墓じまいを考え始めたきっかけ
きっかけは、自分自身が40代後半になり、将来の生活や老後を意識し始めたことです。
お墓までは自宅から車で1時間ほどかかります。今はまだ元気なので通えますが、自分がさらに歳を取り、車の運転ができなくなった時に、子供たちにわざわざこの場所まで墓参りに来させるのは忍びないと感じるようになりました。
親族との話し合い
まずは実母と、離れて暮らす妹に相談しました。
母は最初、「先祖代々の場所をなくすのは申し訳ない」と少し難色を示していましたが、私が「今のままでは、最終的に誰が管理するのか分からなくなり、無縁仏になってしまうのが一番の親不孝ではないか」と説得を続けました。妹は「お兄ちゃんの負担になるなら賛成」と言ってくれました。最終的には、今の自宅近くの納骨堂へ移すことで、母も「それなら毎日でも会いに行ける」と納得してくれました。
お寺・霊園への連絡
長年お世話になっていたので、切り出す時は非常に緊張しましたが、電話でアポイントを取り、直接お寺へ伺って事情を説明しました。
ご住職は最初、少し寂しそうな表情を浮かべられ、「最近はこのあたりでも、同じように墓じまいをされる方が増えていますね」と静かにおっしゃいました。無理な引き止めなどは一切ありませんでした。
一番大変だったこと
一番大変だったのは、やはり行政手続きと石材店との調整です。
市役所へ行って改葬許可の書類を取り寄せ、お寺に署名をもらい、それをまた提出するという工程は、平日に仕事をしている身としては時間を作るのが一苦労でした。また、墓石の撤去工事に関しても、墓地が斜面にあったため、重機が入るかどうかで石材店さんと何度も現地確認を行いました。
墓じまいを終えて良かった点
何より、将来への不安が解消されたことが一番大きいです。
これまではお盆や年末年始が近づくと、掃除に行かなければという義務感に追われていましたが、今は冷暖房の完備された室内の納骨堂にお参りできるため、天候を気にせず家族で集まれるようになりました。子供たちからも、ここなら自分たちも来やすいと言ってもらえ、肩の荷が下りた気分です。
もしやり直すなら変えたいこと
もしやり直せるのであれば、もう少し早めに石材店さんの相見積もりをしっかり取れば良かったと思っています。
最初にお寺から紹介されたところだけでなく、自分でネットなどで探した業者さんにも見積もりをお願いしましたが、費用だけでなく、どこまで丁寧に対応してくれるかの差が大きかったです。また、改葬許可申請などの書類作成において、古い戸籍を遡るのが意外と大変だったので、もっと時間に余裕を持って準備を始めていれば、仕事の合間にバタバタせずに済んだかなと反省しています。





















