仙台市でお墓の墓じまいを検討している方へ、この記事では手続きの流れ・費用の目安・補助金の有無まで、仙台市の情報をもとにわかりやすく解説します。
2020年の国勢調査によると、仙台市では全世帯の45.0%が単身世帯です(全国平均38.0%)。「お墓を引き継ぐ家族がいない」「将来の承継者に負担をかけたくない」という理由から、生前に墓じまいを選ぶ方が増えています。
「手続きが複雑そう」「費用がいくらかかるか不安」という方も多いと思います。でも、正しい順番で進めれば、一つひとつは着実に対応できます。この記事を読めば、仙台市で墓じまいを進めるために必要な情報がひととおりわかります。
墓じまい全体の流れについては、墓じまい完全ガイドもあわせてご覧ください。

仙台市の墓じまいを検討する人が増えている理由
宮城県全体でも改葬(遺骨の移転)の件数は年々増加しており、東北地方の中心都市として人口が集中する仙台市でも、承継者の問題や生活環境の変化を背景に、墓じまいを検討する方が増えています。
高齢化・未婚化の実態
2020年の国勢調査によると、仙台市の単身世帯率は45.0%(全国平均38.0%)。全世帯524,651のうち、236,238世帯が単身世帯です。また、50〜54歳時点の生涯未婚率は19.7%と、全国平均と同水準であり、5人に1人が未婚のまま50代を迎えている計算になります。
お墓は将来的に誰かが引き継いで管理していくものです。単身世帯が多く、子どものいない世帯も少なくない仙台市では、「自分が亡くなった後、誰もお墓を守れなくなる」という不安を抱えている方が多くいます。「無縁墓にしてしまう前に、自分の代で整理しておきたい」という声はそうした背景から生まれています。
家族のかたちの変化
仙台市の人口は2015年から2020年にかけて1.34%増加しており(全国平均は0.75%の減少)、東北の拠点都市として人口流入が続いています。一方で核家族化が進み、核家族化率は48.8%(全国平均54.1%)と全国よりやや低めですが、地縁・血縁のネットワークが弱まる中で、「お墓の管理を担える家族がいない」という現実は年々身近になっています。
遠方なので中々墓参りもできず自分自身が年老いてきた為子供に負担をかけたくなく墓じまいを検討中ですが中々お寺側との話し合いが進まず難しいです。
墓じまい検討中宮城県・52歳・女性
「子どもや孫に面倒をかけたくない」という思いが、生前からの墓じまいを後押ししています。墓じまいは決してネガティブな選択ではなく、家族への思いやりから生まれる決断でもあります。

仙台市での墓じまいの流れ
墓じまいは「①家族への相談→②お寺・霊園への連絡→③改葬先の確保→④行政手続き→⑤お墓の解体→⑥納骨」という順番で進めます。各ステップのポイントを確認しておきましょう。
① 家族・親族への相談
最初のステップは、お墓に関わる家族・親族全員への相談です。墓じまいはお墓という共有の場所に関わる話であるため、一人の判断で進めると後々トラブルになることがあります。全員の合意を得てから次のステップへ進みましょう。
② お寺・霊園への連絡と離檀手続き
現在のお墓がお寺の境内にある場合は、住職に墓じまいの意向を伝えます。唐突に切り出すのではなく、「後継者がいない」「管理が難しくなってきた」など事情を誠実に伝えることが円満な墓じまいへの近道です。民間霊園・公営墓地の場合は管理事務所へ連絡して、返還手続きの流れを確認します。
③ 改葬先の確保(申請手続きを進める前に必須)
改葬先を先に決めておくことが重要です。仙台市への改葬許可申請には、新しい供養先が発行する「受入証明書または使用許可書」が必要になります。供養先が決まっていない状態では申請を進めることができませんので、この順番を守ることが手続きをスムーズに進めるポイントです。
④ 仙台市への改葬許可申請
改葬先が決まったら、仙台市の窓口に改葬許可申請を行います。詳しくは次の章で解説します。
⑤ お墓の解体・撤去
改葬許可証が交付されたら、石材店にお墓の解体・撤去を依頼します。その前に、お寺で閉眼供養(魂抜き)を行うのが一般的です。複数社から相見積もりを取ることで費用を抑えられる可能性があります。
⑥ 新しい供養先へ納骨
遺骨を取り出し、新しい供養先に納骨すれば墓じまいは完了です。
手続きの面倒さがあり書類不備などで何度も足を運んでいた
墓じまい経験者奈良県・54歳・女性
書類の準備に想像以上に時間がかかることもあります。余裕を持ったスケジュールで進めることが大切です。墓じまいの各ステップの詳しい内容は墓じまいの流れを8ステップで解説もご参照ください。

仙台市での改葬許可申請の手続き
遺骨を別の場所に移すには、法律に基づいて「改葬許可申請」を市区町村に提出し、「改葬許可証」を取得する必要があります。仙台市での申請方法を具体的に説明します。
担当窓口と問い合わせ先
仙台市は青葉区・宮城野区・若林区・太白区・泉区の5つの行政区を持つ政令指定都市ですが、改葬許可申請は健康福祉局 保健管理課が担当しています。まずは電話で書類の準備について確認してから窓口に向かうと、書類不備を防ぐことができます。
仙台市 健康福祉局 保健管理課 TEL 022-214-8204

詳細・申請書のダウンロードは仙台市公式サイトからご確認ください。
必要書類
申請に必要な書類は主に2点です。
① 改葬許可証交付申請書
仙台市のホームページからダウンロードできます。現在の埋葬先(お寺や霊園の管理者)による証明が必要になる場合があります。事前に現在の墓地管理者にも連絡しておきましょう。
② 改葬先の受入証明書または使用許可書
新しい供養先が発行する書類です。この書類がないと申請が進められないため、必ず改葬先を決めてから手続きに入ることが前提になります。
申請から許可証交付まで
書類を揃えて窓口に提出すると、改葬許可証が交付されます。手続き自体はさほど複雑ではありませんが、書類に不備があると再度窓口へ足を運ぶことになるため、事前確認が大切です。
なお、書類の準備や手続きに不安がある場合は、改葬許可申請書の作成について行政書士に相談する方法もあります。お寺との交渉でトラブルが生じている場合は、弁護士への相談が適しています。
仙台市の墓じまい費用の目安
墓じまいにかかる費用は、大きく「①離檀料」「②石材店への解体・撤去費用」「③改葬先への費用」の3つに分かれます。それぞれの目安を確認しておきましょう。
① 離檀料(お寺のお墓の場合)
お寺の境内にお墓がある場合、檀家をやめる際にお寺へ納めるお布施が発生します。金額は宗派やお寺との関係によって異なりますが、3〜20万円程度が一般的な目安です。高額な離檀料を強く求められた場合でも、法的な支払い義務はありませんので、冷静に話し合うことが大切です。民間霊園・公営墓地のお墓には発生しません。
② 石材店への解体・撤去費用
墓石を解体して区画を更地に戻す費用です。全国的な相場は10〜40万円程度ですが、石材店によって1.5〜2倍程度の価格差が生じることがあります。当サイトの調査(墓じまい実態調査2026(墓じまいパートナーズ)、2026年3月、経験者n=52)では「10万円未満」と「30〜50万円」がそれぞれ19.2%で最多でした。石材店によって1.5〜2倍程度の価格差が生じることがあるため、必ず複数の石材店に相見積もりを取ることをおすすめします。
遠方にあった墓を近くに移転。供養後、石材店にお願いし写真等でやり取りしました。丁寧に骨集めをして下さいました。
墓じまい経験者大阪府・69歳・男性
③ 改葬先への費用
永代供養墓・納骨堂・樹木葬・散骨など、選ぶ供養先によって費用はさまざまです。数万円程度から数十万円以上まで幅があります。費用だけでなく、立地や管理のしやすさも含めて比較することが大切です。
総額の目安
これら3つを合わせた総額は30〜150万円程度になるケースが多いです。お寺のお墓か霊園かによって、また墓石の大きさや選ぶ供養先によっても変わります。「思ったより費用がかかった」と感じる方も少なくないため、余裕を持った資金計画を立てておきましょう。
費用を抑えるための具体的な方法は墓じまいの費用を抑える方法で詳しく解説しています。また費用の詳細な内訳については墓じまい費用はいくら?もあわせてご覧ください。

仙台市に墓じまいの補助金はある?
結論からお伝えすると、2026年時点で仙台市には墓じまい専用の補助金制度はありません。仙台市および宮城県全体として、墓じまいに対する独自の助成制度は設けられていない状況です。最新情報は仙台市公式サイトでご確認ください。
費用を抑えるためにできること
補助金がない分、費用を工夫することが大切です。石材店は複数社から相見積もりを取ることで費用を抑えられる可能性があります。また、供養先も合祀型の永代供養や散骨など費用を抑えやすい選択肢があります。具体的な節約方法は墓じまいの費用を抑える方法をご参照ください。
仙台市の市営墓地・公営霊園
仙台市には市が運営する公営墓地があります。北山霊園・葛岡墓園・いずみ墓園の3ヶ所があり、市民であれば申し込み資格があります。公営霊園は民間霊園に比べて費用が抑えられる傾向がありますが、空き区画が少なく抽選になることもあります。
墓じまいをして改葬先として公営墓地を検討する場合は、仙台市の担当窓口(健康福祉局保健管理課など)に問い合わせて、現在の空き状況や申し込み条件を確認してください。なお、墓じまいの補助金制度は現時点では設けられていません。
墓じまい後の供養先の選び方
仙台市は東北地方最大の都市であり、交通の便が良く、市内や近郊に多様な供養施設があります。さまざまな選択肢から、ご家族の希望に合った改葬先を選ぶことができます。
永代供養墓
お寺や霊園が永代にわたって供養・管理してくれる埋葬形態です。承継者が不要なため、「自分の代で終わりにしたい」という方に選ばれています。費用は数十万円程度が目安です。詳しくは墓じまい後の永代供養をご参照ください。
納骨堂
屋内の施設に遺骨を収蔵する方法で、都市部に多く存在します。仙台市内にも複数の納骨堂があり、管理の手間がかからない点が特徴です。費用は数万〜数十万円程度と幅があります。詳しくは墓じまい後の納骨堂をご参照ください。
樹木葬
樹木を墓標とした自然葬で、近年人気が高まっています。仙台市や宮城県内にも施設が増えており、豊かな自然環境の中で選ぶことができます。詳しくは墓じまい後の樹木葬をご参照ください。
散骨
粉骨した遺骨を海や山などに散布する方法です。費用を抑えやすく、自然に還るという考え方から選ぶ方もいます。詳しくは墓じまい後の散骨をご参照ください。
故人のたちばからすると寂しく思うが残された家族は楽になると思う。
墓じまい経験者福岡県・49歳・女性
どの方法が合っているかは、費用・アクセス・宗教的なご要望によって異なります。複数の選択肢を比較しながら、ご家族で話し合って決めることをおすすめします。
怒られたり、高いお金を請求されたらどうしようと思って、菓子折りを持って夫と一緒に挨拶に行きました。事情を話すと、ご住職は嫌な顔ひとつせず「娘さんたちのことを考えるのは親心ですよ」と優しく言ってくださいました。手続きの進め方も教えてくれて、胸を撫で下ろしました。
墓じまい経験者愛知県・50代・女性
よくある質問
仙台市での改葬許可申請は自分でできますか?
はい、自分で申請できます。仙台市 健康福祉局 保健管理課(TEL 022-214-8204)が申請窓口で、必要書類は改葬許可証交付申請書と改葬先の受入証明書の2点が基本です。書類の準備や手続きに不安がある場合は、行政書士に相談する方法もあります。
仙台市での墓じまい費用はいくらかかりますか?
離檀料・石材店への解体費用・改葬先への費用を合わせると、30〜150万円程度になるケースが多いです。お寺のお墓か霊園かによって費用構成が異なります。複数の石材店から相見積もりを取ることで費用を抑えられる場合もあります。
仙台市に墓じまいの補助金はありますか?
2026年時点では、仙台市に墓じまい専用の補助金制度はありません。費用を抑えるには、石材店の相見積もりや、費用を抑えやすい供養先の選択が有効です。最新情報は仙台市公式サイトでご確認ください。
お寺ではなく民間霊園・公営墓地の場合、手続きは違いますか?
改葬許可申請の手続き自体は同じです。お寺のお墓と異なり、離檀料が発生しないケースがほとんどです。霊園の管理事務所に返還手続きを確認した上で、仙台市 健康福祉局 保健管理課へ改葬許可申請を進めてください。
仙台市は政令指定都市ですが、どの窓口に申請すればよいですか?
仙台市は5つの行政区を持つ政令指定都市ですが、改葬許可申請は健康福祉局 保健管理課(TEL 022-214-8204)が担当しています。お住まいの区にかかわらず、同じ窓口へお問い合わせください。
まとめ:仙台市で墓じまいを進めるために
仙台市での墓じまいについて、重要なポイントをまとめます。
- 単身世帯率45.0%(全国38.0%)という仙台市の実情から、承継者不在の問題は年々身近になっています。早めの検討が将来の安心につながります。
- 改葬許可申請の窓口は仙台市 健康福祉局 保健管理課。政令指定都市5区制ですが、申請は一元的に対応しています。問い合わせは TEL 022-214-8204 へ。
- 申請に必要な書類は「改葬許可証交付申請書」と「改葬先の受入証明書」の2点が基本。改葬先を先に決めてから申請を進めましょう。
- 補助金は2026年時点でなし。費用は複数社の相見積もりや供養先の選択で調整できます。
- 供養先の選択肢は永代供養墓・納骨堂・樹木葬・散骨など。東北の豊かな自然を活かした樹木葬や、都市部に多い納骨堂から選ぶことができます。
墓じまいは一度で完了する手続きではなく、家族との話し合い・お寺や霊園との調整・行政手続き・石材店の手配など、複数のステップが必要です。まずはご家族で現状を共有し、窓口や石材店へ相談してみることが第一歩です。
墓じまい完全ガイドでは、手続き全体の流れや費用の詳細を解説しています。あわせてご活用ください。





