八王子市でお墓の墓じまいを検討している方へ、この記事では改葬許可申請の窓口・必要書類・費用の目安・都立霊園「八王子霊苑」の返還手続きまで、八王子市の情報をもとにわかりやすく解説します。
八王子市は多摩地区最大の都市でありながら、単身世帯率41.5%(全国平均38.0%より+3.5pt)の上昇傾向が続き、「子どもが都心に就職して地元に戻らない」「実家のお墓を管理できる人がいなくなった」という声が年々増えています。

「手続きが複雑そう」「費用がいくらかかるか不安」という方も多いと思います。この記事を読めば、八王子市で墓じまいを進めるために必要な情報がひととおりわかります。
墓じまい全体の流れについては、墓じまい完全ガイドもあわせてご覧ください。

八王子市の墓じまい事情——多摩最大の都市と継承者問題
八王子市は多摩地区で最も人口が多い市(約57万人)で、大学・専門学校が多く集まる学術都市です。一見安定した都市に見えながら、お墓の継承問題が着実に広がっているエリアです。
高齢化・単身化の実態
人口増減率+0.32%と微増を保っていますが、高齢化率27.3%は全国平均(28.7%)に迫っており、今後の急速な高齢化が見込まれます。単身世帯率41.5%(全国38.0%より+3.5pt)は、大学生・社会人の単身者が多いエリアを反映しています。生涯未婚率19.9%・核家族化率53.2%と全国水準に近い数値ですが、「将来のお墓の承継者がいない」という問題は確実に広がっています。
当サイトの調査(墓じまい実態調査2026(墓じまいパートナーズ)、2026年3月、経験者n=52)でも「子どもに迷惑をかけたくない」「後継者がいない・いなくなる」が墓じまいの動機として多く挙げられています。
「子どもが戻ってこない」という現実
八王子市は大学が多く、学生時代を過ごして都心や他の地域に就職・定住するケースが多いエリアです。「自分は八王子の実家に住んでいるが、子どもたちは都内・他県に移住してしまった。先祖のお墓を誰が継ぐのか」という悩みを持つ方が増えています。また、都立霊園「八王子霊苑」を利用されている方にとっては、通常の改葬手続きに加えて返還手続きが必要になるという特有の課題もあります。

本当に面倒くさいので、早めに計画して早めに実行することをお勧めします。
墓じまい経験者茨城県・63歳・女性
八王子市での墓じまいの流れ
墓じまいは「①家族への相談→②お寺・霊園への連絡→③改葬先の確保→④行政手続き→⑤お墓の解体→⑥納骨」という順番で進めます。各ステップのポイントを確認しておきましょう。
① 家族・関係者への相談
最初のステップは、お墓に関わる家族・親族全員への相談です。墓じまいはお墓という共有の場所に関わる話であるため、一人の判断で進めると後々トラブルになることがあります。八王子市では子どもが都内や他県に転居しているケースも多いため、早めの連絡と合意形成が大切です。
② お寺・霊園への連絡と離檀手続き
現在のお墓がお寺の境内にある場合は、住職に墓じまいの意向を伝えます。唐突に切り出すのではなく、「後継者がいない」「管理が難しくなってきた」など事情を誠実に伝えることが円満な墓じまいへの近道です。民間霊園・公営墓地の場合は管理事務所へ連絡して、返還手続きの流れを確認します。
③ 改葬先の確保(申請手続きを進める前に必須)
改葬先を先に決めておくことが重要です。八王子市への改葬許可申請には、新しい供養先が発行する「受入証明書または使用許可書」が必要になります。供養先が決まっていない状態では申請を進めることができませんので、この順番を守ることが手続きをスムーズに進めるポイントです。
④ 八王子市への改葬許可申請
改葬先が決まったら、八王子市の窓口に改葬許可申請を行います。詳しくは次の章で解説します。
⑤ お墓の解体・撤去
改葬許可証が交付されたら、石材店にお墓の解体・撤去を依頼します。その前に、お寺で閉眼供養(魂抜き)を行うのが一般的です。東京都内は地方に比べて費用が高くなる傾向があるため、複数社から相見積もりを取ることをおすすめします。
⑥ 新しい供養先へ納骨
遺骨を取り出し、改葬許可証とともに新しい供養先に納骨すれば墓じまいは完了です。
墓じまいの各ステップの詳しい内容は墓じまいの流れを8ステップで解説もご参照ください。
八王子市の改葬許可申請——窓口・必要書類・手順
お墓の引っ越し(改葬)を行うには、自治体から「改葬許可証」を取得することが法律で定められています。
担当窓口と問い合わせ先
八王子市では以下の窓口で申請を受け付けています。まずは電話で書類の準備について確認してから窓口に向かうと、書類不備を防ぐことができます。
申請窓口:市民課 戸籍担当
電話:042-620-7233
必要書類
申請に必要な書類は主に2点です。
① 改葬許可申請書
八王子市のホームページからダウンロードできます。現在の埋葬先(お寺や霊園の管理者)による証明が必要になる場合があります。事前に現在の墓地管理者にも連絡しておきましょう。
② 改葬先の受入証明書または使用許可書
新しい供養先が発行する書類です。この書類がないと申請が進められないため、必ず改葬先を決めてから手続きに入ることが前提になります。
申請から許可証交付まで
書類を揃えて窓口に提出すると、改葬許可証が交付されます。書類に不備があると再度窓口へ足を運ぶことになるため、事前確認が大切です。なお、改葬許可申請書の作成を専門家に相談したい場合は、行政書士へ依頼する方法もあります。

越境して、県をまたいであったので役所の移動許可が煩わしかった
墓じまい経験者愛知県・63歳・男性
八王子市での墓じまい費用の目安
墓じまいにかかる費用は、大きく「①離檀料」「②石材店への解体・撤去費用」「③改葬先への費用」の3つに分かれます。それぞれの目安と注意点を確認しておきましょう。
① 離檀料(お寺のお墓の場合)
お寺の境内にお墓がある場合、檀家をやめる際にお寺へ納めるお布施が発生します。金額は宗派やお寺との関係によって異なりますが、3〜20万円程度が一般的な目安です。高額な離檀料を強く求められた場合でも、法的な支払い義務はありませんので、冷静に話し合うことが大切です。民間霊園・公営墓地のお墓には発生しません。
② 石材店への解体・撤去費用
墓石を解体して区画を更地に戻す費用です。全国的な相場は10〜40万円程度ですが、石材店によって1.5〜2倍程度の価格差が生じることがあります。当サイトの調査(墓じまい実態調査2026(墓じまいパートナーズ)、2026年3月、経験者n=52)では「10万円未満」と「30〜50万円」がそれぞれ19.2%で最多でした。必ず複数社から相見積もりを取ることをおすすめします。
③ 改葬先への費用
永代供養墓・納骨堂・樹木葬・散骨など、選ぶ供養先によって費用はさまざまです。数万円程度から数十万円以上まで幅があります。費用だけでなく、立地や管理のしやすさも含めて比較することが大切です。
総額の目安
これら3つを合わせた総額は30〜150万円程度になるケースが多いです。お寺のお墓か霊園かによって、また墓石の大きさや選ぶ供養先によっても変わります。余裕を持った資金計画を立てておきましょう。
費用を抑えるための具体的な方法は墓じまいの費用を抑える方法で詳しく解説しています。また費用の詳細な内訳については墓じまい費用はいくら?もあわせてご覧ください。

補助金・都立霊園「八王子霊苑」について
2026年3月時点で、八王子市には墓じまい(改葬)の費用を補助する制度はありません。費用は自己負担となります。最新情報は八王子市公式サイトでご確認ください。
費用を抑えるためにできること
補助金がない分、費用を工夫することが大切です。石材店は複数社から相見積もりを取ることで費用を抑えられる可能性があります。また、供養先も合祀型の永代供養や散骨など費用を抑えやすい選択肢があります。具体的な節約方法は墓じまいの費用を抑える方法をご参照ください。
都立霊園「八王子霊苑」をお持ちの方へ
八王子市には都立霊園「八王子霊苑」があります。八王子霊苑のお墓を墓じまいして返還する場合は、通常の改葬許可申請に加えて、東京都公園協会への返還手続きが必要です。返還手続きには、お墓の原状回復(更地にして返すこと)が求められます。原状回復の費用は石材店に依頼して行い、作業終了後に霊園管理事務所の確認を受ける流れが一般的です。詳細は東京都公園協会の八王子霊苑管理事務所に直接お問い合わせください。なお、都立霊園では承継者がいない場合に合葬埋蔵施設へ移転できる「施設変更制度」もありますが、八王子霊苑は対象外です(対象は小平・多磨・八柱霊園)。
墓じまい後の供養先の選び方
八王子市は多摩地区最大の都市であり、都内各地の供養施設にアクセスしやすい立地です。墓じまい後の供養先として代表的な4つの方法をご紹介します。
永代供養墓
お寺や霊園が永代にわたって供養・管理してくれる埋葬形態です。承継者が不要なため、「自分の代で終わりにしたい」という方に選ばれています。費用は数十万円程度が目安です。詳しくは墓じまい後の永代供養をご参照ください。
納骨堂
屋内の施設に遺骨を収蔵する方法で、都市部に多く存在します。八王子市からアクセスしやすい場所にも複数あり、管理の手間がかからない点が特徴です。費用は数万〜数十万円程度と幅があります。詳しくは墓じまい後の納骨堂をご参照ください。
樹木葬
樹木を墓標とした自然葬で、近年人気が高まっています。多摩地区周辺にも施設が増えており、八王子市からも通いやすい選択肢があります。詳しくは墓じまい後の樹木葬をご参照ください。
散骨
粉骨した遺骨を海や山などに散布する方法です。費用を抑えやすく、自然に還るという考え方から選ぶ方もいます。詳しくは墓じまい後の散骨をご参照ください。
「最近は墓じまいを行う方が増えてきていて、寂しい気持ちがありますがこれも時代の流れなのでしょうね」と言ってくれて、快く墓じまいのお願いを了承してくれました。猛反対されるかもしれないと思っていたのですが、拍子抜けするほどあっさりしていました。
墓じまい経験者大阪府・50代・男性
よくある質問
八王子市で墓じまいの改葬許可申請はどこでできますか?
八王子市の市民課 戸籍担当(TEL: 042-620-7233)で受け付けています。申請前に改葬先の確保と受入証明書の取得が必要です。詳細は八王子市公式サイトでご確認ください。
八王子霊苑(都立霊園)の墓じまい手続きはどうすればいいですか?
改葬許可申請は八王子市に行うとともに、東京都公園協会 八王子霊苑管理事務所への返還手続きが別途必要です。原状回復(更地にして返すこと)が条件となるため、石材店への依頼と管理事務所への確認を並行して進めてください。
八王子市で墓じまいの補助金はありますか?
2026年3月時点で、八王子市には墓じまい(改葬)に関する補助金制度はありません。費用は自己負担となります。費用を抑えるには石材店の相見積もりや、費用を抑えやすい供養先の選択が有効です。
継承者がいなくてもできますか?
祭祀主宰者であれば手続きできます。継承者が不要な改葬先(永代供養墓・樹木葬・散骨など)を選ぶことで、将来の管理問題を解消できます。八王子市は大学や研究機関が多く、独身・未婚の方も多いため、こうした選択をとる方が増えています。
墓じまいにかかる費用の目安は?
離檀料(お寺のお墓の場合)・解体撤去費・改葬先費用をあわせると、30〜150万円程度が目安です。複数の石材店から相見積もりを取ることで費用を抑えられます。石材店によって1.5〜2倍程度の価格差が生じることがあります。
まとめ:八王子市で墓じまいを進めるために
八王子市での墓じまいについて、重要なポイントをまとめます。
- 高齢化率27.3%・単身世帯率41.5%という八王子市の実情から、承継者不在の問題は着実に広がっています。早めの検討が将来の安心につながります。
- 改葬許可申請の窓口は市民課 戸籍担当(TEL: 042-620-7233)。
- 都立「八王子霊苑」をお持ちの方は、通常の改葬手続きに加えて東京都公園協会への返還手続きも必要(原状回復あり)。
- 申請に必要な書類は「改葬許可申請書」と「改葬先の受入証明書」の2点が基本。改葬先を先に決めてから申請を進めましょう。
- 補助金は2026年時点でなし。費用は複数社の相見積もりや供養先の選択で調整できます。
- 供養先の選択肢は永代供養墓・納骨堂・樹木葬・散骨など。多摩地区最大都市である八王子市から通いやすい施設が多数あります。
墓じまいは一度で完了する手続きではなく、家族との話し合い・お寺や霊園との調整・行政手続き・石材店の手配など、複数のステップが必要です。まずはご家族で現状を共有し、窓口や石材店へ相談してみることが第一歩です。
「元気なうちに、早めに計画して動き出す」ことが家族全員にとって最善です。まずはお墓がある寺院や霊園に連絡するところから始めてみましょう。
墓じまい完全ガイドでは、手続き全体の流れや費用の詳細を解説しています。あわせてご活用ください。





