春日部市は埼玉県東部に位置し、「クレヨンしんちゃん」の舞台としても親しまれる街です。しかしその一方で、高齢化率33.2%(全国28.7%より+4.5pt)・生涯未婚率22.3%(全国19.7%より+2.6pt)がともに全国平均を大きく上回っており、お墓の後継者問題が特に深刻化しやすい地域です。
3人に1人以上が65歳以上という高齢社会の現実の中で、「お墓の管理を誰が引き継ぐのか」という問題は、多くの春日部市民にとって今や他人事ではありません。後継者がいないまま放置されると、お墓は無縁墓として霊園・寺院に引き取られてしまいます。そうなる前に、元気なうちに手を打つことが大切です。
この記事では、春日部市で墓じまいを検討されている方向けに、改葬許可申請の窓口・必要書類・費用の目安・公営霊園情報・補助金の有無を、わかりやすくまとめました。お寺との交渉の進め方から石材店の選び方、供養先の比較まで、順を追って解説します。
墓じまい全体の流れについては、墓じまい完全ガイドもあわせてご覧ください。


なぜ今、春日部市で墓じまいが増えているのか
春日部市でお墓の後継者問題が深刻化している背景には、高齢化・単身世帯・人口動態という3つの構造的な変化があります。
高齢化——3人に1人が65歳以上という現実
春日部市の高齢化率は33.2%(全国28.7%より+4.5pt)と、すでに3人に1人以上が65歳以上という状況です。全国平均より4.5ポイントも高く、高齢化の進行速度が速い地域と言えます。
高齢化率が高いということは、お墓の管理を担ってきた世代が急速に後退していることを意味します。今まで親のお墓を管理してきた60〜70代の方が、自分自身も高齢になって体力的・経済的な限界を感じ始めるケースが増えています。特に「二重の高齢化」——高齢の親のお墓を高齢の子が管理している状態——は、春日部市のように高齢化率が高い地域で顕著に見られます。
当サイトの調査(墓じまい実態調査2026(墓じまいパートナーズ)、2026年3月、経験者n=52)では、「管理が負担」「後継者がいない・いなくなる」が墓じまいの主要動機として多く挙げられました。高齢化率が全国より4.5pt高い春日部市では、これらの問題がより身近な課題となっています。
単身世帯の増加——お墓を引き継ぐ人がいない構造
春日部市の核家族化率は57.7%(全国54.1%より+3.6pt)と全国平均より高く、家族単位の小規模化が進んでいます。さらに生涯未婚率22.3%(全国19.7%より+2.6pt)も全国を大きく上回っています。
生涯未婚率が高いということは、子どもを持たないまま老いる人の割合が多いことを意味します。「自分が死んだ後にお墓の管理をしてくれる人がいない」という問題は、春日部市では特に現実的な課題です。こうした方が元気なうちに自分で墓じまいを進めておくことは、将来のトラブルを防ぐための賢明な選択といえます。
人口動態——若い世代が減少し継承者が育ちにくい
春日部市の人口は緩やかな減少傾向が続いており、若い世代の転出が続いています。お墓を引き継ぐべき若い世代が都市部へ移住し、地元のお墓との関係が薄れていくケースも増えています。
「お盆やお彼岸に帰省するたびにお墓参りには行くが、将来的に誰が管理するのか決まっていない」という状況が、春日部市でも多くの家庭で現実となっています。早めに家族で話し合い、方針を決めておくことが重要です。

春日部市の墓じまいの流れ——6つのステップ
墓じまいは、複数の手続きを正しい順番で進める必要があります。ここでは春日部市での墓じまいの全体像を6ステップで解説します。詳細は墓じまいの流れ完全ガイドもご参照ください。
ステップ1:家族・親族への相談と合意形成
墓じまいで最初に行うべきことは、家族・親族への相談です。お墓にゆかりのある方全員に事前に連絡し、「なぜ墓じまいが必要か」「どのような供養先を考えているか」を丁寧に説明しましょう。
突然一人で進めると、他の親族から「なぜ相談なしに決めたのか」とトラブルになることがあります。特に遠方に住む兄弟・姉妹や、故人と縁の深かった親戚には丁寧な説明が必要です。費用の分担についても、この段階で話し合っておくとスムーズです。
親族の理解を得るのが大変でした。
墓じまい経験者千葉県・69歳・男性
ステップ2:お寺・霊園への連絡と離檀の相談
現在お墓があるお寺や霊園に、墓じまいの意向を伝えます。お寺のお墓(寺院墓地)の場合は「離檀」の手続きが伴います。離檀とは、そのお寺の檀家をやめることで、一般的には閉眼供養(魂抜き)の法要を行い、離檀料をお渡しするのが慣習です。
お寺には少なくとも数か月前には連絡し、十分な時間をかけて話し合うことが大切です。お寺との関係が良好であれば、住職から手続きのアドバイスをもらえることもあります。民間霊園・公営霊園の場合は離檀料は不要ですが、管理者への連絡と手続きが必要です。
ステップ3:改葬先の確保と受入証明書の取得
改葬許可申請の前に、必ず遺骨の移転先(改葬先)を確定させます。永代供養墓・納骨堂・樹木葬・散骨など、さまざまな選択肢があります。改葬先が決まったら、その施設から「受入証明書(受け入れ証明書)」を発行してもらいます。この書類が改葬許可申請に必須の添付書類となりますので、申請前に必ず取得してください。
ステップ4:春日部市への改葬許可申請
受入証明書が揃ったら、現在のお墓がある市区町村(春日部市)の窓口で改葬許可を申請します。春日部市の申請窓口については次のセクションで詳しく解説します。
ステップ5:お墓の解体・撤去と閉眼供養
改葬許可証を取得したら、石材店に依頼してお墓を解体・撤去し、遺骨を取り出します。お寺のお墓の場合は解体の前に閉眼供養(魂抜き)を行うのが一般的です。閉眼供養はお寺の住職に依頼します。石材店は複数社から相見積もりを取ることをおすすめします。
ステップ6:改葬先への納骨と完了
取り出した遺骨を改葬先に持参し、改葬許可証を提出して納骨します。これで墓じまいの手続きはすべて完了です。改葬先によっては開眼供養(魂入れ)の法要を行うこともあります。
改葬許可申請の手続き——春日部市の窓口・書類・手数料
お墓の引っ越し(改葬)を行うには、墓地埋葬法に基づき「改葬許可証」を市区町村から取得することが法律で定められています。春日部市では以下の窓口で受け付けています。
申請窓口と連絡先
春日部市のお墓の改葬許可申請は、春日部市役所 保健センターが担当窓口です。
電話:048-736-1111(春日部市代表)
所在地:春日部市中央一丁目(春日部市役所・保健センター)
申請前に電話で必要書類や手順を確認しておくと、書類の不備による二度手間を防げます。春日部市には市営霊園がないため、寺院墓地や民間霊園のお墓からの改葬が中心となります。
必要書類
改葬許可申請に必要な書類は一般的に以下の通りです。ただし状況によって異なる場合があるため、必ず事前に保健センターへ確認してください。
・改葬許可申請書:春日部市所定の様式。窓口またはウェブサイトで入手できます。
・埋葬(埋蔵)証明書:現在のお墓の管理者(お寺・霊園)が発行する書類です。遺骨が現在の場所に埋葬されていることを証明します。
・受入証明書:改葬先の施設が発行する書類です。改葬先が確定していないと取得できないため、先に改葬先を決める必要があります。
・申請者の身分証明書:運転免許証・マイナンバーカードなど。
代理人が申請する場合は委任状が必要になることがあります。複数の遺骨をまとめて改葬する場合は、遺骨ごとに申請書の提出が必要です。
手数料について
改葬許可申請の手数料は、多くの自治体では無料または数百円程度です。春日部市での手数料については、申請前に保健センターへ確認してください。手数料が発生する場合は、申請時に窓口でお支払いいただく形になります。
申請から許可証取得までの期間
書類に不備がなければ、申請当日〜数日以内に改葬許可証が発行されます。ただし書類の確認に時間がかかる場合もあるため、余裕をもったスケジュールで進めることをおすすめします。
手続きの面倒さがあり書類不備などで何度も足を運んでいた。
墓じまい経験者奈良県・54歳・女性
なお、改葬許可申請書の作成を専門家に相談したい場合は、行政書士へ依頼する方法もあります。手続きの流れを説明してもらいながら準備を進めることができます。

春日部市の墓じまい費用の目安
墓じまいにかかる費用は大きく3つに分かれます。事前に総額を把握し、計画的に準備しましょう。
離檀料(お寺のお墓の場合)
離檀料は、お寺の檀家をやめる際にお渡しするお布施です。相場は3〜20万円程度ですが、法的な定めはなく、お寺との関係性や地域の慣習によって異なります。民間霊園のお墓の場合は離檀料は発生しません。
離檀料に加えて、閉眼供養(魂抜き)の法要費用として3〜10万円程度が別途かかることがあります。お寺によっては離檀料を求めない場合もあるため、住職と丁寧に話し合いながら進めましょう。
お墓の解体・撤去費用
石材店がお墓を解体・撤去し遺骨を取り出す作業の費用です。お墓の大きさ・立地・石材の種類・作業環境などによって大きく変わります。
当サイトの調査(墓じまい実態調査2026(墓じまいパートナーズ)、2026年3月、経験者n=52)では、解体・撤去費用として「10万円未満」と「30〜50万円」がそれぞれ19.2%で最多でした。費用の幅が広いのは、石材店によって1.5〜2倍程度の価格差が生じるためです。複数の石材店に相見積もりを取り、内容と価格を比較してから依頼することをおすすめします。
改葬先への費用
遺骨の移転先(永代供養墓・納骨堂・樹木葬・散骨など)によって費用は大きく異なります。目安は以下の通りです。
・永代供養墓(合祀型):5〜30万円程度
・永代供養墓(個別型):30〜100万円程度
・納骨堂:20〜100万円程度
・樹木葬:10〜80万円程度
・散骨(海洋散骨):5〜30万円程度
費用総額の目安
すべての費用を合計した総額の目安は30〜150万円程度です。お寺のお墓で離檀料・閉眼供養・解体撤去・改葬先費用がすべてかかる場合は上限に近づく傾向があります。
費用を抑えるための最大のポイントは「石材店の相見積もり」と「費用対効果の高い改葬先の選択」です。合祀型の永代供養墓や樹木葬(合祀型)を選ぶことで、改葬先の費用を抑えられることがあります。

石材店に相談すると良いアドバイスをもらえた。
墓じまい経験者大阪府・67歳・男性
補助金と公営霊園——春日部市の場合
墓じまいを検討するにあたって、費用の助成制度や公営霊園の状況を把握しておきましょう。
春日部市の墓じまい補助金
2026年3月時点で、春日部市には墓じまい(改葬)費用を補助する制度はありません。費用は全額自己負担となります。補助制度は自治体の判断によって新設・変更されることがあります。最新の情報は春日部市役所 保健センター(電話:048-736-1111)へ直接ご確認ください。
費用面の不安を軽減するためには、事前に複数の石材店から見積もりを取り、改葬先の費用も含めた総額を早めに把握しておくことが重要です。総額が把握できれば、準備にかけられる期間を逆算しやすくなります。
春日部市の公営霊園について
春日部市には市が運営する市営霊園はありません。そのため、春日部市内のお墓は寺院墓地または民間霊園に設けられているケースがほとんどです。
市営霊園がない分、お寺のお墓からの改葬では離檀の手続きが伴うことが多くなります。お寺との関係を大切にしながら、丁寧に手続きを進めましょう。
なお、近隣市区町村の公営霊園や市営墓地を改葬先として検討する場合は、各自治体の申し込み資格(居住地要件など)を事前に確認してください。
改葬先として近隣の霊園・納骨施設を選ぶ際の注意点
春日部市は東武スカイツリーラインで東京・埼玉各地へのアクセスが良く、都内や埼玉県内の改葬先施設を選びやすい立地です。ただし改葬先が遠方になる場合は、将来のお参りのしやすさも考慮して選ぶことをおすすめします。
墓じまい後の供養先の選び方
墓じまいで最も重要な決断の一つが「遺骨をどこに納めるか」です。現在は多様な供養の形があり、ライフスタイル・費用・宗教的な考え方・後継者の有無に合わせて選ぶことができます。
永代供養墓——後継者がいなくても安心
永代供養墓は、お寺や霊園が将来にわたって永続的に供養・管理してくれるお墓です。後継者が不要なため、高齢化率・未婚率ともに全国平均を大きく上回る春日部市では特に支持されています。
「子どもに負担をかけたくない」「自分の代で家のお墓を終わりにしたい」という方に最も選ばれている形です。合祀型(ほかの方の遺骨と合同で納める形)は費用が5〜30万円程度と比較的安価です。詳しくは墓じまい後の永代供養の記事をご覧ください。
納骨堂——屋内で参拝しやすい
納骨堂は建物内に遺骨を安置する施設です。雨・雪・猛暑を問わずお参りできる点が高齢の方や遠方に住む方に人気です。ロッカー型・仏壇型・自動搬送型など形式はさまざまで、費用の目安は20〜100万円程度です。
埼玉県内には数多くの納骨堂があります。春日部市からアクセスしやすい施設を選ぶことで、定期的なお参りの負担も軽減できます。詳しくは墓じまい後の納骨堂の記事もご参照ください。
樹木葬——自然の中で眠る選択
樹木葬は、樹木の根元や自然豊かな区画に遺骨を埋葬する形式です。「自然に還りたい」という希望を持つ方に支持されており、後継者不要の合祀型から個別区画のある里山型・ガーデン型まで幅広い選択肢があります。費用の目安は10〜80万円程度です。詳しくは墓じまい後の樹木葬をご覧ください。
散骨——海や自然に還る
散骨は遺骨を粉末状(粉骨)にして海・山・空などに撒く供養の形です。費用は5〜30万円程度と比較的安価で、「お墓を持たない」という選択を望む方に選ばれています。海洋散骨の場合は専門の業者に依頼するのが一般的です。詳しくは墓じまい後の散骨の記事をご参照ください。
供養先の選び方は、費用・アクセス・お参りのしやすさ・宗教・後継者の有無など、さまざまな要素を家族で話し合いながら決めることが大切です。一つに絞れない場合は、複数の施設を見学してから判断することをおすすめします。
やった後は楽になった。近くが参りやすい。
墓じまい経験者大阪府・57歳・男性
毎年の管理費の支払いがなくなったことです。両親のお骨を家からすぐ行ける樹木葬に移せたので、前みたいに丸一日潰してお墓参りに行かなくてもよくなりました。仕事の帰りや休日にふらっと寄って手を合わせられるようになりました。
墓じまい経験者東京都・20代・女性
よくある質問
Q. 春日部市で改葬許可証を取得するには、どの窓口へ行けばいいですか?
A. 春日部市役所 保健センター(電話:048-736-1111)が窓口です。申請前に必要書類を電話で確認しておくと、書類不備による二度手間を防げます。
Q. 春日部市に墓じまいの補助金はありますか?
A. 2026年3月時点では、春日部市に墓じまいに関する補助金・助成金制度はありません。費用は自己負担となります。最新情報は保健センター(TEL: 048-736-1111)へお問い合わせください。
Q. 改葬先が決まっていない段階で申請できますか?
A. いいえ。改葬許可申請には改葬先の「受入証明書」が必要です。先に改葬先を確定させてから申請してください。改葬先が決まらないうちに申請しても受理されません。
Q. お寺のお墓の離檀料はいくらが相場ですか?
A. 一般的な相場は3〜20万円程度です。法的な強制力はなく、お寺と丁寧に話し合うことが大切です。極端に高額な離檀料を求められた場合は、消費生活センターや弁護士に相談する方法もあります。閉眼供養の法要費用(3〜10万円程度)が別途かかることも覚えておきましょう。
Q. 遠方に住んでいても春日部市のお墓の墓じまいができますか?
A. はい。改葬許可証の申請は代理人でも可能な場合があります。石材店への作業依頼も遠方から行うことができます。ただし手続きの一部は本人確認が必要なケースもあるため、保健センター(TEL: 048-736-1111)へ事前に確認してください。
Q. 墓じまいの全体的な流れはどのくらいの期間がかかりますか?
A. 家族の同意取り付け・お寺との交渉・改葬先の選定・申請手続き・石材店の手配など、すべて順調に進んでも3〜6か月はかかるのが一般的です。お寺との交渉に時間がかかったり、改葬先の空き待ちがあったりする場合はさらに延びることがあります。早めに動き出すことをおすすめします。
まとめ:春日部市で墓じまいを進めるための要点
春日部市での墓じまいにあたって、おさえておくべき重要ポイントをまとめます。
- 高齢化率33.2%(全国+4.5pt)・生涯未婚率22.3%(全国+2.6pt)がともに全国を大きく上回り、お墓の後継者問題が特に深刻化しやすい地域
- 改葬許可申請の窓口は春日部市役所 保健センター(電話:048-736-1111)
- 申請前に必ず改葬先の受入証明書を取得しておく(先に改葬先を確定させることが必要)
- 墓じまいの費用目安は30〜150万円程度。石材店は複数社に相見積もりを取ること
- 解体・撤去費用は「10万円未満」と「30〜50万円」がそれぞれ19.2%で最多(当サイト調査、経験者n=52)
- 春日部市には市営霊園がない。改葬先は寺院・民間霊園や近隣の施設から選ぶ
- 現時点で春日部市に墓じまいの補助金制度はない
- 供養先は永代供養墓・納骨堂・樹木葬・散骨から選べる。後継者不要な形が特に支持されている
- 手続き全体に3〜6か月かかるため、元気なうちに早めに動き出すことが大切
墓じまいの全体的な流れや改葬先の詳しい比較については、墓じまい完全ガイドでも詳しく解説しています。まずは家族で話し合う場を設け、一歩踏み出してみましょう。





