墓じまいを考え始めたきっかけ
息子が東京で就職して、むこうで家を買ったんですよ。
もう福岡には戻ってこないのが確定したので、この墓を誰が守るんだ?となりました。私も工場で、最近は腰やら膝やらガタがきてましてね。お寺の墓地が少し小高い場所にあって階段がキツイんです。自分が動ける60歳前の今のうちに、墓じまいしてしまおうと決めました。
親族との話し合い
親族といっても、関係するのは県外に住んでいる弟くらいです。
電話で「うちの息子は東京だし、俺も体力的にきついから墓をたたんで納骨堂にするぞ」と伝えました。弟は最初「親父が建てた墓なのにもったいないな」と渋ってましたが、「じゃあお前が管理費払って掃除しに来るか?」と聞いたら黙ってしまって。結局、俺の好きにしていいと任せてくれました。
お寺・霊園への連絡
先代の住職から若い息子さんの代に替わっていたんですが、電話で伝えたら思いのほかあっさりした反応でした。
「そうですか、最近そういうお宅が増えてますからね」みたいな感じで。引き留められたり嫌味を言われるかと身構えていたんですが、事務的に淡々と手続きの段取りを説明してくれて、かえってこちらも気が楽でしたね。
一番大変だったこと
墓を開けてみたら、聞いていた数より骨壺が多く入っていたことです。
古いご先祖さんの土に還りかけたような壺があって、誰が誰だかさっぱりわかりませんでした。役所に提出する改葬許可の書類は、仏様1人につき1枚必要らしいんですが、お寺の過去帳と照らし合わせても名前が合わなくて、その確認作業に一番手間取りましたね。
墓じまいを終えて良かった点
一番はやっぱり、今後の不安がなくなったことですね。
息子に「墓のことは俺の代で片付けたから心配すんな」と報告できた時はホッとしました。新しい納骨堂は空調が効いた室内のロッカーみたいな場所なので、天候に関係なく手ぶらでお参りできるのが本当に快適です。もう夏の炎天下で汗だくになって草むしりしなくていいと思うと清々します。
もしやり直すなら変えたいこと
骨壺のサイズや中身の処理をもっと早く確認しておけばよかったです。
古い骨壺が大きくて、新しい納骨堂のスペースに入りきらないことが土壇場で分かりましてね。急遽、業者にお願いして遺骨を乾燥させて粉骨にしてもらう追加費用と時間がかかってしまいました。仕事柄、段取りには自信があったんですが、そこは完全に盲点でした。





















