府中市でお墓の墓じまいを検討している方へ、この記事では改葬許可申請の窓口・必要書類・費用の目安・都立霊園「多磨霊園」の返還手続きまで、府中市の情報をもとにわかりやすく解説します。
府中市は東京都多摩地区の中央に位置し、大国魂神社の門前町として長い歴史を持つ都市です。単身世帯率44.1%(全国比+6.1pt)と単身者の多い一方、高齢化率22.2%と全国平均(28.7%)を大きく下回る若い世代が多いエリアです。しかし「今は若いから大丈夫」という意識のうちに、将来的なお墓の継承者問題が先送りされがちなのも府中市の特徴です。

また、府中市には日本最大規模の都立霊園である「多磨霊園」があります。多磨霊園を利用中で墓じまいを検討されている方は、通常の改葬手続きに加えて返還手続きが必要です。
墓じまい全体の流れについては、墓じまい完全ガイドもあわせてご覧ください。

府中市で墓じまいを検討する人が増えている理由
府中市は大国魂神社の門前町として江戸時代以前から栄えた歴史都市であり、近年は多摩地区の中心都市としても発展しています。人口増減率+0.97%と緩やかな増加を保ちながらも、お墓の継承問題は着実に広がっています。
単身世帯・未婚率の実態
府中市の単身世帯率44.1%(全国38.0%より+6.1pt)と単身者の割合が高く、生涯未婚率20.3%(全国19.7%より+0.6pt)も上回っています。将来的にお墓を引き継ぐ家族がいない状況が増えており、「自分の代で整理しておきたい」という声が多く聞かれます。高齢化率22.2%は全国平均を下回っており比較的若い世代が多いですが、だからこそ「今のうちに動き出せる」という考え方が重要です。
家族のかたちの変化
当サイトの調査(墓じまい実態調査2026(墓じまいパートナーズ)、2026年3月、経験者n=52)では「後継者がいない・いなくなる」が墓じまいの主要な動機として挙げられており、単身・未婚世帯が多い府中市の構造と重なります。日本最大規模の都立霊園「多磨霊園」を擁する府中市では、霊園の墓じまいに関する問い合わせも多く寄せられています。

心理的に負担がすごくかかると思うので、早めに検討するのが良いと思います。
墓じまい検討中東京都・57歳・女性
府中市での墓じまいの流れ
墓じまいは「①家族への相談→②お寺・霊園への連絡→③改葬先の確保→④行政手続き→⑤お墓の解体→⑥納骨」という順番で進めます。各ステップのポイントを確認しておきましょう。
① 家族・親族への相談
最初のステップは、お墓に関わる家族・親族全員への相談です。墓じまいはお墓という共有の場所に関わる話であるため、一人の判断で進めると後々トラブルになることがあります。全員の合意を得てから次のステップへ進みましょう。
② お寺・霊園への連絡と離檀手続き
現在のお墓がお寺の境内にある場合は、住職に墓じまいの意向を伝えます。「後継者がいない」「管理が難しくなってきた」など事情を誠実に伝えることが円満な墓じまいへの近道です。民間霊園・公営墓地の場合は管理事務所へ連絡して、返還手続きの流れを確認します。
③ 改葬先の確保(申請手続きを進める前に必須)
改葬先を先に決めておくことが重要です。府中市への改葬許可申請には、新しい供養先が発行する「受入証明書または使用許可書」が必要になります。供養先が決まっていない状態では申請を進めることができませんので、この順番を守ることがスムーズな手続きのポイントです。
④ 府中市への改葬許可申請
改葬先が決まったら、府中市の窓口に改葬許可申請を行います。詳しくは次の章で解説します。
⑤ お墓の解体・撤去
改葬許可証が交付されたら、石材店にお墓の解体・撤去を依頼します。その前に、お寺で閉眼供養(魂抜き)を行うのが一般的です。東京都内は地方に比べて費用が高くなる傾向があるため、複数社から相見積もりを取ることをおすすめします。
⑥ 新しい供養先へ納骨
遺骨を取り出し、改葬許可証とともに新しい供養先に納骨すれば墓じまいは完了です。
墓じまいの各ステップの詳しい内容は墓じまいの流れを8ステップで解説もご参照ください。
府中市の改葬許可申請——窓口・必要書類・手順
お墓の引っ越し(改葬)を行うには、自治体から「改葬許可証」を取得することが法律で定められています。
担当窓口と問い合わせ先
府中市では以下の窓口で申請を受け付けています。まずは電話で書類の準備について確認してから窓口に向かうと、書類不備を防ぐことができます。
申請窓口:総合窓口課
電話:042-335-4000
ウェブ:府中市公式サイト(改葬許可申請)
必要書類
申請に必要な書類は主に2点です。
① 改葬許可申請書
府中市のホームページからダウンロードできます。現在の埋葬先(お寺や霊園の管理者)による証明が必要になる場合があります。事前に現在の墓地管理者にも連絡しておきましょう。
② 改葬先の受入証明書または使用許可書
新しい供養先が発行する書類です。この書類がないと申請が進められないため、必ず改葬先を決めてから手続きに入ることが前提になります。
申請から許可証交付まで
書類を揃えて窓口に提出すると、改葬許可証が交付されます。書類に不備があると再度窓口へ足を運ぶことになるため、事前確認が大切です。なお、改葬許可申請書の作成を専門家に相談したい場合は、行政書士へ依頼する方法もあります。

最初に何をすればよいかわからず、まず霊園に問い合わせることから始めました。流れを把握してから動くと、思ったよりスムーズに進められました。
墓じまい経験者東京都・64歳・女性
府中市での墓じまい費用の目安
墓じまいにかかる費用は、大きく「①離檀料」「②石材店への解体・撤去費用」「③改葬先への費用」の3つに分かれます。それぞれの目安と注意点を確認しておきましょう。
① 離檀料(お寺のお墓の場合)
お寺の境内にお墓がある場合、檀家をやめる際にお寺へ納めるお布施が発生します。3〜20万円程度が一般的な目安です。高額な離檀料を強く求められた場合でも、法的な支払い義務はありませんので、冷静に話し合うことが大切です。民間霊園・公営墓地のお墓には発生しません。
② 石材店への解体・撤去費用
墓石を解体して区画を更地に戻す費用です。全国的な相場は10〜40万円程度ですが、石材店によって1.5〜2倍程度の価格差が生じることがあります。当サイトの調査(墓じまい実態調査2026(墓じまいパートナーズ)、2026年3月、経験者n=52)では「10万円未満」と「30〜50万円」がそれぞれ19.2%で最多でした。必ず複数社から相見積もりを取ることをおすすめします。
③ 改葬先への費用
永代供養墓・納骨堂・樹木葬・散骨など、選ぶ供養先によって費用はさまざまです。数万円程度から数十万円以上まで幅があります。費用だけでなく、立地や管理のしやすさも含めて比較することが大切です。
総額の目安
これら3つを合わせた総額は30〜150万円程度になるケースが多いです。お寺のお墓か霊園かによって、また墓石の大きさや選ぶ供養先によっても変わります。余裕を持った資金計画を立てておきましょう。
費用を抑えるための具体的な方法は墓じまいの費用を抑える方法で詳しく解説しています。また費用の詳細な内訳については墓じまい費用はいくら?もあわせてご覧ください。

補助金・都立霊園「多磨霊園」について
結論からお伝えすると、2026年時点で府中市には墓じまい専用の補助金制度はありません。費用は自己負担となります。最新情報は府中市公式サイトでご確認ください。
費用を抑えるためにできること
補助金がない分、費用を工夫することが大切です。石材店は複数社から相見積もりを取ることで費用を抑えられる可能性があります。また、供養先も合祀型の永代供養や散骨など費用を抑えやすい選択肢があります。具体的な節約方法は墓じまいの費用を抑える方法をご参照ください。
都立霊園「多磨霊園」をお持ちの方へ
府中市には日本最大規模の都立霊園「多磨霊園」があります。多磨霊園のお墓を墓じまいして返還する場合は、通常の改葬許可申請に加えて、東京都公園協会への返還手続きが必要です。返還手続きには、お墓の原状回復(墓石を撤去し更地にして返すこと)が求められます。原状回復の費用は石材店に依頼して行い、作業終了後に霊園管理事務所の確認を受ける流れが一般的です。詳細は東京都公園協会の多磨霊園管理事務所に直接お問い合わせください。
なお、都立霊園(多磨霊園)では承継者がいない場合に合葬埋蔵施設へ遺骨を移せる「施設変更制度」があります。この制度を利用すると合葬埋蔵施設の使用料が無料になるため、後継者がいない方には費用面での大きなメリットがあります。詳細は多磨霊園管理事務所にご相談ください。
墓じまい後の供養先の選び方
府中市は多摩地区の中心都市であり、都内各地の供養施設にアクセスしやすい立地です。継承不要な改葬先を選ぶことで、将来の管理問題を根本的に解消できます。
永代供養墓
お寺や霊園が永代にわたって供養・管理してくれる埋葬形態です。承継者が不要なため、「自分の代で終わりにしたい」という方に選ばれています。費用は数十万円程度が目安です。詳しくは墓じまい後の永代供養をご参照ください。
納骨堂
屋内の施設に遺骨を収蔵する方法で、都市部に多く存在します。府中市からアクセスしやすい場所にも複数あり、管理の手間がかからない点が特徴です。費用は数万〜数十万円程度と幅があります。詳しくは墓じまい後の納骨堂をご参照ください。
樹木葬
樹木を墓標とした自然葬で、近年人気が高まっています。多摩地区周辺にも施設が増えており、府中市からも通いやすい選択肢が増えています。詳しくは墓じまい後の樹木葬をご参照ください。
散骨
粉骨した遺骨を海や山などに散布する方法です。費用を抑えやすく、自然に還るという考え方から選ぶ方もいます。継承の概念がない点も特徴です。詳しくは墓じまい後の散骨をご参照ください。
母親も高齢ということもあって遠方のお墓への墓参りが辛くなってきました。地元の公営墓地に遺骨を移そうと思ったことが墓じまいをするきっかけになりました。住職から反対されたり嫌な顔をされることはなく、費用面での確認はありましたが全く問題なかったです。
墓じまい経験者千葉県・40代・男性
よくある質問
府中市で墓じまいの改葬許可申請はどこでできますか?
府中市の総合窓口課(TEL: 042-335-4000)で受け付けています。申請前に改葬先の確保と受入証明書の取得が必要です。詳細は府中市公式サイトでご確認ください。
多磨霊園(都立霊園)の墓じまい手続きはどうすればいいですか?
改葬許可申請は府中市の総合窓口課に行うとともに、東京都公園協会 多磨霊園管理事務所への返還手続きが別途必要です。原状回復(墓石を撤去し更地にして返すこと)が条件となるため、石材店への依頼と管理事務所への確認を並行して進めてください。
府中市で墓じまいの補助金はありますか?
2026年3月時点で、府中市には墓じまい(改葬)に関する補助金制度はありません。費用は自己負担となります。費用を抑えるには石材店の相見積もりや、費用を抑えやすい供養先の選択が有効です。
継承者がいなくてもできますか?
祭祀主宰者であれば手続きできます。継承者が不要な改葬先(永代供養墓・樹木葬・散骨など)を選ぶことで、将来の管理問題を解消できます。府中市は単身世帯率44.1%と単身者が多く、こうした選択をとる方が増えています。
墓じまいにかかる費用の目安は?
離檀料(お寺のお墓の場合)・解体撤去費・改葬先費用をあわせると、30〜150万円程度が目安です。複数の石材店から相見積もりを取ることで費用を抑えられます。
まとめ:府中市で墓じまいを進めるために
府中市での墓じまいについて、重要なポイントをまとめます。
- 単身世帯率44.1%・生涯未婚率20.3%という府中市の実情から、継承者不在の問題は着実に広がっています。「今のうちに動き出せる」うちに検討することが大切です。
- 改葬許可申請の窓口は総合窓口課(TEL: 042-335-4000)。
- 都立「多磨霊園」をお持ちの方は、通常の改葬手続きに加えて東京都公園協会への返還手続きも必要(原状回復あり)。承継者がいない場合は「施設変更制度」も検討の価値あり。
- 申請に必要な書類は「改葬許可申請書」と「改葬先の受入証明書」の2点が基本。改葬先を先に決めてから申請を進めましょう。
- 補助金は2026年時点でなし。費用は複数社の相見積もりや供養先の選択で調整できます。
- 供養先の選択肢は永代供養墓・納骨堂・樹木葬・散骨など。多摩地区中心都市である府中市から通いやすい施設が多数あります。
「元気なうちに動き出す」ことが、自分自身にとっても家族にとっても最善の選択です。まずはお墓がある寺院や霊園に連絡するところから始めてみましょう。
墓じまい完全ガイドでは、手続き全体の流れや費用の詳細を解説しています。あわせてご活用ください。





