墓じまい完全ガイド

【墓じまい完全ガイド】墓じまいの流れ、費用などわかりやすく解説

墓じまいの意味や改葬との違いといった基本的な知識から、実際の流れ、費用の目安、墓じまい後の供養方法までをわかりやすく解説します。

公開:2026年3月6日
更新:2026年3月12日
【墓じまい完全ガイド】墓じまいの流れ、費用などわかりやすく解説

このガイドでわかること

  • 墓じまいとは何か
  • 墓じまいの基本的な流れ
  • 墓じまいにかかる費用の目安
  • 墓じまい後の供養方法

墓じまいの基本ステップ

STEP 1
親族の合意
STEP 2
お寺への相談
STEP 3
新たな供養先の決定
STEP 4
石材店に見積・契約
STEP 5
行政手続
STEP 6
閉眼供養
STEP 7
遺骨の取出し・墓石の撤去
STEP 8
新しい供養先に納骨
タグ:#墓じまい
小林玉喜
このガイドを監修・執筆した人
小林玉喜
墓じまいパートナーズ代表

実家の墓じまいを経験したことをきっかけに、墓じまいパートナーズを創業・運営。現在は相談サポートや情報提供を通じて安心して墓じまいを進められるよう支援している。

お墓の管理や将来について考えたとき、「墓じまい」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。墓じまいとは、現在あるお墓を整理し、遺骨を別の供養先へ移すことを指します。一般的には、墓石を撤去して墓地を更地に戻し、遺骨を永代供養墓や納骨堂などへ移すまでの一連の手続きをまとめて墓じまいと呼びます。少子化や核家族化、地方から都市部への移住などの社会的な変化を背景に、近年墓じまいを検討する人は増えています。

一方で、墓じまいにはお寺との相談や行政手続き、親族との話し合いなど、事前に知っておきたいポイントもいくつかあります。何から始めればよいのか分からず、不安を感じる方も少なくありません。

この記事では、墓じまいの意味や改葬との違いといった基本的な知識から、実際の流れ、費用の目安、墓じまい後の供養方法までをわかりやすく解説します。これから墓じまいを考えている方が全体像を理解できるよう、できるだけ中立的な立場で整理しています。まずは、墓じまいとはどのようなものなのか、その基本から見ていきましょう。

墓じまいとは

墓じまいとは、現在あるお墓を整理し、納められている遺骨を別の供養先へ移すことを指します。近年は少子化やライフスタイルの変化などを背景に、将来のお墓の管理を考えて墓じまいを検討する家庭も増えています。ここではまず、墓じまいの基本的な意味と、よく似た言葉である「改葬」や「廃墓」との違いについて整理します。

墓じまいの意味

墓じまいとは、現在あるお墓を整理し、そこに納められている遺骨を別の供養先へ移すことを指します。一般的には、墓石を撤去して墓地を更地の状態に戻し、遺骨を永代供養墓や納骨堂、樹木葬などの新しい供養先へ移すまでの一連の手続きをまとめて「墓じまい」と呼びます。

近年、少子化や核家族化、都市部への人口集中などの影響で、お墓を引き継ぐ人がいない、あるいは遠方で管理が難しいといった理由から墓じまいを検討する家庭が増えています。以前は「家のお墓を守り続ける」という考え方が一般的でしたが、現在では家族の事情やライフスタイルに合わせて供養の形を見直す選択肢として、墓じまいが広く知られるようになりました。

ただし、墓じまいは単に墓石を撤去するだけではありません。遺骨を別の場所へ移すための行政手続きや、お寺や霊園への連絡、親族との話し合いなど、いくつかの段階を踏んで進める必要があります。そのため、墓じまいを検討する際には、全体の流れや必要な手続きをあらかじめ理解しておくことが大切です。

改葬との違い

墓じまいと似た言葉に「改葬(かいそう)」があります。改葬とは、遺骨を現在の墓地や納骨施設から別の場所へ移すことを指す正式な行政用語です。墓地埋葬法という法律に基づき、遺骨を移動する際には自治体から「改葬許可」を取得する必要があります。

つまり、墓じまいと改葬はまったく別のものというよりも、関係の深い言葉です。一般的に使われる「墓じまい」は、お墓を整理して遺骨を別の供養先へ移す一連の作業全体を指す言葉であり、その手続きの中に「改葬」という行政手続きが含まれています。

例えば、地方にある実家のお墓を整理し、遺骨を都市部の納骨堂へ移す場合には、墓石の撤去やお寺への相談などを含めた全体を墓じまいと呼び、その中で遺骨を移すための手続きが改葬にあたります。このように、墓じまいは生活上の言葉、改葬は法律上の手続きというイメージで理解するとわかりやすいでしょう。

廃墓との違い

墓じまいと混同されやすい言葉として「廃墓(はいぼ)」があります。廃墓とは、管理されなくなったお墓を撤去することを指す言葉で、主に霊園や自治体などの管理者側の視点で使われることが多い表現です。

例えば、長年お参りする人がいないお墓や管理費が支払われていないお墓について、霊園が一定の手続きを経て墓石を撤去する場合に「廃墓」という言葉が使われることがあります。この場合、遺骨が無縁仏として合祀墓などに移されるケースもあります。

一方、墓じまいは家族や親族が主体となって行うものです。新しい供養先を決めたうえで遺骨を移し、墓地を整理するという流れになるため、無縁墓として扱われる廃墓とは性質が異なります。墓じまいは「お墓を放置する」のではなく、将来の管理や供養のあり方を考えて整理する前向きな選択肢の一つといえるでしょう。

墓じまいが増えている理由

近年、墓じまいを検討する家庭は全国的に増えています。背景には、少子化や核家族化、都市部への人口集中など、社会の変化があります。以前は家族がお墓を代々守っていくことが一般的でしたが、現在は生活環境や家族構成が変わり、お墓の管理が難しくなるケースも少なくありません。ここでは、墓じまいを考えるきっかけとして多く挙げられる代表的な理由を見ていきます。

後継者がいない

墓じまいを検討する理由としてよく挙げられるのが、お墓を引き継ぐ人がいないという問題です。少子化の影響もあり、子どもがいない家庭や、子どもがいても遠方に住んでいてお墓を管理できないケースが増えています。また、子ども世代に負担を残したくないという思いから、親世代のうちに墓じまいを考える方もいます。将来お墓が無縁墓になってしまう可能性を考え、家族で話し合ったうえで供養の形を見直す選択として、墓じまいが検討されることが多くなっています。

お墓が遠方にある

お墓が遠方にあることも、墓じまいを検討するきっかけになることがあります。例えば、実家のある地方にお墓がある場合、都市部に住んでいる家族にとってはお参りや管理のために何度も足を運ぶことが難しくなります。特に高齢になると長距離の移動が負担になるため、お墓参りの機会が減ってしまうこともあります。こうした事情から、住んでいる場所の近くへ遺骨を移したり、管理の負担が少ない供養方法へ変えたりするために、墓じまいを選ぶ家庭も増えています。

維持費の負担

お墓を維持するには、墓地の管理費やお寺への護持費など、継続的な費用がかかる場合があります。金額は霊園や寺院によって異なりますが、毎年一定の費用を支払い続ける必要があるため、将来的な負担を考えて墓じまいを検討する人もいます。また、墓石の修繕や清掃など、費用以外の手間がかかることもあります。こうした維持管理の負担を減らすために、永代供養墓や納骨堂など管理を任せられる供養方法へ移行する選択肢として、墓じまいが選ばれることもあります。

墓じまいを始めるタイミング

墓じまいを考え始める時期に、決まった正解はありません。ただ、多くの場合は家族の状況や生活環境の変化をきっかけに検討されます。親が高齢になったとき、遠方に住んでいてお墓参りが難しくなったとき、将来の管理をどうするか考えたときなどが一つのタイミングです。ここでは、墓じまいを検討することが多い代表的なタイミングについて整理してみます。

親が元気なうちの墓じまい

墓じまいは、親が元気なうちに家族で話し合って決めるケースもあります。お墓を建てたのが親世代である場合、供養の考え方や希望を直接聞くことができるため、家族として納得した形で進めやすいというメリットがあります。また、将来お墓を守る人がいない場合、子ども世代に負担を残さないために親自身が墓じまいを希望することもあります。事前に話し合いをしておくことで、後になって親族間で意見が分かれることを防ぎやすくなる点も、早めに検討する理由の一つといえるでしょう。

親が亡くなった後の墓じまい

親が亡くなったことをきっかけに、墓じまいを考えるケースも少なくありません。これまでお墓の管理を担っていた人がいなくなり、今後の維持をどうするか家族で話し合う必要が出てくるためです。特に、子ども世代が遠方に住んでいる場合や、将来的にお墓を継ぐ人がいない場合には、供養の方法を見直す選択肢として墓じまいが検討されることがあります。親の四十九日や一周忌などの節目に合わせて、遺骨の供養方法をどうするかを含めて家族で相談しながら進めていくケースも多く見られます。

墓じまいはいつまでにやるべき?

墓じまいには「何年以内にしなければならない」といった期限は基本的にありません。法律上は、お墓を維持し続けることも可能です。ただし、管理が難しくなってきたと感じた時点で早めに検討しておくと、家族で十分に話し合う時間を確保しやすくなります。また、お寺や霊園との相談、新しい供養先の検討、行政手続きなど、墓じまいにはいくつかの段階があります。急いで進めるよりも、状況に合わせて計画的に準備することが大切といえるでしょう。

実家の墓じまいで私が経験したこと(体験談)

墓じまいパートナーズ代表の小林と申します。当社のサービスは、実際に私が実家の墓じまいを経験したことがきっかけにスタートしました。お墓が遠方なのと忙しさから代行サービスを色々と探したのですが、納得行きそうなサービスに出会えなかったことから、当時の自分自身があったら嬉しかったサービスを実現しています。当社にご相談頂く方も、ご自身で墓じまいをされる場合も、体験談の一つとして参考にしていただけると嬉しいです。

墓じまいを考えたきっかけ

私は家が東京にありますが、お墓は両親の出身地である静岡県にありました。小さな頃は祖母や親戚との交流もあり、度々静岡に行く機会があったので、何かのついでのお墓参りをすることも多く、お墓が静岡にあることに特に違和感は持っていませんでした。

元々お墓には父方の祖母と父が入っていました。私の母が元気なうちは、年に一度は他に用がなくてもお墓参りに行ったりしていたのですが、母が亡くなったのをきっかけに静岡の親戚とも疎遠になり、静岡に行く理由が無くなりました。お墓参りのためだけに新幹線に乗って一日時間を掛けて行くかとなると足が遠のきます。当時私は40代半ばで、子供はまだ小さかったのですが、私自身はお墓にこだわりがなく、死んだ後に子供に墓参りに来てほしいとは考えていなかったこともあり、この機会に静岡のお墓を墓じまいをして、近くの東京のお墓(永代供養)に引っ越そう、と考えたのが墓じまいを考えたきっかけです。

実際に大変だったこと

一番大変だったのは、お寺(ご住職)への連絡です。親の代ではご住職となにかとやり取りがありましたが、私を含め子供世代はほとんど話をしたことがありません。しかも、ネットやテレビでは法外な離檀料を請求されたり墓じまい自体を拒否されるなど、トラブルばかりが印象に残ってしまい、「もし怒鳴られたり数百万円請求されたらどうしよう…」と思うと、なかなか最初の一歩を踏み出せませんでした。

実際にはかなり長い時間のお説教を頂戴しつつも、何度かお電話した後にご承諾いただき、実際の手続きを進めることができました。その後は引っ越し先のお墓探しや見学、契約、石材店への見積り依頼をした後に、墓じまいの日程をお寺と調整。当日は家族で静岡のお寺まで行き、法事を行った後、遺骨の取り出しと閉眼供養。また、並行して市役所で改葬申請書の記載や提出など行いました。また、遺骨は手持ちで新幹線で持って帰ったので、かなり重かったです。

やってよかったと思うこと

お寺への連絡から墓じまい当日まではかなり時間や調査などかかりましたが、一通り終えるとかなり精神的にスッキリしました。
毎年お彼岸やお盆の時期になると、「本当はお墓掃除に行かないといけないけどまた行けない。きっと誰か親戚が来て、また来てないんだと思われてるんだろうな…」と考えてしまい、自己肯定感が下がることを繰り返していましたが、今はそうした心配は無縁です。
また、私の子供世代にも負の遺産を残さずに済んだということもかなり大きいです。

これから墓じまいを考える方へ

墓じまいと聞くと、なにか罰当たりのような印象の方もいらっしゃるかもしれませんが、ご供養先や方法が変わるだけで、故人を偲ぶ気持ちが墓じまいの前と後で変わるわけではありません。

また、墓じまいには行政手続など勉強しなければいけないことが色々とありますが、基本的に墓じまいでしか使わない知識ばかりです。つまり1度やってしまえば次に活かせる機会はありません(誰かにアドバイスすることはできますが)。ですので、忙しかったりお墓が遠方にある方は、弊社のような代行サービスに依頼してしまう、というのも一つの手だと思います。

墓じまいのメリット・デメリット

墓じまいを検討する際には、メリットとデメリットの両方を理解しておくことが大切です。お墓の管理負担が軽くなるなどの利点がある一方で、親族との話し合いや手続きの手間など、事前に考えておきたい点もあります。ここでは、墓じまいを考える際の判断材料として、一般的に挙げられるメリットとデメリットを整理します。

墓じまいのメリット

墓じまいのメリットとしてまず挙げられるのは、お墓の管理に関する負担を減らせることです。遠方にお墓がある場合、お参りや清掃のために何度も足を運ぶことが難しくなることがあります。墓じまいをして自宅の近くの納骨堂や永代供養墓などへ遺骨を移すことで、無理のない形で供養を続けられるようになる場合があります。

また、将来的にお墓を継ぐ人がいない場合、無縁墓になってしまう可能性を避けられるという点もあります。子どもや孫の世代に管理の負担を残したくないと考え、早めに供養の方法を見直す家庭も増えています。さらに、永代供養墓などを利用することで、管理や供養を施設側に任せられるため、家族の負担を軽減できる場合もあります。

このように、墓じまいはお墓を手放すというよりも、家族の状況に合わせて供養の形を見直す選択肢の一つといえるでしょう。

墓じまいのデメリット

一方で、墓じまいにはいくつかのデメリットや注意点もあります。まず挙げられるのが、親族との話し合いが必要になることです。お墓は家族や親族にとって大切な場所であるため、墓じまいの考え方について意見が分かれることもあります。事前に十分な説明や相談を行わないと、後からトラブルになる可能性もあるため、慎重に進めることが大切です。

また、墓じまいには一定の費用がかかります。墓石の撤去費用や遺骨の移転に関する手続き費用、新しい供養先の費用などが発生する場合があるため、あらかじめ全体の費用感を確認しておく必要があります。さらに、お寺や霊園との調整、行政手続きなど、進めるための手間や時間がかかることもあります。

こうした点を踏まえ、墓じまいを検討する際には、メリットとデメリットの両方を理解したうえで、家族にとって無理のない形を考えることが重要です。

墓じまいを検討すべきケース

墓じまいをするかどうかに明確な正解はありませんが、家族の状況や生活環境によっては検討した方がよい場合もあります。お墓を維持していくことが難しくなる可能性があるときは、早めに将来の供養の方法について考えておくことが大切です。ここでは、墓じまいを検討するきっかけとしてよく挙げられる代表的なケースを紹介します。

後継者がいない場合

お墓を引き継ぐ人がいない場合、将来的に墓じまいを検討する家庭は少なくありません。子どもがいない家庭や、子どもがいても遠方で生活している場合には、お墓を管理し続けることが難しくなることがあります。そのまま管理する人がいなくなると、最終的には無縁墓として扱われる可能性もあります。こうした状況を避けるために、早めに墓じまいをして永代供養墓や納骨堂などへ遺骨を移し、供養を続けられる形に整えるという選択をする方もいます。

お墓が遠方の場合

お墓が現在住んでいる場所から遠い場合も、墓じまいを検討するきっかけになることがあります。地方にある実家のお墓を都市部に住む家族が管理する場合、定期的なお墓参りや清掃のために何度も移動する必要があります。特に高齢になると長距離の移動が負担になることもあります。こうした事情から、遺骨を自宅の近くの納骨堂や永代供養墓などに移し、無理なくお参りできる環境に整えるために墓じまいを考えるケースもあります。

維持が難しい場合

お墓の維持が難しくなってきた場合にも、墓じまいを検討することがあります。墓地の管理費やお寺への護持費など、継続的な費用がかかることもあり、将来の負担を考えて供養の方法を見直す家庭もあります。また、墓石の修繕や清掃など、管理の手間がかかることもあります。こうした維持管理の負担を軽くするために、管理を任せられる永代供養墓や納骨堂などへ移行する選択肢として墓じまいが検討されることもあります。

墓じまいの流れ

墓じまいは、思い立ってすぐにできるものではなく、いくつかの段階を踏んで進めていきます。親族との話し合い、お寺や霊園への相談、行政手続き、新しい供養先の準備など、順序を理解して進めることが大切です。ここでは一般的な墓じまいの流れを、主な手順に沿って整理して解説します。

親族の合意を取る

墓じまいを進めるうえで、まず大切なのが親族の合意を得ることです。お墓は家族や親族にとって大切な場所であるため、突然墓じまいを進めると意見が分かれることもあります。特に兄弟姉妹や親戚など、お墓に関わりのある人には事前に説明し、供養の方法や遺骨の移転先について話し合っておくことが重要です。十分に話し合いをしておくことで、後からトラブルになることを防ぎやすくなります。

お寺へ相談する

親族の合意が得られたら、現在お墓があるお寺や霊園へ相談します。寺院墓地の場合は、墓じまいを行うことを住職に伝え、手続きや必要な書類について確認します。また、離檀する場合には離檀料について話し合うこともあります。霊園の場合でも、墓石の撤去方法や必要な手続きについて管理事務所に確認しておく必要があります。事前に相談しておくことで、後の手続きをスムーズに進めやすくなります。

当サイトの調査では、墓じまいで「大変だったこと」として「お寺とのやり取り」を挙げた方が38.5%と最多でした(墓じまい実態調査2026(墓じまいパートナーズ)、経験者n=52)。住職との交渉を粘り強く続けることが、円満な解決への近道です。

墓じまい実態調査2026 — 回答者の声

寺との交渉を粘り強く行うことが大事である。

墓じまい経験者東京都・65歳・男性

新しい供養先を決める

墓じまいをする場合、遺骨を移す新しい供養先を決めておく必要があります。永代供養墓、納骨堂、樹木葬、散骨など、供養の方法にはいくつかの選択肢があります。家族の考え方や将来のお参りのしやすさなどを踏まえて、どの供養方法が適しているかを検討します。また、新しい供養先が決まると、改葬手続きに必要な書類を発行してもらえるため、早めに決めておくことが大切です。

改葬許可申請

遺骨を別の場所へ移すには、自治体の改葬許可を取得する必要があります。一般的には、現在お墓がある墓地やお寺から「埋葬証明書」を発行してもらい、新しい供養先から「受入証明書」を取得したうえで、自治体へ改葬許可申請を行います。申請が認められると「改葬許可証」が発行され、遺骨を正式に移動できるようになります。この手続きは自治体によって書式が異なる場合があるため、事前に確認しておくと安心です。

遺骨取り出し

改葬許可証が発行された後、実際にお墓から遺骨を取り出します。多くの場合は石材店に依頼し、墓石の一部を開けて骨壺を取り出します。取り出した遺骨は、骨壺のまま新しい供養先へ移すか、場合によっては洗骨や乾燥などの作業を行うこともあります。また、遺骨を取り出す際には、お寺で読経をしてもらうなど、閉眼供養(魂抜き)を行うこともあります。

お墓の解体

遺骨を取り出した後は、墓石を撤去して墓地を更地の状態に戻します。これを一般的に「墓石撤去」や「墓地の原状回復」と呼びます。作業は石材店が行うことが多く、墓石の解体や基礎部分の撤去、区画の整地などが行われます。寺院墓地や霊園では、契約上、墓じまいをする際に更地に戻すことが求められる場合が多いため、事前に管理者へ確認しておくことが大切です。

新しい供養先へ納骨

最後に、取り出した遺骨を新しい供養先へ納骨します。永代供養墓や納骨堂などの施設では、納骨の際に読経や納骨式を行うこともあります。供養の方法や手順は施設によって異なるため、事前に確認しておくと安心です。これで墓じまいの一連の流れは完了となりますが、その後も家族の都合に合わせてお参りを続けることができます。

墓じまいの流れについて詳しく知りたい方は「墓じまいの流れを8ステップで解説|手続きの順番と注意点」の記事もご欄ください。

墓じまいの費用

墓じまいを検討する際に気になるのが、どのくらい費用がかかるのかという点です。墓じまいには、墓石の撤去費用だけでなく、お寺への離檀料や新しい供養先への納骨費用など、いくつかの費用が発生する場合があります。金額は墓地の場所や墓石の大きさ、供養方法によって大きく変わるため、事前に全体の費用の目安を把握しておくことが大切です。

一般的には、墓石撤去費用・離檀料・新しい供養先の費用などを合わせて、墓じまいの総額は30~150万円程度になるケースが多いといわれています。

墓石撤去費用

墓じまいで最も大きな費用になりやすいのが、墓石を撤去するための費用です。墓石の解体や運搬、墓地を更地の状態に戻す作業などをまとめて「墓石撤去費用」と呼びます。一般的には石材店に依頼して作業を行い、費用は墓石の大きさや墓地の広さ、立地条件などによって変わります。

目安としては、10万円〜40万円程度になることが多いといわれていますが、遺骨の数が多い場合や、墓地が広い場合や大型の墓石の場合にはそれ以上になることもあります。また、山間部など重機が入りにくい場所では作業費用が高くなることもあります。霊園や寺院墓地では、墓じまいをする際に墓地を更地に戻すことが契約上求められていることが多いため、事前に管理者へ確認し、石材店から見積もりを取っておくと安心です。

離檀料

寺院墓地にお墓がある場合、墓じまいをする際に「離檀料(りだんりょう)」が発生することがあります。離檀料とは、そのお寺の檀家を離れる際に、これまでの供養やお世話に対するお礼として納めるお布施のようなものです。必ずしも決まった金額があるわけではなく、寺院の考え方や地域の慣習によって扱いが異なります。

一般的には3万円〜20万円程度といわれることもありますが、明確な相場があるわけではありません。中には離檀料を求めない寺院もあります。大切なのは、墓じまいを進める前に住職へ丁寧に相談し、どのような形になるのかを確認しておくことです。お寺との関係を大切にしながら進めることで、墓じまいの手続きを円滑に進めやすくなります。

当サイトの調査では、「供養代(お布施・離檀料)の相場が分からない」と答えた方が23.8%に上りました(墓じまい実態調査2026(墓じまいパートナーズ)、n=230)。金額の目安を事前に調べておくと安心です。

墓じまい実態調査2026 — 回答者の声

お布施がいくらかわからないのが嫌。気持ち悪い。

墓じまい検討中東京都・44歳・女性

離檀料について詳しくはこちらの「離檀料とは?相場・支払い義務・高額請求への対処法を解説」の記事もご覧ください。

納骨費用

墓じまいをした後は、取り出した遺骨を新しい供養先へ納骨することになります。この際にかかるのが納骨費用です。納骨費用は選ぶ供養方法によって大きく変わります。例えば、永代供養墓の場合は数万円から数十万円程度、納骨堂の場合は数十万円程度になるケースもあります。樹木葬や散骨などを選ぶ場合にも、それぞれの施設や方法によって費用が異なります。

また、納骨の際に読経や納骨式を行う場合は、別途お布施が必要になることもあります。将来的なお墓参りのしやすさや管理方法なども考慮しながら、費用と供養の形の両方を比較して検討することが大切です。墓じまいを考える際には、墓石撤去費用だけでなく、新しい供養先にかかる費用まで含めて全体を把握しておくと安心です。

墓じまいの費用について詳しく知りたい方は「墓じまい費用はいくら?」の記事もご欄ください。

墓じまい後の供養方法

墓じまいを行った後は、取り出した遺骨をどこで供養するかを決める必要があります。近年は従来のお墓だけでなく、さまざまな供養方法が選ばれるようになっています。管理の負担を減らしたいのか、身近な場所でお参りできる形にしたいのかなど、家族の希望によって適した供養方法は異なります。ここでは、墓じまい後によく選ばれる代表的な供養方法を紹介します。

永代供養

永代供養とは、寺院や霊園が遺骨の管理や供養を長期にわたって行ってくれる供養方法です。お墓を継ぐ人がいなくても供養を続けてもらえるため、近年選ぶ人が増えています。多くの場合、一定期間は個別に納骨され、その後は他の遺骨と一緒に合祀墓へ移される形式が一般的です。家族が将来お墓の管理をする必要がないため、後継者がいない場合や、子ども世代に負担を残したくない場合の供養方法として検討されることがあります。

墓じまい実態調査2026 — 回答者の声

永代共同供養が、1番良いと思った。

墓じまい検討中東京都・57歳・男性

納骨堂

納骨堂は、建物の中に遺骨を納める施設です。屋内にあるため天候に左右されずお参りしやすく、都市部でも利用しやすい供養方法として人気があります。ロッカー型や自動搬送式など、施設によってさまざまな形式があります。管理は施設側が行うため、お墓の清掃などの負担が少ない点も特徴です。交通アクセスのよい場所にあることが多く、仕事や生活の都合に合わせてお参りしやすい供養方法として選ばれることがあります。

樹木葬

樹木葬は、墓石の代わりに樹木や草花を墓標として遺骨を埋葬する供養方法です。自然に囲まれた環境で眠りたいという希望から、近年注目されるようになりました。一般的には霊園や寺院が管理を行うため、永代供養の形式になっていることも多く、後継者がいなくても利用できる場合があります。自然志向の供養として選ばれることが多く、従来のお墓とは異なる新しい供養の形の一つといえます。

散骨

散骨は、遺骨を粉末状にして海や山などにまく供養方法です。自然に還るという考え方に共感して選ぶ人もいます。海洋散骨が比較的多く、専門の業者が船で沖合へ出て散骨を行うケースが一般的です。散骨の場合、特定の場所にお墓が残らないため、お参りの方法は手を合わせる形になります。自治体によってルールやマナーが定められていることもあるため、散骨を検討する際には事前に確認しておくことが大切です。

墓じまいでよくあるトラブル

墓じまいは手順を理解して進めれば特別に難しいものではありませんが、事前の準備や相談が不足しているとトラブルになることもあります。特にお寺との関係や親族との話し合い、行政手続きなどは注意が必要なポイントです。ここでは、墓じまいを進める際によく見られる代表的なトラブルと、その背景について紹介します。

離檀料トラブル

墓じまいの際によく話題になるのが離檀料に関するトラブルです。寺院墓地にお墓がある場合、檀家を離れる際に離檀料を納めるケースがありますが、金額の基準が明確に決まっているわけではありません。そのため、想定していたより高額な離檀料を求められたと感じる場合や、金額の説明が十分でないと感じる場合にトラブルになることがあります。こうした問題を避けるためには、墓じまいを進める前に住職へ丁寧に相談し、離檀料の考え方や目安について事前に確認しておくことが大切です。

親族トラブル

墓じまいは家族全体に関わる問題であるため、親族間の意見の違いがトラブルにつながることもあります。例えば、お墓を残したいと考える人と、管理の負担を理由に墓じまいを希望する人で意見が分かれるケースがあります。また、遺骨の移転先や供養方法について考え方が異なることもあります。こうしたトラブルを防ぐためには、墓じまいを進める前に家族や親族と十分に話し合い、それぞれの考え方を共有しておくことが重要です。

当サイトの調査でも、「親族の合意形成が難しかった」と答えた方が17.3%いました(墓じまい実態調査2026(墓じまいパートナーズ)、経験者n=52)。早めに家族全員で話し合いの場を設けることが大切です。

手続きトラブル

墓じまいには、自治体への改葬許可申請などの行政手続きが必要になります。必要な書類を揃えないまま進めてしまうと、遺骨の移動ができなかったり、手続きがやり直しになったりすることがあります。また、墓地の管理者や新しい供養先との書類のやり取りがうまく進まない場合もあります。こうしたトラブルを避けるためには、墓じまいの流れを事前に理解し、必要な書類や手続きについて自治体や霊園に確認しながら進めることが大切です。

墓じまいは自分でできる?

墓じまいは、法律上必ず専門業者に依頼しなければならないものではありません。手続きの流れを理解し、必要な書類を揃えれば、自分で進めることも可能です。実際に、親族で相談しながら自治体への改葬許可申請を行い、石材店へ墓石撤去を依頼するなどして墓じまいを進めるケースもあります。

ただし、墓じまいにはいくつかの手順があり、関係する人や機関も多くなります。親族との合意形成、お寺や霊園への相談、改葬許可申請の手続き、新しい供養先の手配など、順序を理解して進める必要があります。また、自治体ごとに申請書類の形式が異なることもあり、初めての場合は手続きに戸惑うこともあります。

そのため、時間に余裕があり、家族で手続きを進められる場合は自分で行うことも可能ですが、遠方のお墓で何度も現地へ行く必要がある場合や、手続きに不安がある場合には、専門業者やサポートサービスを利用するという選択肢もあります。状況に応じて、無理のない方法を選ぶことが大切です。

よくある質問(FAQ)

墓じまいについて調べている方からよく寄せられる質問をまとめました。費用や期間、手続きに関する疑問など、基本的なポイントを簡潔に解説します。

墓じまいの平均費用は?

墓じまいの費用は、墓石の撤去費用や離檀料、新しい供養先の費用などによって変わります。一般的には30万円〜100万円程度になることが多いといわれています。ただし、墓石の大きさや供養方法によって大きく変わるため、事前に石材店や霊園へ見積もりを依頼して確認しておくことが大切です。

墓じまいは何年かかる?

墓じまいにかかる期間は状況によって異なりますが、一般的には数か月程度で進められることが多いです。親族との話し合いや新しい供養先の検討、改葬許可申請などの手続きに時間がかかることもあります。余裕を持って準備を進めることで、トラブルを避けながら進めやすくなります。

離檀料はいくら?

離檀料は、寺院墓地の檀家を離れる際に納めるお礼のようなものです。支払いには義務は法的な決まりのようなものはありませんので、金額に明確な決まりはありません。「離檀料は◯◯円です」とお寺から請求されるケースはあまりありませんが、発生する場合は数万円から数十万円程度とされることが多いといわれています。離檀料については寺院ごとの考え方に違いが大きくいため、墓じまいを進める前に住職へ相談し、金額や考え方を確認しておくことが大切です。

墓じまいは自分でできる?

墓じまいは自分で手続きを進めることも可能です。自治体への改葬許可申請や石材店への依頼などを順番に行えば進めることができます。ただし、遠方の場合は都度時間や交通費が発生したり、お寺とのやり取りに精神的に負担がかかることも多いため、手続きに不安がある場合は専門業者やサポートサービスを利用する方法もあります。

墓じまい後の遺骨はどうする?

墓じまいで取り出した遺骨は、新しい供養先へ移すことになります。永代供養墓や納骨堂、樹木葬などに納骨する方法のほか、散骨を選ぶケースもあります。家族の考え方やお参りのしやすさなどを考慮しながら、どの供養方法が適しているかを検討することが大切です。

まとめ

墓じまいとは、現在あるお墓を整理し、遺骨を別の供養先へ移すことを指します。少子化やライフスタイルの変化により、お墓を管理する人がいない、遠方でお参りが難しいといった理由から、墓じまいを検討する家庭は増えています。進める際には、親族との話し合い、お寺や霊園への相談、改葬許可申請など、いくつかの手順を踏む必要があります。また、墓石撤去費用や離檀料、新しい供養先の費用など、全体の費用を事前に把握しておくことも大切です。墓じまいはお墓を手放すというよりも、家族の状況に合わせて供養の形を見直す選択の一つといえます。大切なのは、家族で十分に話し合い、無理のない形で供養を続けられる方法を選ぶことです。

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