島根県で墓じまいをするには?改葬件数の推移・手続き・費用を解説
島根県の改葬件数は2024年度に1,701件となり、2015年度(1,045件)から約63%増加しました。2024年度の対死亡比は15.91%で、全国平均(11.1%)を4.8ポイント上回っており、全国でも高い水準で墓じまいが進んでいます。高齢化率34.4%(全国28.7%)は全国最上位水準にあり、人口増減率-3.34%(全国-0.75%)は全国の約4.5倍という急速な人口減少が続いています。
島根県は中山間地域・農村部・離島(隠岐)など、管理が難しい環境にお墓が多く残っています。大阪・広島・東京に転出した子世代が帰省しながら管理を続けることの難しさが、墓じまいを検討する大きな動機になっています。
この記事では、島根県の改葬件数の推移と背景、墓じまいの手続きの流れ、市区町村別の改葬許可申請窓口、費用の目安、補助金の有無、改葬後の供養先の選び方を解説します。
墓じまい全体の流れについては、墓じまい完全ガイドもあわせてご覧ください。

島根県で墓じまいを検討する人が増えている理由
島根県の改葬件数は2015年度の1,045件から2024年度の1,701件へと、この10年で約63%増加しました。対死亡比15.91%(2024年)は全国平均(11.1%)を4.8ポイント上回っており、全国でも高い水準で墓じまいが進んでいます。2023年の対死亡比16.37%は、さらに高い数値を記録しており、島根県では近年継続的に高い割合で改葬が行われています。

単身世帯率と承継者不在の問題
島根県の単身世帯率は33.2%で、全国平均38.0%よりも低い水準にあります。これは農村部・山村部・離島(隠岐)で家族同居の世帯が比較的多いという地域特性を反映しています。しかしながら、後継者問題は深刻化しています。その背景には、若年層の大都市圏への流出が長年にわたり続いていることがあります。
島根県の生涯未婚率は18.6%(全国19.7%)と全国よりやや低く、核家族化率は52.2%(全国54.1%)とほぼ同水準です。数字だけを見ると問題が小さく見えますが、実態は逆です。「結婚して家庭を持ったが、子供は大阪・広島・東京に転出してしまった」という状況が、承継者不在のお墓問題を深刻化させています。子供世代にとって、島根のお墓を継続的に管理することは、距離的・時間的に大きな負担となっています。
墓じまい実態調査2026(墓じまいパートナーズ)(2026年3月、経験者n=52)によると、墓じまいを決意した最大の理由は「継承者がいない・見つからない」「お墓が遠くて管理できない」です。島根県から県外に転出した子世代が、帰省のたびにお墓の管理負担を感じ、「自分たちの代で決着をつけたい」と墓じまいを選ぶケースが増えています。
娘たちにこの先ずっとお墓の管理費の支払いや掃除の負担を背負わせるのはかわいそうだなと思うようになりました。私たちの代でなんとかしておいたほうがいいんじゃないかと夫と話すようになりました。
墓じまい経験者愛知県・50代・女性
人口動態・高齢化・過疎化
島根県で墓じまいが急増している最大の背景は、全国最高水準の高齢化と急速な人口減少です。
高齢化率34.4%は全国平均28.7%を5.7ポイント上回り、秋田県とともに全国最上位の高齢化県です。人口増減率-3.34%は全国平均-0.75%の約4.5倍という深刻な水準で、長年にわたる大都市圏への人口流出が続いています。島根県は日本の中でも最も過疎化が進んだ地域のひとつです。
特に石見地方(浜田市・益田市・大田市)や隠岐島など、交通の便が限られた地域では、お墓の管理に物理的な困難が伴います。隠岐島のお墓は、フェリーや航空機で移動する必要があり、定期的な墓参りが現実的でなくなっているケースも多くあります。
2024年の改葬件数1,701件は、2015年比で約63%増加しており、対死亡比15.91%は「死亡者10人に対して約1.6人が改葬している」水準です。全国平均(11.1%)と比べると、いかに島根県で墓じまいが身近になっているかが分かります。高齢化が著しく進んだ島根県では、「自分が元気で動けるうちに整理しておきたい」という考えも、墓じまいを前向きに決断する動機となっています。
台風の影響で飛行機の便が変更になり、移動だけでかなり疲れてしまいました。そのとき、この先も同じように通い続けるのは現実的ではないのではないかと考えるようになりました。子どもたちも関西で生活しているため、将来同じ負担をかけることになるのではないかと思いました。
墓じまい経験者大阪府・60代・男性
島根県での墓じまいの流れ
墓じまいは、家族・お寺・役所・石材店・改葬先の複数の関係者との調整が必要な手続きです。島根県では離島(隠岐)や中山間地域のお墓も多く、石材店や窓口との日程調整に時間を要する場合があります。全体の流れを6つのステップで確認しましょう。詳しい手続きについては墓じまいの流れを8ステップで解説もご参照ください。

①家族・親族への相談
墓じまいは、お墓に関わるすべての親族の合意を取ってから進めることが大切です。島根県では親族が広島・大阪・東京などに分散しているケースが多いため、メールや電話で事前に情報を共有し、家族が集まるタイミング(お盆・正月)に話し合いを設定することをおすすめします。改葬先の候補パンフレットや費用の概算を事前に準備することで、反対意見が出にくくなります。石見地方や隠岐では「先祖の地から離れることへの抵抗感」が強い場合もありますが、「誰も管理できなくなる前に、きちんとした供養先に移す」という観点を丁寧に説明することが重要です。
叔父や叔母にも相談を兼ねて報告しましたが、昔ながらの考えが強い人もいて「お墓は残すべきだ」と反対されて気まずい空気でした。それでも、私達姉妹の状況や子供世代の負担を説明すると、最終的には「仕方ないねー。時代だね」と理解してもらえました。
墓じまい経験者神奈川県・50代・女性
②お寺・霊園への連絡
お寺のお墓(寺墓地)の場合、まずご住職に墓じまいの意向を丁寧に伝えます。「これまでの法要・管理に対するお礼の気持ち」を伝えながら、後継者がいない現状を正直に話すことが大切です。島根県は浄土真宗・真言宗・曹洞宗など多様な宗派の寺院が存在し、地域によって寺院文化が異なります。連絡の際に「埋葬証明書」の発行も依頼します。中山間地域や隠岐では兼務寺院も多いため、事前に電話で確認してから訪問するようにしましょう。
「最近は墓じまいを行う方が増えてきていて、寂しい気持ちがありますがこれも時代の流れなのでしょうね。」と言ってくれて、快く墓じまいのお願いを了承してくれました。
墓じまい経験者大阪府・50代・男性
③改葬先の確保
改葬許可申請には「改葬先の受入証明書」が必要なため、新しい供養先を先に確保して受入証明書を発行してもらいます。島根県内の松江市・出雲市などにも永代供養墓・納骨堂があります。また、広島・大阪・神戸の施設を改葬先に選ぶ方も多く、子供や家族が通いやすい場所を優先することをおすすめします。受入証明書の発行には数日〜1週間程度かかる場合があるため、早めに施設に連絡しましょう。
④改葬許可申請
お墓がある市区町村の役所に「改葬許可申請書」を提出します。埋葬証明書・受入証明書を添付して申請すると、数日〜1週間程度で「改葬許可証」が交付されます。複数の遺骨を改葬する場合は遺骨1体ごとに許可証が必要です。隠岐島のお墓の場合は隠岐の島町・西ノ島町・海士町・知夫村の各役場が申請先となります。郵送申請の可否を事前に確認しておくと、島外への移動を省ける場合があります。
⑤お墓の解体・撤去
改葬許可証を取得したら、石材店に依頼してお墓を解体・撤去します。隠岐島や山間部では石材店のアクセスや機材搬入に制限がある場合があり、費用が高くなるケースがあります。解体前には「魂抜き(閉眼供養)」の法要をお寺に依頼するのが一般的です(お布施:3〜15万円程度)。解体後、墓地は更地に戻して管理者に返還します。複数の石材店から相見積もりを取ることで、費用差を把握してから依頼先を決められます。
⑥新しい供養先へ納骨
石材店がお骨を取り出したら、改葬先に持参して納骨します。新しい供養先での納骨の際には「改葬許可証」を必ず持参してください(原本が必要・コピー不可)。これをもって墓じまいの手続きはすべて完了です。開眼供養のタイミングと費用についても事前に施設に確認しておきましょう。家族・親族に新しい供養先の場所とアクセス方法を共有しておくと、その後の供養がスムーズに続けられます。
島根県での改葬許可申請の手続き
改葬許可申請は、現在のお墓がある市区町村の役所に提出します。島根県は8市19町2村で構成されており、申請先はお墓の所在地によって異なります。まずお墓の住所(霊園・寺院の所在地)を確認し、対応する市区町村の担当窓口に問い合わせてください。隠岐島のお墓の場合は、隠岐の島町・西ノ島町・海士町・知夫村の各役場が申請先となります。
担当窓口と問い合わせ先
以下は島根県内の主要市における改葬許可申請の担当窓口情報です。
市区町村 | 担当部署 | 電話番号 | 参考ページ |
|---|---|---|---|
松江市 | 市民部 市民課 戸籍係 | TEL: 0852-55-5313 | |
出雲市 | 市民部 市民課 | TEL: 0853-21-7041 | |
浜田市 | 市民部 市民生活課 | TEL: 0855-25-9235 | |
益田市 | 市民福祉部 市民課 | TEL: 0856-31-0207 | |
大田市 | 市民環境部 市民課 | TEL: 0854-82-1600 | |
安来市 | 市民部 市民課 | TEL: 0854-23-3112 | |
雲南市 | 市民部 市民環境課 | TEL: 0854-40-1031 | |
隠岐の島町 | 住民環境課 | TEL: 08512-2-1111 |
上記以外の町村については、各自治体の公式サイトで「改葬許可申請」と検索するか、役場の代表電話に問い合わせると担当部署を案内してもらえます。電話番号・担当部署・窓口の開設時間は変更になる場合があるため、申請前に最新情報を必ず公式サイトで確認してください。

市役所へ行って改葬許可の書類を取り寄せ、お寺に署名をもらい、それをまた提出するという工程は、平日に仕事をしている身としては時間を作るのが一苦労でした。
墓じまい経験者兵庫県・40代・男性
必要書類
改葬許可申請に必要な書類は以下のとおりです。申請前に管轄窓口の公式サイトまたは電話で最新情報を必ず確認してください。
- 改葬許可申請書(市区町村の窓口またはホームページからダウンロード)
- 埋葬証明書(現在のお墓の管理者〔お寺・霊園の管理事務所〕が発行)
- 受入証明書(改葬先の墓地・納骨堂・霊園が発行した受け入れを証明する書類)
- 申請者の本人確認書類(マイナンバーカード・運転免許証など)
島根県では古くから続く寺院墓地が多く、複数の遺骨がひとつのお墓に納められているケースもよく見られます。その場合は1体ずつ改葬許可証が必要になるため、事前に石材店とともに遺骨の数を確認しておくことが大切です。また、中山間地域や隠岐の兼務寺院では、住職の署名・捺印をもらうためのスケジュール調整に時間がかかることがあります。
申請から許可証交付まで
必要書類がそろったら、お墓がある市区町村の担当窓口に持参または郵送で提出します。書類に不備がなければ通常は数日〜1週間程度で「改葬許可証」が交付されます。解体工事の予定日から逆算して余裕をもって申請しましょう。隠岐島のお墓の場合、窓口への持参が難しいときは郵送申請の可否を事前に電話で確認しておくと手続きがスムーズです。改葬許可証は原本が1通しか発行されないため、紛失しないよう大切に保管し、納骨の際には必ず持参してください(コピー不可)。手続き全体を通じて最低でも2〜3か月のスケジュールを確保することをおすすめします。
島根県の墓じまい費用の目安
墓じまいにかかる費用は、お墓の規模・改葬先の種類・石材店の選定によって大きく変わります。島根県では離島(隠岐)や中山間地域のお墓について、石材店のアクセスや機材搬入の問題から費用が高くなることがあります。各費用項目の内訳と目安を確認しておきましょう。詳細については墓じまいの費用はいくら?もあわせてご覧ください。

離檀料(お寺のお墓の場合)
お寺のお墓(寺墓地)から出る際には「離檀料」をご住職に納めるのが一般的です。目安は3〜20万円程度です。島根県は浄土真宗・真言宗・曹洞宗など多様な宗派が混在しており、宗派・寺院・地域によって金額の考え方が異なります。離檀料はあくまでもこれまでの供養に対するお礼の気持ちであり、法律上の義務ではありません。「いくら包むべきか」迷った場合は、親族や同じお寺の檀家に相談するのも一つの方法です。
なお、お墓の解体前に行う「魂抜き(閉眼供養)」のお布施は、離檀料とは別に3〜15万円程度かかるのが一般的です。石見地方や隠岐では兼務寺院が多く、法要の日程調整に余裕が必要な場合があります。
石材店への解体・撤去費用
お墓の解体・撤去を石材店に依頼する費用の目安は10〜40万円程度です。墓石の大きさ・構造・区画の広さによって変動します。島根県内でも平野部(松江市・出雲市)と山間部(石見地方)では費用に差が生じやすく、隠岐島のお墓の場合はフェリーでの機材・石材の搬送費が上乗せされるため、さらに高くなるケースがあります。
複数の石材店から相見積もりを取ることで、費用の差を把握してから依頼先を選べます。石材店によって費用が1.5〜2倍程度変わることがあるため、見積もり比較は特に重要です。島根県石材業協同組合などを通じて地域の石材店を探すことができます。
改葬先への費用
改葬先として選ぶ供養の種類によって費用は大きく異なります。
- 永代供養墓:10〜100万円程度。合祀か個別かで費用差が大きく、松江市・出雲市の施設から広島・大阪・東京の施設まで選択肢があります。
- 納骨堂:30〜150万円程度。ロッカー型から自動搬送型まで種類が多く、子供が住む都市部に近い施設を選ぶ場合は交通アクセスも考慮しましょう。
- 樹木葬:5〜80万円程度。里山型・庭園型で費用差があります。
- 散骨:5〜30万円程度。海洋散骨・山林散骨で費用が異なります。
島根県からの改葬先として、広島市・神戸市・大阪市・東京都の施設を選ぶ方も多くいます。子供や家族が通いやすい立地を優先することで、改葬後の継続的な供養がスムーズになります。
総額の目安
離檀料・閉眼供養のお布施・解体撤去費用・改葬先への費用をすべて合わせた墓じまいの総額目安は、30〜150万円程度です。改葬先の種類・施設の価格帯・お墓の規模によって実際の費用は大きく変動します。隠岐島など離島・山間部のお墓については、石材店の交通費・搬送費が加わる分、費用が上振れする可能性を織り込んでおきましょう。
石材店選びに一番苦労しました。最初に頼んだ業者の金額があまりに高く、知人に相談して別の業者を紹介してもらったら20万円以上安くなりました。複数の業者に相見積もりを取ることを強くおすすめします。
墓じまい経験者大阪府・60代・女性
島根県に墓じまいの補助金はある?
2026年時点で、島根県・各市区町村において墓じまい(改葬)に対する公的な補助金・助成金の制度は確認されていません。離島振興や中山間地域対策として様々な補助制度が存在する島根県ですが、個人の墓じまい費用を対象とした補助金については、現時点では制度化されていない状況です。
今後、過疎化・人口減少に伴い補助制度が新設される可能性もあります。最新情報は各市区町村の公式サイトや役場窓口でご確認ください。
費用を抑えるための代替手段
補助金がない分、以下の方法で墓じまいの費用を抑えることができます。
- 相見積もりを取る:石材店は複数社に見積もりを依頼する。1.5〜2倍程度の差が生じることがあるため、比較は必須です。
- シンプルな改葬先を選ぶ:永代供養の合祀墓や樹木葬(里山型)は費用が抑えやすい選択肢です。
- 家族で役割分担する:書類の取得・役所への申請など、自分でできる作業を担当することで、代行費用を節約できます。
- 閉眼供養と離檀のタイミングをまとめる:法要の回数を最小限にすることで、お布施の総額を抑えられる場合があります。
墓じまい後の供養先の選び方
墓じまい後の供養先は、家族の生活エリアからのアクセス・費用・供養の形・宗教的な制約を考慮して選びます。島根県のお墓を整理した後の改葬先として、県内の施設を選ぶ方のほか、子供や家族が住む広島・大阪・東京近郊の施設を選ぶ方も多くいます。各供養先の特徴を把握したうえで、ご家族に合った選択をしてください。
永代供養墓
永代供養墓は、お墓の管理・供養を霊園や寺院が永代にわたって行ってくれる形式です。費用の目安は10〜100万円程度で、合祀か個別安置かによって大きく異なります。後継者がいない方や、子供に将来の管理負担をかけたくない方に向いています。松江市・出雲市にも永代供養に対応した寺院・霊園がありますが、子供が通いやすい都市部の施設を選ぶ方も多くいます。宗派不問の施設が増えており、浄土真宗・真言宗などどの宗派の方でも受け入れてもらえるケースがほとんどです。
納骨堂
納骨堂は屋内施設にお骨を安置する形式で、費用の目安は30〜150万円程度です。天候に左右されず参拝できるため、高齢の方にも利用しやすい選択肢です。島根県内にも納骨堂を設けた寺院がありますが、アクセスの良さを重視して広島市・神戸市・大阪市の施設を選ぶ方も増えています。個別スペースが確保されるため、手を合わせる場所が明確に残ることを重視するご家族に向いています。
樹木葬
樹木葬は墓石の代わりに樹木を墓標とする埋葬方法で、費用の目安は5〜80万円程度です。里山型(山林内)から都市部の庭園型まで様々なタイプがあります。自然に還ることを望む方、シンプルな供養を希望する方に選ばれています。後継者不在でも継続的な管理が保証されるため、承継者問題を解決しながら丁寧な供養を続けられます。
散骨
散骨は遺骨を粉末状にして海や山林に撒く方法で、費用の目安は5〜30万円程度です。「海に還りたい」「自然の中に眠りたい」という故人の希望に応えられる選択肢です。島根県沖の日本海での海洋散骨を選ぶ方もいます。ただし、手を合わせる物理的な場所が残らないため、家族の意向をよく話し合ってから決めることが大切です。散骨後に手元供養(遺骨の一部をペンダントやミニ骨壷に保管する方法)と組み合わせるケースも増えています。
島根県の墓じまいでよくある質問
Q. 島根県での墓じまいにかかる期間はどれくらいですか?
家族への相談から納骨完了までの期間は、一般的に3〜6か月程度が目安です。家族の合意形成・お寺への連絡・改葬先の決定・書類の準備・石材店の手配・役所への申請と許可証の取得を順番に進める必要があります。島根県では中山間地域や隠岐島のお墓を扱う場合、石材店の現地確認や兼務寺院との日程調整に時間がかかるケースがあるため、特に余裕を持ったスケジュールが重要です。年度末(3月)やお盆前後は窓口や石材店が混み合いやすいため、時期を外して進めることをおすすめします。
Q. お寺のお墓と霊園では手続きが違いますか?
手続きの流れは基本的に同じですが、離檀料の有無が大きく異なります。お寺のお墓(寺墓地)では、ご住職への事前相談と離檀料(3〜20万円程度)・閉眼供養のお布施(3〜15万円程度)が発生します。一方、公営霊園・民間霊園の場合は離檀料は不要で、管理事務所への手続きのみとなります。また、改葬許可申請に必要な「埋葬証明書」の発行先も、お寺の場合は住職、霊園の場合は管理事務所となります。島根県は浄土真宗・曹洞宗・真言宗など様々な宗派のお寺が多いため、宗派ごとの対応の違いについても確認しておきましょう。
Q. 隠岐島のお墓の墓じまいは可能ですか?特別な手続きが必要ですか?
はい、隠岐島のお墓の墓じまいも通常と同じ手続きで可能です。申請窓口は「隠岐の島町・西ノ島町・海士町・知夫村」の各役場となります。特別な手続きは必要ありませんが、石材店が少なく機材搬送のためのフェリー利用が必要になるため、解体・撤去費用が本土より高くなることがあります。また、石材店・役場・寺院との日程調整にも時間が必要です。フェリーや航空機の運行状況によってスケジュールが影響を受けることもあるため、全体で6か月以上の余裕を持って計画することをおすすめします。郵送申請の可否を事前に役場へ電話で確認しておくと、本土からの移動回数を減らすことができます。
Q. 改葬先が県外(広島・大阪など)でも申請できますか?
はい、改葬先が県外でも問題ありません。改葬許可申請は「現在のお墓がある市区町村」に提出するもので、改葬先の都道府県は問いません。改葬先が広島・大阪・神戸・東京などの県外施設であっても、改葬先の受入証明書さえあれば島根県内の市区町村で申請できます。島根県から大阪・広島へのアクセスはJRやバスで可能であり、子供や親族が暮らす都市部の施設を改葬先に選ぶ方も多くいます。新しい供養先は「家族が通いやすい場所」を基準に選ぶことをおすすめします。
Q. 墓じまいで親族トラブルを防ぐにはどうすればよいですか?
墓じまいは先祖代々のお墓に関わるため、親族間で意見の相違が生じやすいテーマです。特に島根県では「先祖の地からお墓を移すことへの抵抗感」が強い方もいるため、早期の丁寧な説明が重要です。トラブルを防ぐポイントは、「なくしてしまう」のではなく「より管理しやすい供養先にきちんと移す」という観点で話すことです。改葬先のパンフレット・費用の概算・手続きのスケジュールを事前に準備したうえで、お盆や正月など家族が集まるタイミングに話し合いを設定しましょう。意見が割れた場合は、候補の改葬先を全員で見学することで合意形成がスムーズになります。
まとめ:島根県で墓じまいを進めるために
島根県での墓じまいは、2015年度1,045件から2024年度1,701件へと約63%増加し、対死亡比15.91%は全国平均(11.1%)を4.8ポイント上回っています。高齢化率34.4%(全国比+5.7ポイント)・人口増減率-3.34%(全国の約4.5倍の減少スピード)という、全国最高水準の人口減少と高齢化が墓じまいを加速させています。離島(隠岐)・石見地方など交通の便が限られた地域のお墓は管理が年々難しくなっており、「自分の代で整理しておきたい」という声は今後もさらに増えることが予想されます。
手続きの流れは①家族・親族への相談 → ②お寺・霊園への連絡 → ③改葬先の確保 → ④改葬許可申請 → ⑤お墓の解体・撤去 → ⑥新しい供養先への納骨の6ステップです。費用の総額は30〜150万円程度が目安で、隠岐島や中山間地域のお墓については石材店の相見積もりが特に重要です。広島・大阪・神戸など都市部の施設も改葬先の選択肢に入れることで、子供が通いやすい供養先を見つけやすくなります。
2026年時点で島根県・各市区町村の墓じまい補助金制度はありませんが、合祀型永代供養墓や樹木葬は費用を抑えやすい選択肢です。「子供への負担を残したくない」「自分が元気なうちに整理したい」と考えているなら、まず家族に話を切り出すことから始めてみましょう。墓じまい全体の流れについては墓じまい完全ガイドもあわせてご覧ください。
本当に肩の荷が下りたというか、ずっと気になっていたことが片付いてスッキリしました。何より娘たちに将来の面倒な負担を残さずに済んだことが一番嬉しいですね。
墓じまい経験者愛知県・50代・女性
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