岩手県で墓じまいを検討している方が、年々増えています。2024年の改葬件数は1,797件と、2015年の847件から10年間で112.2%増加しており、全国的な傾向を大きく上回るペースで墓じまいが進んでいます。
岩手県は面積が北海道に次ぐ全国第2位(15,275km²)という広大な県土を持ち、山間部・沿岸部・内陸部に点在するお墓へのアクセスが難しいという地域特有の事情があります。さらに、若年層が仙台や東京へ流出し続けており、人口減少率は−5.4%と全国でも有数のワースト水準です。こうした状況のもと、「地元のお墓を誰が継ぐのか」という問題に直面しているご家族が増えています。
また、2011年の東日本大震災では沿岸部の多くのお墓が甚大な被害を受け、やむなく改葬・整理を余儀なくされた経緯もあります。
この記事では、岩手県で墓じまいを検討している方に向けて、改葬件数の推移・手続きの流れ・費用の目安・市区町村別窓口情報・墓じまい後の供養先の選び方を、わかりやすく解説します。
墓じまい全体の流れについては、墓じまい完全ガイドもあわせてご覧ください。

岩手県で墓じまいを検討する人が増えている理由
岩手県における墓じまいの増加には、人口動態・世帯構成・社会構造の変化が深く関わっています。統計データをもとに、その背景を詳しく見ていきましょう。
単身世帯率と承継者不在の実態
岩手県の単身世帯率は33.3%(全国平均38.0%)です。全国平均よりは低いものの、農山村部や沿岸部では高齢の単身者が多く、お墓を守ることができる家族がいないケースが増えています。また、生涯未婚率は21.5%(全国平均19.7%)と全国平均を上回っており、将来的にお墓を継ぐ子孫がいないという状況が広がっています。
承継者がいないことへの不安は、墓じまいを決断するきっかけとして非常に多く見受けられます。
自分は今も独身で、結婚の予定も特にないですし、このまま歳を取っていったら、自分が亡くなったあとこのお墓はどうなるんだろうって思ったんです。誰も見る人がいなくて無縫仏になってしまうのも、なんだか父に申し訳ない気がして。
墓じまい経験者鹿児島県・30代・男性
人口動態・高齢化・人口流出
岩手県の人口動態をみると、墓じまいが増えている理由がより明確になります。
高齢化率は33.8%(全国平均28.7%)と全国平均を5ポイント以上も上回っており、超高齢社会が進行しています。高齢の方がお墓の管理を続けることが体力的に難しくなり、「自分が元気なうちに整理しておきたい」という動機につながっています。
人口増減率は−5.4%(全国平均−0.75%)で、青森県に次ぐ全国ワースト水準です。若い世代が仙台・東京などの都市部へと流出し続けており、「子どもたちはもう岩手に戻らない」という現実が、地元に残るお墓の問題を深刻化させています。
核家族化率は51.3%(全国平均54.1%)で、三世代同居の形は少なくなり、お墓の管理や供養を担う家族の絆が薄れてきているのも一因です。
こうした複合的な要因を背景に、2015年に847件だった岩手県の改葬件数は、2024年には1,797件へと10年間で112.2%増加しました。ただし、2024年の対死亡比(死亡件数に対する改葬件数の割合)は8.95%であり、全国平均の11.1%を下回っています。これは、岩手県にはまだ「墓じまいをしたいが、手続きや費用の問題でできていない」という潜在的な需要が多く残っていることを示しています。

また、2011年の東日本大震災では、大槌町・陸前高田市・釜石市など沿岸部の多くの地区でお墓が被災しました。震災後の復興・区画整理にともない、やむなく改葬・整理を進めた方も少なくありません。こうした震災の影響も、岩手県の改葬件数の増加に一定の背景として存在しています。
面積が広大なため、山間部のお墓へのアクセスが年々困難になっているという問題も見逃せません。冬期には積雪・凍結でお墓参りに行けない地域も多く、「遠方から年に一度だけ帰省してお墓参りをしている」という状況が続いているご家庭も多いでしょう。
墓じまい実態調査2026(墓じまいパートナーズ)によれば、墓じまいを検討したきっかけとして「承継者がいない・将来的に管理できなくなる不安」を挙げた方が最も多く、岩手県のような人口流出が進む地域では、この傾向がより顕著に現れます(墓じまい実態調査2026(墓じまいパートナーズ)、2026年3月、経験者n=52)。
岩手県での墓じまいの流れ
岩手県で墓じまいを進める場合、基本的な流れは全国共通の6ステップです。ただし、岩手県は面積が広く冬期の施工が難しい地域もあるため、スケジュールには余裕を持って進めることが大切です。

①家族・親族への相談
まずは家族・親族で話し合う機会を設けましょう。岩手県は若年層の県外流出が多く、お墓の管理について家族がそれぞれ異なる考えを持っていることも少なくありません。「誰がお墓を継ぐのか」「墓じまい後の供養はどうするか」など、事前に合意形成をしておくことが後々のトラブルを防ぐために非常に重要です。
特に、仙台・東京・関東圏に出ている兄弟や子どもがいる場合は、帰省のタイミングなどを活用して早めに話し合いの場を設けることをお勧めします。遠方に住む親族とはオンライン会議ツールを使うのも一つの方法です。
②お寺・霊園への連絡
家族で方針が固まったら、現在お墓があるお寺や霊園の管理者に連絡します。お寺のお墓(寺墓地)の場合は、住職に対して「墓じまいを検討している」という意向を伝え、閉眼供養(魂抜き)の日程や離檀の手続きについて相談します。
この段階ではまだ「相談」の段階であり、正式な決定ではありません。住職の反応はさまざまですが、丁寧に事情を説明すれば多くの場合は理解してもらえます。関係が長い場合は特に、感謝の気持ちを伝えながら相談するとスムーズです。市営墓地や霊園の場合は、管理事務所に連絡して返還手続きの方法を確認してください。
③改葬先の確保
墓じまい後の遺骨の行き先(改葬先)を決めます。改葬許可申請には「受入証明書」(改葬先の管理者が発行する書類)が必要になるため、改葬先の決定は申請より前に行う必要があります。
改葬先の主な選択肢は以下のとおりです。
- 永代供養墓: 寺院や霊園が長期にわたって管理・供養してくれる。合祀型は費用が抑えられる。
- 納骨堂: 屋内施設で天候に左右されずお参りできる。盛岡市内にも複数の納骨堂があります。
- 樹木葬: 自然の中に埋葬する形式。岩手県の豊かな自然環境の中で供養したいという方に人気。
- 散骨: 遺骨を粉末にして海や山林に撒く方法。費用を抑えやすい。
④改葬許可申請
改葬先が決まったら、現在のお墓がある市区町村の担当窓口に「改葬許可申請書」を提出します。必要書類をそろえて申請し、改葬許可証の交付を受けます。詳しくは次のセクションで解説します。
⑤お墓の解体・撤去
改葬許可証が交付されたら、石材店に依頼してお墓の解体・撤去を行います。解体前には閉眼供養(魂抜き)を行い、お寺または霊園の管理者に永代使用権を返還します。
岩手県では、12月〜3月にかけて積雪・凍結によって石材の施工が困難になる地域が多くあります。特に山間部や沿岸部の一部では冬期の作業が難しいため、できれば4月〜11月の施工シーズンに合わせてスケジュールを組むことをお勧めします。秋口(9〜10月)は石材店の繁忙期でもあるため、早めに予約を入れておくとよいでしょう。
⑥新しい場所への納骨
石材店が解体・撤去した後、遺骨を取り出し、改葬先に持参して納骨します。改葬先の管理者に改葬許可証を提出することで手続きが完了します。
岩手県での改葬許可申請の手続き
改葬(お墓の引っ越し)を行うには、現在お墓がある市区町村から「改葬許可証」を取得する必要があります。これは「墓地、埋葬等に関する法律」(墓埋法)で定められた手続きです。申請自体は難しいものではありませんが、書類の準備に時間がかかることもあるため、早めに動き始めることをお勧めします。
担当窓口と問い合わせ先
改葬許可申請の窓口は、現在お墓がある市区町村の担当部署です。岩手県内の主な市区町村ごとに担当部署が異なりますので、事前に確認してください。
盛岡市の場合
担当部署 | 盛岡市保健所 企画総務課 |
|---|---|
TEL | 019-603-8301 |
申請ページ |
なお、旧玉山村地区(現・盛岡市玉山区)にお墓がある場合は、玉山総合事務所 税務住民課(019-683-3862)が窓口となります。その他の市区町村については、各市区町村の役場・市役所の「住民課」「保健課」「環境衛生課」などが窓口になっていることが多いです。

手続きの面倒さがあり書類不備などで何度も足を運んでいた
墓じまい経験者奈良県・54歳・女性
書類の不備があると何度も窓口に足を運ぶことになりかねません。事前に必要書類を確認し、不明な点は電話で担当窓口に確認しておくと安心です。
必要書類
改葬許可申請に必要な書類は以下のとおりです。市区町村によって若干異なる場合があるため、事前に担当窓口で確認することをお勧めします。
- 改葬許可申請書(各市区町村の書式。窓口またはホームページからダウンロード可能)
- 埋葬証明書(現在のお墓の管理者—お寺の住職や霊園管理者—が発行する証明書)
- 受入証明書(改葬先の管理者が発行する証明書。改葬先が決まっていないと取得できない)
- 申請者の身分証明書(運転免許証・マイナンバーカード等)
- その他(火葬許可証の写し、埋葬許可証の写しなどを求められる場合がある)
お寺のお墓の場合、「埋葬証明書」の発行を住職にお願いする際は、墓じまいの意向をすでに伝えた後の方がスムーズです。
申請から許可証交付まで
必要書類をそろえて担当窓口に提出すると、通常1〜2週間程度で改葬許可証が交付されます。市区町村によっては即日交付のケースもありますが、書類の確認に時間がかかることもあります。改葬許可証が交付されたら、石材店による解体作業・遺骨の取り出しが可能になります。
改葬許可申請書の作成について不明な点がある場合は、行政書士に相談する方法もあります。なお、申請書の作成を専門家に依頼する場合は行政書士が担当できます。
手続きの詳細については、墓じまいの流れを8ステップで解説もご参照ください。
岩手県の墓じまい費用の目安
墓じまいにかかる費用は、お墓の規模・石材店の料金・改葬先の種類によって大きく異なります。ここでは各費用項目の目安を解説します。

各費用項目の内訳
閉眼供養(魂抜き)お布施
お寺のお墓(寺墓地)の場合、解体・撤去の前に住職に閉眼供養(魂抜き・お性根抜き)をお願いします。その際のお布施の目安は3〜15万円程度です。宗派やお寺との関係性によって異なりますが、事前に住職に相談して確認しておくとよいでしょう。市営墓地や霊園(民営含む)の場合は、閉眼供養が不要なケースもあります。
離檀料
お寺の檀家をやめる際に、これまでお世話になったことへの感謝として納める費用です。目安は3〜20万円程度です。長年にわたるお付き合いがある場合や、特別な事情がある場合は高くなることもあります。なお、市営墓地・公営霊園のお墓については離檀料は発生しません。
お寺との離檀交渉については、檀家をやめる手続きの記事もご参照ください。
お墓の解体・撤去費用
石材店に依頼して墓石の解体・撤去を行う費用です。目安は10〜40万円です。墓石の大きさ・形状・地盤の状況・現地へのアクセスのしやすさによって費用が変わります。同じ規模のお墓でも、石材店によって1.5〜2倍程度の差が出ることがあるため、複数の石材店から見積もりを取ることを強くお勧めします。岩手県は面積が広く、山間部・沿岸部など僻地にあるお墓の場合は交通費・出張費が加算されることがあります。
改葬先への費用
改葬先の種類によって費用は大きく異なります。目安は5〜150万円です。
改葬先 | 費用目安 |
|---|---|
永代供養墓(合祀型) | 10〜50万円程度 |
永代供養墓(個別型) | 30〜100万円程度 |
納骨堂 | 30〜150万円程度 |
樹木葬 | 5〜80万円程度 |
散骨 | 5〜30万円程度 |
総額の目安
墓じまいにかかる費用の総額は、30〜150万円が目安です。お寺のお墓でお布施・離檀料が発生し、墓石が大きく、改葬先が納骨堂を選ぶような場合は費用が高くなります。一方、公営霊園のお墓で離檀料がなく、改葬先を散骨や合祀型の永代供養墓にする場合は費用を抑えられます。
費用の詳細については、墓じまい費用はいくら?の記事で詳しく解説しています。費用を抑えたい方は墓じまいの費用を抑える方法も参考にしてください。
岩手県に墓じまいの補助金はある?
2026年時点で、岩手県内の市区町村において墓じまいに関する補助金制度は確認されていません。
墓じまいは基本的に個人の判断で行う手続きであり、公的な助成制度が設けられている自治体は全国的にも非常に少ないのが現状です。岩手県内の市区町村においても同様で、現時点では利用できる補助金はないとお考えください。今後制度が変わる可能性があるため、最新情報はお住まいの市区町村や、お墓のある市区町村の窓口にご確認ください。
費用を抑えるための代替手段
補助金がない場合でも、工夫次第で墓じまいの費用を抑えることができます。
- 改葬先を合祀型の永代供養墓にする: 個別スペースを持たない合祀型は費用が大幅に抑えられます(10万円台から可能なケースも)。
- 散骨を選ぶ: 海洋散骨・山林散骨は改葬先費用の中でも最も安価な選択肢の一つです(5〜30万円程度)。
- 複数の石材店から見積もりを取る: 解体・撤去費用は石材店によって1.5〜2倍程度の差が出ることがあります。必ず複数社から見積もりを取ってください。
- 閑散期に依頼する: 石材店の繁忙期(お彼岸・お盆・秋口)を避けると値引き交渉がしやすくなる場合があります。
盛岡市営墓園について
墓じまい後の改葬先として、あるいは新たなお墓を検討する際の選択肢として、盛岡市が運営する公営墓地(市営墓園)を利用する方法があります。
盛岡市営墓園の概要
盛岡市は複数の市営墓園を運営しています。
盛岡市営 青山墓園は、盛岡市青山地区にある市営墓園で、敷地内の道路が舗装されており高齢の方でも参拝しやすい環境が整っています。公共交通機関でのアクセスも比較的良好です。
盛岡市営 新庄墓園は、盛岡市新庄地区にある市営墓園で、広い敷地を持つ大型墓園です。区画の種類も複数あり、ご家族の状況に合わせた利用が可能です。
公営の市営墓園は、民営の霊園に比べて管理費・使用料が低めに設定されていることが多く、費用を抑えたい方にとってメリットがあります。ただし、利用には盛岡市内への住所要件が必要になる場合があり、応募倍率が高い区画もあります。最新の募集状況や利用条件については、盛岡市営墓園|盛岡市公式ホームページでご確認ください。
岩手県内の各市町村でも、独自の市営・町営墓地を運営しているところがあります。改葬先として地元の公営墓地を希望する場合は、お住まいの市区町村の担当窓口にお問い合わせください。
墓じまい後の供養先の選び方
墓じまいを終えた後、遺骨をどこに預けるかは非常に重要な選択です。岩手県内外にはさまざまな供養先の選択肢があります。ご家族の状況・費用・お参りのしやすさなどを考慮して選びましょう。
永代供養墓
永代供養墓は、お寺や霊園が長期にわたって管理・供養を続けてくれるお墓です。継承者が不要なため、「将来的にお墓を管理できる家族がいない」という方に最も人気のある選択肢です。費用は合祀型(他の方の遺骨と一緒に埋葬される形式)なら比較的安く抑えられます。個別スペースを一定期間確保できる個別安置型は費用が高くなります。岩手県内でも、盛岡市をはじめ各地のお寺や霊園で永代供養のサービスを提供しています。詳しくは墓じまい後の永代供養をご覧ください。
納骨堂
納骨堂は、屋内施設に遺骨を安置する形式です。天候・季節に左右されずにお参りできるため、冬期の積雪・凍結が多い岩手県では特に便利な選択肢です。ロッカー型から自動搬送型まで種類が豊富で、費用は30〜150万円程度と幅があります。盛岡市内にも複数の納骨堂があります。詳しくは墓じまい後の納骨堂をご覧ください。
樹木葬
樹木葬は、自然の中に遺骨を埋葬する形式です。墓石の代わりに樹木や草花が目印になります。岩手県は豊かな自然環境に恵まれており、「自然に還りたい」「緑に囲まれた場所に眠りたい」という方に人気が高まっています。費用は5〜80万円程度と幅広く、比較的費用を抑えやすい選択肢です。詳しくは墓じまい後の樹木葬をご覧ください。
散骨
散骨は、遺骨を粉末状にして海や山林などに撒く方法です。費用は5〜30万円程度と改葬先の中では最も安価な選択肢の一つです。岩手県の沿岸(三陸海岸など)での海洋散骨を希望される方もいます。ただし、散骨を行う際は業者選びや地域のルールに注意が必要です。詳しくは墓じまい後の散骨をご覧ください。
供養先を選ぶポイント
供養先を選ぶ際は、以下の点を考慮するとよいでしょう。
- お参りのしやすさ: 自宅や交通の便のよい場所にあるか。岩手県は県土が広いため、お参りしやすい場所を重視することが重要です。
- 費用の総額: 初期費用だけでなく、年間管理費・永代供養料なども含めた総額で比較する。
- 継承者の有無: 将来的に継承者が不要な「永代供養」タイプを選ぶかどうか。
- 宗教・宗派の条件: 特定の宗教・宗派に属していないと利用できない施設もある。
墓じまい後の供養先全体については、墓じまいのその後もあわせてご覧ください。
よくある質問
Q. 岩手県で墓じまいをするといくらかかりますか?
岩手県で墓じまいをする場合の費用の目安は、30〜150万円程度です。内訳は、閉眼供養のお布施(3〜15万円)、離檀料(3〜20万円、お寺の場合のみ)、お墓の解体・撤去費用(10〜40万円)、改葬先への費用(5〜150万円)です。費用は墓石の大きさ・石材店・改葬先の種類によって大きく異なります。岩手県は県土が広く、僻地にあるお墓は出張費が加算されることもあるため、必ず複数の石材店から見積もりを取って比較することをお勧めします。
Q. 改葬許可申請はどこに提出すればよいですか?
改葬許可申請は、現在お墓がある市区町村の担当窓口に提出します。盛岡市内のお墓の場合は、盛岡市保健所 企画総務課(TEL: 019-603-8301)が窓口です。その他の市区町村については、各市区町村の役場・市役所の住民課・保健課・環境衛生課などが担当していることが多いため、事前に電話で確認してください。必要書類は「改葬許可申請書」「埋葬証明書」「受入証明書」「身分証明書」などです。
Q. 岩手県の冬期に墓じまいはできますか?
墓じまいの手続き自体は冬期でも行えますが、石材店によるお墓の解体・撤去作業は冬期に難しくなる地域があります。岩手県では12月〜3月にかけて積雪・凍結が起こる地域が多く、特に山間部や沿岸部の一部では施工が困難になることがあります。施工は4月〜11月の時期に計画するのが安心です。ただし、秋口(9〜10月)は石材店の繁忙期になるため、早めに予約を入れておくことをお勧めします。
Q. 離檀を断られた場合はどうすればよいですか?
住職に離檀の意向を伝えた際、難色を示されることがあります。ただし、法律上、住職に離檀を止める権限はありません。まずは丁寧に事情を説明し、話し合いを重ねることが大切です。どうしても折り合いがつかない場合は、墓じまいの専門家や弁護士・行政書士に相談することも一つの方法です。「高額な離檀料を請求された」「埋葬証明書を発行してもらえない」などのトラブルについては、檀家をやめる手続きの記事も参考にしてください。
Q. 墓じまい後、遺骨はどうすればよいですか?
墓じまい後の遺骨の行き先(改葬先)は大きく分けて「永代供養墓」「納骨堂」「樹木葬」「散骨」の4種類があります。それぞれ費用・特徴・場所が異なります。継承者がいない場合は、将来的な管理が不要な永代供養がお勧めです。費用を抑えたい場合は合祀型の永代供養や散骨が選択肢になります。岩手県は冬期の積雪があるため、お参りのしやすさを重視する場合は屋内施設の納骨堂が便利です。
まとめ
岩手県での墓じまいについて、改葬件数の推移・手続きの流れ・費用の目安・窓口情報・供養先の選び方を解説してきました。
- 岩手県の改葬件数は2015年の847件から2024年の1,797件へと10年間で112.2%増加。人口流出・高齢化・承継者不在が主な背景。
- 墓じまいは6ステップ(家族相談 → お寺連絡 → 改葬先確保 → 改葬許可申請 → 解体撤去 → 納骨)で進める。
- 盛岡市の改葬許可申請窓口は盛岡市保健所 企画総務課(TEL: 019-603-8301)。
- 岩手県の地域特性として、冬期(12〜3月)は積雪・凍結により石材施工が困難な地域があるため、4月〜11月に施工スケジュールを組むことをお勧めします。
- 費用の目安は30〜150万円。複数の石材店から見積もりを取ることが費用を抑える最も有効な手段。
- 2026年時点で岩手県内に墓じまいの補助金制度はない。費用を抑えるには合祀型永代供養や散骨を検討する。
岩手県は面積が広く、山間部・沿岸部を問わず、お墓のある場所まで遠い・冬は行きにくいという方が多い地域です。「まだ大丈夫」と先延ばしにしていると、年々管理が難しくなります。早めに家族で話し合い、計画的に進めることが、後悔のない墓じまいにつながります。
墓じまいの進め方や費用についてお悩みの方は、ぜひ専門家への相談を活用してください。
岩手県以外の都道府県の墓じまい情報
お墓の場所が岩手県以外の方は、以下のページもご参照ください。
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