福島県では近年、墓じまいを検討する方が急増しています。2024年度の改葬件数は3,398件で、2015年度(2,484件)と比較すると約36.8%も増加しました。対死亡比は11.82%と全国平均の11.1%をわずかに上回っており、全国と同程度かそれ以上のペースで墓じまいが進んでいます。
この背景には、少子高齢化や人口減少による承継者不足という全国共通の問題に加え、2011年3月の東日本大震災・福島第一原発事故という福島県固有の事情があります。帰還困難区域や避難指示区域に指定されたエリアでは、物理的にお墓の管理が困難・不可能となったケースも多く、やむを得ず墓じまいを選択する方が少なくありませんでした。
この記事では、福島県で墓じまいを進める際の具体的な手続きの流れ、改葬許可申請の窓口と必要書類、費用の目安、そして墓じまい後の供養先の選び方まで詳しく解説します。
墓じまい全体の流れについては、墓じまい完全ガイドもあわせてご覧ください。

福島県で墓じまいを検討する人が増えている理由

単身世帯・高齢化・人口減少の現状
福島県の人口動態を国勢調査のデータで見ると、お墓の管理が年々難しくなっている実態が浮かび上がります。
まず高齢化率は31.8%で、全国平均28.7%を3.1ポイント上回っています。3人に1人以上が65歳以上という状況は、将来的にお墓を管理・継承できる若い世代が急速に減少していることを意味します。
人口増減率は-4.23%と、全国平均の-0.75%と比べて約5.6倍もの速さで人口が減少しています。これは全国でも最も深刻な人口減少県の一つに位置づけられる水準です。若い世代の県外への流出や、震災・原発事故後の避難が長期化している影響もあり、地元にお墓があっても定期的に訪れることが難しくなっているご家族が増えています。
単身世帯率は33.1%で、全国平均38.0%よりやや低い水準です。しかし、核家族化率は51.9%(全国54.1%)と全国平均に近く、三世代同居などの大家族が少なくなってきていることがわかります。こうした家族形態の変化は、お墓の担い手が世帯ごとに少なくなっていくことを意味します。
生涯未婚率は19.5%で、全国平均19.7%とほぼ同水準です。子や孫へお墓を継承するという従来の形が、全国と同じ割合で崩れつつあります。
東日本大震災・原発事故の影響
福島県の墓じまいを語る上で避けて通れないのが、2011年3月の東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故による影響です。
原発事故によって帰還困難区域・避難指示区域に指定されたエリアでは、住民が長年にわたって自分の家や土地、そしてお墓に立ち入れない状況が続きました。遠方の避難先から先祖のお墓を管理することは事実上不可能であり、こうした地域では通常の墓じまいとは異なる対応が必要なケースも生じました。
改葬件数の推移を見ると、2015年に2,484件だったものが2017年には3,650件と大幅に増加しています。この増加の背景には、原発避難指示の段階的解除が進むなかで、長期避難を経て墓じまいを決断した方が多かったことが考えられます。その後も年によって増減はありますが、2022年(3,247件)・2023年(3,594件)・2024年(3,398件)と高水準が続いており、墓じまいの需要は底堅く推移しています。
2024年度の対死亡比は11.82%で、全国平均の11.1%をわずかに上回っています。これは福島県で亡くなる方の約8.5人に1人の割合で改葬が行われていることを示しており、いかに多くの方が墓じまいを選択しているかがわかります。
震災・原発事故という特殊な経緯を持つ福島県では、「管理できなくなってから」ではなく、「今のうちに整理しておきたい」という前向きな理由での墓じまいも増えています。
自分は今も独身で、結婚の予定も特にないですし、このまま歳を取っていったら、自分が亡くなったあとこのお墓はどうなるんだろうって思ったんです。誰も見る人がいなくて無縁仏になってしまうのも、なんだか父に申し訳ない気がして。
墓じまい経験者鹿児島県・30代・男性
承継者がいない・遠方に住んでいてお墓の管理が難しい・震災後の避難で帰れなくなったなど、墓じまいのきっかけはそれぞれ違います。しかし、先祖への想いと向き合いながら決断するという点ではみなさん共通しています。
福島県での墓じまいの流れ

墓じまいは「お墓を撤去するだけ」ではなく、複数のステップを順番に進める必要があります。ここでは福島県での墓じまいの一般的な流れを6つのステップに分けて解説します。
①家族・親族への相談
墓じまいを進める前に、まず家族や親族への相談が欠かせません。お墓は特定の個人だけでなく、先祖から受け継いできた家族全体のものという意識が強いため、事前の合意形成なしに進めると後からトラブルになることがあります。
特に福島県では、震災・原発事故の避難によって親族が県内外に散らばっているケースが多く、「県外に避難した親族が了承しているか」「遺骨の改葬先について意見が一致しているか」などを丁寧に確認することが大切です。連絡が取りにくい親族がいる場合も、できる限り早めに働きかけましょう。
相談の際には、なぜ墓じまいを考えているのか、改葬後はどこに遺骨を移すつもりなのかを具体的に伝えると、理解を得やすくなります。費用の分担についても、あらかじめ話し合っておくとスムーズです。
②お寺・霊園への連絡(離檀・閉眼供養)
家族の合意が得られたら、現在お墓のあるお寺や霊園の管理者に墓じまいの意向を伝えます。お寺の場合は「離檀(りだん)」という手続きが必要になります。
離檀とは、これまで特定のお寺の檀家(だんか)として関係を持ってきたご縁を終わらせることです。住職に直接お会いして丁寧にご挨拶することが基本です。長年お世話になったお礼と、墓じまいに至った事情を率直に伝えましょう。
お墓を撤去する前に「閉眼供養(へいがんくよう)」または「魂抜き(たましいぬき)」と呼ばれる法要を行い、お墓に宿っているとされる霊を移していただきます。このお布施の費用は3〜15万円程度が相場です。お寺によっては独自の手続きが必要な場合もあるため、早めに確認しましょう。
市営霊園・公営霊園の場合は、管理事務所に使用許可の返還手続きを行います。手続きの方法は各霊園・自治体によって異なるため、直接問い合わせてください。
③改葬先の確保
墓じまい後に遺骨をどこに移すかを、事前に決めておく必要があります。「改葬先(かいそうさき)」が決まっていないと、改葬許可申請に必要な「受入証明書」が取得できません。
福島県内外を問わず、以下のような選択肢があります。
- 永代供養墓・合祀墓(えいたいくようぼ・ごうしぼ)
- 納骨堂(のうこつどう)
- 樹木葬(じゅもくそう)
- 散骨(さんこつ)
- 新しい一般墓への改葬
改葬先が決まったら、そこから「受入証明書」を発行してもらいます。これが次のステップの改葬許可申請に必要な書類の一つです。
④改葬許可申請(市区町村役所窓口)
改葬許可申請は、現在お墓がある市区町村の役所窓口に申請します。これは「墓地、埋葬等に関する法律(墓埋法)」で定められた手続きで、許可証なしに遺骨を移動させることはできません。
申請に必要な書類を揃えて窓口に提出し、「改葬許可証」を取得します。通常数日〜2週間程度で交付されます。具体的な申請方法については後のセクションで詳しく解説します。
⑤墓石の解体・撤去
改葬許可証を取得したら、石材店に墓石の解体・撤去を依頼します。石材店は霊園や寺院の指定業者がある場合と、自分で選べる場合があります。費用の目安や比較のためにも、複数の石材店に見積もりを取ることをおすすめします。
解体・撤去の費用は墓石の大きさや立地条件によって異なりますが、10〜40万円程度が一般的な相場です。石材店によって費用に1.5〜2倍程度の差が生じることもあるため、少なくとも2〜3社に見積もりを依頼しましょう。
解体工事は通常1〜2日程度で完了します。撤去後の区画は元の状態に整地して返還します。
⑥遺骨の移送と納骨
改葬許可証を持参し、遺骨を改葬先に移送・納骨します。複数の方の遺骨がある場合は、全員分の改葬許可証が必要です。
改葬先での納骨の際には、「開眼供養(かいがんくよう)」や「納骨式」などの法要を行うことが一般的です。改葬先の管理者や僧侶と相談して日程を決めましょう。
散骨を選ぶ場合は改葬許可証は不要ですが、散骨業者への依頼が必要です。また、散骨後は元に戻すことができないため、家族全員の同意をしっかり確認してから進めましょう。
これらの6ステップをすべて完了すれば、墓じまいは完了です。最初の家族相談から最後の納骨まで、通常3〜6ヶ月程度かかることが多いため、余裕を持ったスケジュールで進めることをおすすめします。
福島県での改葬許可申請の手続き
担当窓口と問い合わせ先
改葬許可申請は、現在お墓がある市区町村の役所が窓口です。福島県内の主な市区町村では以下の窓口が担当しています。
郡山市
- 担当部署: 市民部 市民課
- TEL: 024-924-2131
- 改葬許可申請のページ: 郡山市 改葬許可申請について
福島市・いわき市・会津若松市・その他市区町村
各市役所・町村役場の住民課・市民課が窓口となります。お墓のある自治体の役所ホームページで「改葬許可申請」と検索するか、直接電話でご確認ください。
なお、帰還困難区域や避難指示区域に指定されているエリアにお墓がある場合は、通常の手続きとは異なる対応が必要となる場合があります。立入制限がある区域では現地での手続きが難しいこともあるため、まずは該当する市区町村の役所や、福島県の担当窓口(県民環境部等)に相談することをおすすめします。
越境して、県をまたいであったので役所の移動許可が煩わしかった
墓じまい経験者愛知県・63歳・男性
(墓じまい実態調査2026(墓じまいパートナーズ)、2026年3月、経験者n=52)
福島県外に避難した方がお墓のある市区町村へ手続きに行く場合は、往復の時間・交通費も踏まえた計画が必要です。郵送での申請に対応している自治体もありますので、事前に問い合わせて確認しておきましょう。

必要書類
改葬許可申請に必要な書類は以下の通りです。自治体によって多少異なる場合があるため、事前に窓口に確認することをおすすめします。
- 改葬許可申請書(各自治体の所定の様式。窓口またはホームページからダウンロード可能)
- 埋葬証明書(埋蔵証明書)(現在のお墓の管理者(寺院・霊園)が発行するもの。遺骨ごとに必要)
- 受入証明書(改葬先の管理者が発行するもの。遺骨をどこに移すかを証明する書類)
- 申請者の本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカードなど)
改葬許可申請書には、改葬する遺骨の氏名・死亡年月日・埋葬場所・改葬先などを記入します。複数の遺骨をまとめて移す場合は、遺骨ごとに1通ずつ申請書を作成します(自治体によっては1枚に複数記入できる様式もあります)。
埋葬証明書は、現在のお墓を管理しているお寺や霊園の管理者に依頼して発行してもらいます。帰還困難区域など管理者への連絡が難しい場合は、該当する自治体や都道府県に相談すると対応策を案内してもらえることがあります。
なお、改葬許可申請書の作成や手続きのサポートを専門家に依頼したい場合は、行政書士に相談する方法もあります。ただし、申請自体はご本人(または同居の親族)が行うことが原則です。
申請から許可証交付まで
書類を揃えて役所の窓口に提出すると、担当者が内容を確認し、問題がなければ「改葬許可証」が交付されます。多くの場合、当日または数日以内に交付されますが、自治体によっては1〜2週間程度かかる場合もあります。
改葬許可証は、お墓から遺骨を取り出す際(石材店の立ち会い時)と、改葬先に納骨する際の両方で必要になります。大切に保管し、紛失しないよう注意してください。
遺骨を複数改葬する場合は遺骨ごとに許可証が必要なため、申請の際に遺骨の数を確認しておきましょう。
詳しい手続きの流れについては、墓じまいの流れを8ステップで解説もあわせてご覧ください。
福島県の墓じまい費用の目安

墓じまいにかかる費用は、主に「離檀料」「解体・撤去費用」「改葬先への費用」の3つに分けられます。それぞれの相場と、費用を抑えるためのポイントを解説します。
離檀料(りだんりょう)
お寺の檀家をやめる際にお寺に納めるお布施が「離檀料」です。相場は3〜20万円程度で、「お気持ちで」と言われることも多いため、決まった金額はありません。
離檀料は法律上の義務ではありませんが、長年お世話になったお礼とお墓の管理への感謝の気持ちとして渡すものです。お寺との良好な関係を保ちながら離檀するために、誠意を持ってお伝えすることが大切です。
市営霊園や公営霊園の場合は離檀料は発生しません。その代わりに使用許可返還の手続きが必要です。
離檀料については、離檀料とはの記事でくわしく解説しています。
石材店への解体・撤去費用
墓石の解体から搬出・処分、区画の整地までを石材店が担当します。費用の目安は10〜40万円程度です。
費用は墓石の大きさ・重量、霊園内の立地(重機が入れるかどうか)、区画の広さなどによって大きく変わります。同じ条件でも石材店によって費用に1.5〜2倍程度の差が生じることがあるため、複数の石材店から見積もりを取り、内容を比較したうえで依頼先を選びましょう。
霊園や寺院によっては指定の石材店以外は使用できない場合があります。事前に管理者に確認しておきましょう。
石材店選びの詳細については、墓じまいと石材店の記事も参考にしてください。
改葬先への費用
改葬先の種類によって費用は大きく異なります。目安は以下の通りです。
- 合祀型の永代供養墓: 5〜30万円程度(追加費用なし、維持管理費不要)
- 個別型の永代供養墓: 30〜100万円程度(一定期間個別安置後に合祀)
- 納骨堂: 20〜100万円程度(ロッカー型・仏壇型・自動搬送型で異なる)
- 樹木葬: 10〜80万円程度(里山型・公園型で異なる)
- 散骨: 5〜30万円程度(海洋散骨・山林散骨など)
- 新しい一般墓への改葬: 50〜150万円程度
改葬先については費用だけでなく、アクセスのしやすさ、管理体制、宗旨・宗派の制限の有無なども確認して選びましょう。
費用の総額目安と抑えるコツ
墓じまいにかかる費用の総額は30〜150万円程度が一般的な目安です。改葬先を合祀型の永代供養や散骨にすることで費用を抑えることができます。
費用を抑えるための主なポイントは以下の通りです。
- 石材店は複数社から見積もりを取って比較する
- 改葬先は合祀型を選ぶと維持管理費がかからない
- 家族で費用を分担することを話し合う
- 自治体の窓口や墓じまいの専門業者に相談して費用の全体像を把握する
費用についての詳細は、墓じまいの費用はいくら?の記事もあわせてご覧ください。
福島県に墓じまいの補助金はある?
2026年時点で、福島県内の市区町村において墓じまい(改葬・墓地の廃止)に対して補助金を支給する制度は確認されていません。墓じまいの費用は原則として自己負担となります。
ただし、東日本大震災・福島第一原発事故に関連して、特定の避難区域や被災地域での墓地・霊園の管理・整理に対して行政的な支援が設けられている場合があります。帰還困難区域など特殊な状況のお墓についての取り扱いは自治体によって異なるため、まず市区町村の役所や福島県の担当部署(県民環境部等)に相談してみてください。
補助金はなくても、以下のような方法で墓じまいの費用を抑えることができます。
- 合祀型の永代供養を選ぶ: 個別墓地と比べて費用が大幅に抑えられ、管理費が不要になります
- 複数の石材店から見積もりを取る: 同じ工事でも業者によって費用に差があります
- 散骨を選択する: 改葬先の費用を最小限に抑えられます
- 家族・親族で費用を分担する: 先祖全員のお墓を守ってきた責任を家族で分かち合う考え方です
費用節約の方法については、墓じまいの費用を抑える方法の記事で詳しく解説しています。
福島県での墓じまい後の供養先の選び方
墓じまい後の遺骨の行き先(改葬先)は、家族の状況や予算・宗教的な考え方によってさまざまです。ここでは福島県で選ばれることの多い供養先を紹介します。
永代供養・合祀墓
「永代供養墓(えいたいくようぼ)」とは、お寺や霊園が管理・供養を引き受けてくれるお墓です。後継者がいなくても、供養が継続されるのが最大のメリットです。
合祀墓(ごうしぼ)は複数の方の遺骨を一緒に埋葬するタイプで、費用が比較的安く抑えられます。ただし一度合祀すると遺骨を取り出すことができないため、家族全員の同意を得てから選びましょう。個別安置期間(33回忌など)が終わったあとに合祀されるタイプもあります。
詳しくは墓じまい後の永代供養をご覧ください。
納骨堂
納骨堂は建物の中に遺骨を安置する施設で、天候に関わらずお参りができます。ロッカー型・仏壇型・自動搬送型などがあり、都市部では利用者が増えています。福島県内でも各地に納骨堂が整備されており、お参りのしやすさや費用を比較したうえで選ぶとよいでしょう。
詳しくは墓じまい後の納骨堂をご覧ください。
樹木葬
樹木葬は、木や花を墓標とする自然志向の埋葬方法です。里山型・公園型など環境によってさまざまなタイプがあります。「自然に還りたい」という方や、後継者への負担を最小限にしたいという方に選ばれています。
詳しくは墓じまい後の樹木葬をご覧ください。
散骨
散骨は遺骨を粉末状にして自然の中に撒く方法です。海洋散骨が最も一般的ですが、山林散骨などもあります。費用を抑えられる一方、一度散骨すると遺骨を元に戻すことができないため、慎重に判断が必要です。
詳しくは墓じまい後の散骨をご覧ください。
公営霊園(市営霊園)について
福島市には市営の公営霊園があります。公営霊園は民間霊園と比べて使用料が比較的安く、宗教・宗派を問わず利用できるのが特徴です。ただし、募集は定期的に行われるため常に申し込みができるわけではなく、抽選になることもあります。
福島市以外の市区町村でも市営・町営の霊園を整備しているところがあります。居住する自治体の霊園の募集状況は、各市区町村の担当窓口またはホームページで確認してください。
なお、震災・原発事故の影響で移住した先の自治体の公営霊園を希望する場合は、居住実績(住民票)が必要になる場合があります。希望する霊園の申し込み条件を事前に確認しましょう。
福島県の墓じまいに関するよくある質問
Q. 福島県で墓じまいにかかる費用はどのくらいですか?
福島県での墓じまいにかかる費用の総額は、一般的に30〜150万円程度が目安です。主な内訳は、離檀料(3〜20万円)・閉眼供養のお布施(3〜15万円程度)・墓石の解体・撤去費用(10〜40万円)・改葬先への費用(5〜150万円)となります。改葬先として合祀型の永代供養や散骨を選ぶと費用を抑えることができます。石材店によって費用に差があるため、複数社から見積もりを取って比較することをおすすめします。
Q. 帰還困難区域にあるお墓の墓じまいはどうすればよいですか?
帰還困難区域や避難指示区域に指定されているエリアにお墓がある場合は、立入制限により通常の墓じまい手続きが難しいケースがあります。まずはお墓のある市区町村の役所や福島県の担当部署(県民環境部など)に相談し、現在の区域の状況と対応可能な手続き方法を確認してください。場合によっては、立入許可の申請や特別な手順が必要になることもあります。行政書士や専門の業者に相談することも選択肢の一つです。
Q. 改葬許可申請に必要な書類を教えてください。
改葬許可申請に必要な主な書類は、①改葬許可申請書(自治体所定の様式)、②埋葬証明書(現在のお墓の管理者が発行)、③受入証明書(改葬先の管理者が発行)、④申請者の本人確認書類です。改葬する遺骨が複数ある場合は、遺骨ごとに申請書が必要です。自治体によって書式や必要書類が若干異なるため、事前にお墓のある市区町村の役所に確認してください。郵送申請に対応している自治体もあります。
Q. 離檀料を高額に請求された場合はどうすればよいですか?
離檀料は法律上の義務ではなく、長年お世話になったお礼の気持ちとして渡すものです。一般的な相場は3〜20万円程度で、それを大きく超える金額を強く要求された場合は、冷静に「支払う義務はない」と伝える権利があります。まずは住職と丁寧に話し合い、どうしても解決しない場合は、お墓の所在地の市区町村役所や消費生活センターに相談することもできます。離檀料については離檀料とはの記事もご参照ください。
Q. 墓じまい後の遺骨はどこに供養すればよいですか?
墓じまい後の遺骨の供養先は、永代供養墓・合祀墓・納骨堂・樹木葬・散骨など多様な選択肢があります。後継者がいない方や管理の手間をなくしたい方には永代供養墓が、費用を抑えたい方には合祀墓や散骨が選ばれています。公営霊園(市営霊園)は宗教・宗派不問で利用でき費用も抑えやすいですが、定員や抽選があるため早めに確認が必要です。家族の状況や予算・宗教的な考え方に合わせて選びましょう。
まとめ:福島県の墓じまいを進めるために
福島県での墓じまいは、少子高齢化・人口減少という全国共通の課題に加え、東日本大震災・福島第一原発事故という県固有の事情が重なり、年々増加しています。2024年度の改葬件数は3,398件で対死亡比11.82%と全国平均を上回っており、墓じまいは今や珍しいことではなくなっています。
この記事で解説した内容を改めてまとめます。
- 福島県の高齢化率は31.8%(全国28.7%)、人口増減率は-4.23%(全国-0.75%)と、全国平均を大きく超える高齢化・人口減少が続いている
- 墓じまいは「家族相談→寺院連絡→改葬先確保→改葬許可申請→解体撤去→納骨」の6ステップで進める
- 改葬許可申請は現在のお墓がある市区町村の役所窓口で行う(郡山市: 市民部 市民課 TEL: 024-924-2131)
- 帰還困難区域などのお墓は通常と異なる手続きが必要な場合があるため、市区町村の窓口に相談する
- 費用の総額は30〜150万円程度が目安。改葬先の選択によって費用は大きく変わる
- 2026年時点で福島県内に墓じまいの補助金制度は確認されていない
- 墓じまい後の供養先は永代供養・納骨堂・樹木葬・散骨など多様な選択肢がある
墓じまいは一度決めると後には戻れない大きな決断です。まずは家族でよく話し合い、お墓のある市区町村の役所や専門業者に相談しながら進めましょう。
墓じまいの詳しい流れについては、墓じまい完全ガイドもあわせてご覧ください。
福島県以外の都道府県の墓じまい情報
お墓の場所が福島県以外の方は、以下のページもご参照ください。
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