は「継承者がいない・見つからない」「お墓が遠くて管理できない」であり、奈良県でも大阪・京都・東京に転出した子世代からの相談が多く報告されています。
検討段階だが費用面での不安が大きい。墓じまいにはかなりお金と時間がかかるので、それを計算して早めに動き出したほうが良いです。
墓じまい検討中埼玉県・50歳・男性
奈良県での墓じまいの流れ
墓じまいは、家族・お寺・役所・石材店・改葬先の複数の関係者との調整が必要な手続きです。全体の流れを把握してから進めることで、スムーズに手続きが進みます。奈良県では寺院数が多く、宗派ごとに離檀の慣習が異なる場合があるため、事前にお寺に相談しておくことが特に重要です。奈良県での一般的な流れを6つのステップで確認しましょう。詳しい手続き全体については墓じまいの流れを8ステップで解説もご参照ください。

①家族・親族への相談
墓じまいは、お墓に関わるすべての親族の合意を取ってから進めることが大切です。奈良県では核家族化率が全国トップ水準であるため、親族が各地に分散しているケースが多くあります。改葬先(永代供養墓・納骨堂など)の候補パンフレットを事前に準備し、費用の概算を示しながら話し合うと合意が得やすくなります。奈良県の山間部では「お墓をお寺に返すこと」への心理的抵抗がある場合もありますが、「誰も管理できなくなる前に、きちんと供養できる形に移す」という観点を丁寧に説明することで理解を得やすくなります。
②お寺・霊園への連絡
お寺のお墓(寺墓地)の場合、まずご住職に墓じまいの意向を伝えます。奈良県には歴史的な寺院が多く、宗派も浄土宗・真言宗・曹洞宗・日蓮宗など多様です。感謝の気持ちを伝えながら「後継者がいない現実」を正直に話すことで、多くの住職は誠実に応じてくれます。連絡の際に「埋葬証明書」の発行も依頼しましょう。公営霊園・民間霊園の場合は管理事務所に申し出ます。
「最近は墓じまいを行う方が増えてきていて、寂しい気持ちがありますがこれも時代の流れなのでしょうね。」と言ってくれて、快く墓じまいのお願いを了承してくれました。
墓じまい経験者大阪府・50代・男性
③改葬先の確保
改葬許可申請には「改葬先の受入証明書」が必要なため、新しい供養先を先に確保し、受入証明書を発行してもらいます。奈良県内には奈良市・橿原市・生駒市・大和郡山市などに永代供養墓・納骨堂があります。大阪・京都の供養施設を改葬先に選ぶ方も多く、子供が通いやすい場所を優先することをおすすめします。受入証明書の発行には数日〜1週間かかる場合があるため、早めに施設に連絡しておきましょう。
④改葬許可申請
お墓がある市区町村の役所に「改葬許可申請書」を提出します。申請書に「埋葬証明書」「改葬先の受入証明書」を添付して提出すると、「改葬許可証」が交付されます。通常、交付まで数日〜1週間程度かかります。複数の遺骨を同時に改葬する場合は遺骨1体ごとに改葬許可証が必要となるため、事前に窓口で確認してください。申請前に担当窓口に電話で必要書類を確認しておくと、書類不備による再申請のリスクを減らせます。
手続きの面倒さがあり書類不備などで何度も足を運んでいた
墓じまい経験者奈良県・54歳・女性
⑤お墓の解体・撤去
改葬許可証を取得したら、石材店に依頼してお墓を解体・撤去します。奈良県の山間部(吉野・大和高原など)では搬出経路が限られる場合があるため、事前に石材店に現地確認を依頼しておきましょう。解体前には「魂抜き(閉眼供養)」の法要をお寺に依頼するのが一般的です(お布施:3〜15万円程度)。解体後、墓地は更地に戻して管理者に返還します。複数の石材店から相見積もりを取ることで費用を正しく把握できます。
⑥新しい供養先へ納骨
石材店がお骨を取り出し、改葬先に持参します。新しい供養先での納骨の際には「改葬許可証」を必ず持参してください(原本が必要・コピー不可)。これをもって墓じまいの手続きはすべて完了です。開眼供養のタイミングと費用についても施設に事前確認しておきましょう。家族・親族に新しい供養先の場所とアクセス方法を事前に共有しておくと、その後の供養がスムーズです。
墓じまいをして本当によかったと思っています。管理ができていないお墓がずっと気になっていたのが解消されて、新しい納骨堂に移してからは安心してお参りできています。子供たちにも「ありがとう」と言われました。
墓じまい経験者大阪府・60代・女性
奈良県の市区町村別 改葬許可申請窓口一覧
改葬許可申請は、現在のお墓がある市区町村の役所に提出します。奈良県には12市・15町・12村があり、申請先はお墓の所在地によって異なります。まずお墓の住所(霊園・寺院の所在地)を確認し、対応する市区町村の窓口に問い合わせてください。

担当窓口と問い合わせ先
以下は奈良県内の主要市における改葬許可申請の担当窓口情報です。
市区町村 | 担当部署 | 電話番号 | 公式サイト |
|---|---|---|---|
奈良市 | 市民局 市民課 | TEL: 0742-34-4733 | |
橿原市 | 市民環境局 市民課 | TEL: 0744-47-3503 | |
生駒市 | 市民課 | TEL: 0743-74-1111 | |
大和郡山市 | 市民生活課 | TEL: 0743-53-1151 | |
天理市 | 市民課 | TEL: 0743-63-1001 | |
桜井市 | 市民課 | TEL: 0744-42-9111 |
上記以外の市町村については、各自治体の公式サイトで「改葬許可申請」と検索するか、市区町村の代表電話に問い合わせると担当部署を案内してもらえます。山間部の町村では郵送申請の可否も事前に確認しておきましょう。奈良県は12市・15町・12村と広域にわたるため、窓口の体制もさまざまです。特に大和高原・吉野地方の町村では、窓口が限られていることがあるため、電話での事前相談が手間を省く近道です。
必要書類
改葬許可申請に必要な書類は以下のとおりです。申請前に管轄窓口の公式サイトまたは電話で最新情報を必ず確認してください。
- 改葬許可申請書(市区町村の窓口またはホームページからダウンロード)
- 埋葬証明書(現在のお墓の管理者〔お寺・霊園の管理事務所〕が発行)
- 受入証明書(改葬先の墓地・納骨堂・霊園が発行した受け入れを証明する書類)
- 申請者の本人確認書類(マイナンバーカード・運転免許証など)
複数の遺骨をまとめて改葬する場合は遺骨1体ごとに改葬許可証が必要になるケースがあります。奈良県の山間部・村落では複数の遺骨が1つの墓石にまとめて納められているケースも多く、事前に石材店と数量を確認しておきましょう。
申請から許可証交付まで
必要書類がそろったら、お墓がある市区町村の担当窓口に持参または郵送で提出します。書類に不備がなければ通常は数日〜1週間程度で「改葬許可証」が交付されます。解体工事の予定日から逆算して余裕をもって申請しましょう。奈良県の一部町村では窓口の開設日・時間が限られている場合があるため、事前に確認しておくことをおすすめします。
奈良県の山間部(吉野・十津川・東吉野など)では、お墓のある寺院が遠隔地に所在することが多く、埋葬証明書の取得に時間がかかることがあります。また、古い石塔や多数の遺骨が一基のお墓にまとめて納められているケースも多いため、石材店に現地確認を依頼した上で、「何体分の改葬許可証が必要か」を役所と事前にすり合わせておくことが重要です。手続き全体のスケジュールを組む際は、最低でも2〜3か月の余裕を見て進めることを強くおすすめします。
奈良県の墓じまい費用の目安
墓じまいにかかる費用は「離檀料」「お墓の解体・撤去費用(石材店への依頼)」「改葬先への費用」の3つに大別されます。早めに複数の石材店に見積もりを依頼し、総額を把握しておきましょう。

離檀料
お寺のお墓(寺墓地)から離檀する際に、これまでの法要・管理に対する感謝の意を込めてお寺に納めるお金です。一般的な目安は3万〜20万円程度です。奈良県には歴史ある寺院が多く、長年の縁があるお寺ほど離檀料が高額になるケースがあります。公営霊園・民間霊園の場合は離檀料は発生しません。詳しくは離檀料とはをご覧ください。
お墓の解体・撤去費用(石材店への依頼)
石材店にお墓を解体・撤去してもらう費用の目安は10万〜40万円程度です。奈良県の山間部(吉野・十津川・東吉野など)では搬出経路が複雑な場合があり、都市部と比べて費用が高くなるケースがあります。複数の石材店から相見積もりを取り、石材店によって1.5〜2倍程度の費用差があることも念頭においておきましょう。詳しくは墓じまいと石材店をご覧ください。
改葬先(新しい供養先)の費用
改葬先に選ぶ供養の形式によって費用は大きく異なります。主な選択肢の目安を以下に示します。
- 永代供養墓:10万〜100万円程度(合祀タイプか個別安置タイプかで大きく差がある)
- 納骨堂:30万〜150万円程度(ロッカー型・仏壇型・自動搬送型など施設・タイプによる)
- 樹木葬:5万〜80万円程度(里山型・庭園型で差がある)
- 散骨:5万〜30万円程度(海洋散骨・山林散骨など方法による)
奈良県内の供養施設のほか、大阪・京都の施設を選ぶ方も数多くいます。奈良県は近鉄・JRで大阪・京都まで30〜60分圏内であるため、子供や孫が通いやすい阪神間や京都市内の施設を改葬先に選ぶ方も増えています。費用だけでなく「年間管理費の有無」「将来的な合祀の有無」「宗教宗派の制限」「アクセスのしやすさ」も確認してから選ぶことをおすすめします。改葬先選びにかける時間は惜しまず、家族全員で見学してから決めることが後悔のない選択につながります。
総額の目安
離檀料・解体・改葬先の費用をあわせた総額は30万〜150万円程度が目安です。費用全般については墓じまい費用はいくら?もご覧ください。費用を抑えたい場合は合祀型の永代供養墓を選ぶことと、複数の石材店への相見積もりが有効です。詳しくは墓じまいの費用を抑える方法もご参照ください。
奈良県に墓じまいの補助金はある?
2026年時点で、奈良県および県内の市区町村において、墓じまい(改葬)を直接対象とした補助金・助成金制度は確認されていません。全国的にも墓じまい専用の補助制度はほとんど存在しないのが現状です。ただし、自治体によって「空き家対策」や「地域振興」の文脈から間接的に支援する施策が設けられることがあるため、最新情報は各市区町村の公式サイトや担当窓口で確認することをおすすめします。
費用を抑えるための一般的な手段として、以下の方法を積極的に検討してみましょう。
- 石材店の相見積もりを取る:複数の石材店に見積もりを依頼することで費用差を確認できます
- 永代供養墓・合祀墓を選ぶ:合祀タイプの永代供養墓は費用が抑えやすく、10万〜30万円程度で対応できる施設もあります
- 複数の遺骨をまとめて改葬する:先祖の遺骨をまとめて1か所に改葬することで、解体・移動コストを抑えられる場合があります
補助金制度は今後新設される可能性もあります。お墓のある市区町村の公式サイトや担当窓口で最新情報を確認することをおすすめします。
墓じまい後の供養先の選び方
墓じまい後の遺骨をどこに移すかは、家族構成・費用感・供養への考え方によって異なります。奈良県では、県内の施設に改葬するケースのほか、大阪・京都に近い立地を活かして阪神間や京都の施設を選ぶ方も増えています。「誰がお参りしやすいか」を最優先に改葬先を選ぶことが、長期的に供養が続けられる秘訣です。
永代供養墓
お寺や霊園が遺骨を永代にわたって供養・管理してくれる形式です。承継者がいない方や、子供に管理の負担をかけたくない方に選ばれています。費用の目安は10万〜100万円程度です。詳しくは墓じまい後の永代供養をご覧ください。
納骨堂
屋内施設に遺骨を安置する形式で、ロッカー型・仏壇型・自動搬送型などがあります。大阪・京都には駅近の納骨堂も多く、奈良県から大阪方面へのアクセスを活かした選択も可能です。屋内施設のため天候に左右されず、高齢でも参拝しやすい点が特徴です。費用の目安は30万〜150万円程度ですが、施設のタイプや管理形態によって大きく異なります。詳しくは墓じまい後の納骨堂をご覧ください。
樹木葬
樹木・草花・シンボルツリーの下に遺骨を埋葬する自然葬の一形態です。奈良県内にも里山型の樹木葬区画があり、豊かな自然環境を活かした選択肢として注目されています。「自然に帰りたい」「山に近い場所に眠りたい」という方に選ばれており、継承不要・管理費が不要なタイプも多いです。費用の目安は5万〜80万円程度。詳しくは墓じまい後の樹木葬をご覧ください。
散骨
遺骨を粉末状にして海や山などに撒く供養方法です。お墓を持たずに供養を完結させたい方に選ばれており、費用の目安は5万〜30万円程度です。奈良県は内陸県のため、海洋散骨を選ぶ場合は大阪湾・和歌山沖などの業者を利用するケースが多いです。詳しくは墓じまい後の散骨をご覧ください。
よくある質問(FAQ)
Q. 奈良県での改葬許可申請はどこに提出しますか?
改葬許可申請は、現在のお墓がある市区町村の担当窓口に提出します。奈良市の場合は市民局市民課(TEL: 0742-34-4733)、橿原市の場合は市民環境局市民課(TEL: 0744-47-3503)が申請先です。その他の市町村については各自治体のホームページで「改葬許可申請」と検索するか、代表電話に問い合わせると担当部署を案内してもらえます。山間部の町村では窓口の開設時間に制限がある場合があるため、事前に電話確認をおすすめします。申請書類の書き方に不明点がある場合も、窓口の担当者に確認すれば丁寧に案内してもらえます。改葬申請書の作成を専門家に依頼する場合は、行政書士へ相談する方法もあります。
Q. 奈良県の墓じまい費用はどれくらいかかりますか?
奈良県での墓じまい費用の総額は、30万〜150万円程度が一般的な目安です。内訳は離檀料(お寺の場合:3万〜20万円)・閉眼供養のお布施(3〜15万円程度)・お墓の解体・撤去費用(10万〜40万円)・改葬先の費用(10万〜150万円)です。奈良県の山間部では石材店の搬入条件が複雑な場合があるため、早めに現地確認・相見積もりを行うことをおすすめします。費用全体については墓じまい費用はいくら?もご参照ください。
Q. 歴史ある奈良のお寺への離檀の話し方のコツはありますか?
離檀を切り出す際には、まずご住職に「これまでお世話になった感謝」を丁寧に伝えることが大切です。「後継者がいない」「子供が遠方にいる」という現実を正直に話し、「お墓をそのままにして無縁墓になるより、きちんとした供養先に移したい」という気持ちを伝えると理解を得やすくなります。歴史的な寺院では離檀に慎重なケースもありますが、事前に複数回相談を重ね、関係を大切にしながら進めることが、スムーズな離檀につながります。高額な離檀料を求められた場合は、相場(3万〜20万円程度)を参考に冷静に話し合いましょう。
Q. 墓じまいをしないとどうなりますか?
お墓の管理ができない状態が続くと、霊園・寺院から「管理費未払い」として連絡が来たり、最終的には無縁墓として整理される場合があります。無縁墓になると、遺族の意向を確認せずに合祀や撤去が行われることになります。奈良県の山間部・農村部では既に管理者不在のお墓が増えており、「自分が元気なうちに整理したい」と感じているなら、早めに家族で話し合うことをおすすめします。一方で、墓じまいを決断した後は「やってよかった」と感じる方が多いというデータもあります(墓じまい実態調査2026)。遺骨の行き先を明確にしてからお寺に相談することで、スムーズに手続きが進みます。詳しくは墓じまいは必要か?もご参照ください。
Q. 奈良県の公営霊園の墓じまいはどうなりますか?
奈良市内には奈良市営の墓地があり、公営墓地の場合は離檀料は発生しません。管理事務所に墓じまいの意向を伝え、必要書類を確認してから手続きを進めます。市営墓地の返還後、その区画は次の募集に回されます。公営霊園の墓じまいについては公営墓地の墓じまいもご覧ください。
まとめ:奈良県で墓じまいを進めるために
奈良県での墓じまいは、2015年度1,021件から2024年度2,080件へと約2倍に増加し、対死亡比11.22%は全国平均(11.1%)をわずかに上回っています。人口増減率-2.92%(全国-0.75%の約4倍)・高齢化率31.7%(全国28.7%)・核家族化率62.6%(全国54.1%)と、急速な人口減少・高齢化・核家族化が同時進行しており、お墓の管理問題は今後さらに深刻化することが予想されます。
手続きの流れは①家族・親族への相談 → ②お寺・霊園への連絡 → ③改葬先の確保 → ④改葬許可申請 → ⑤お墓の解体・撤去 → ⑥新しい供養先への納骨の6ステップです。費用の総額は30万〜150万円程度が目安で、複数の石材店への相見積もりと改葬先の比較が費用節減のポイントです。山間部のお墓については、石材店への現地確認を早めに行い、費用の見通しを立ててからスケジュールを組みましょう。
2026年時点で奈良県・各市区町村の補助金制度はありませんが、合祀型永代供養墓は10万〜30万円程度から選べる施設もあります。大阪・京都に近い立地を活かした改葬先の選択肢も豊富です。「子供への負担を残したくない」「自分が元気なうちに整理したい」と考えているなら、まず家族に話を切り出すことから始めてみましょう。墓じまい全体の流れについては墓じまい完全ガイドもあわせてご覧ください。
奈良県は古都として日本有数の歴史的な寺院を擁しており、長年の檀家関係を持つ方も少なくありません。だからこそ、離檀の手続きには「感謝を伝える姿勢」が何より大切です。お寺との関係を丁寧に締めくくることで、供養に対する後ろめたさを感じることなく、新しい供養の形に移ることができます。お墓の問題は後回しにするほど対処が難しくなりますが、順を追って手続きを進めれば、必ず完了できます。不安な点があれば、まず市区町村の窓口や石材店に相談してみましょう。








