横浜市でお墓の墓じまいを検討している方へ、この記事では手続きの流れ・費用の目安・補助金の有無まで、横浜市の情報をもとにわかりやすく解説します。
横浜市は日本最大の政令指定都市(人口約374万人)で、18の行政区に分かれています。核家族化率55.7%(全国54.1%より+1.6pt)と全国平均を上回り、単身世帯率40.1%(全国38.0%より+2.1pt)と単身者も多いエリアです。「地方に親のお墓があるが、横浜に住んでいるため管理が難しくなってきた」「後継者がいないまま先延ばしにしている」という方が増えています。
「手続きが複雑そう」「18区もあってどの窓口に行けばいいか分からない」という方も多いと思います。でも正しい順番で進めれば、一つひとつは着実に対応できます。この記事を読めば、横浜市で墓じまいを進めるために必要な情報がひととおりわかります。
墓じまい全体の流れについては、墓じまい完全ガイドもあわせてご覧ください。

横浜市で墓じまいを検討する人が増えている理由
全国最大の政令指定都市である横浜市では、人口増加が続く一方で、家族のかたちや生活環境の変化を背景に、墓じまいを検討する方が年々増えています。
核家族化と単身世帯の増加
2020年の国勢調査によると、横浜市の核家族化率は55.7%(全国54.1%より+1.6pt)です。祖父母世代と離れて暮らす核家族が多くなるなかで、「お墓の継承者がいない」「遠方にある実家のお墓を管理する余裕がない」という悩みが広がっています。また単身世帯率は40.1%(全国38.0%より+2.1pt)と全国平均を上回っており、転勤や就職で横浜に移り住んだ方の中に、出身地に残したお墓の問題を抱えるケースが見られます。
人口は増えているが、家族形態は変わっている
横浜市の人口増減率は+1.41%と全国平均(-0.75%)と比べて増加傾向にあります。活気ある都市である一方、高齢化率は25.0%(全国平均28.7%よりやや低め)で、高齢層を中心に「元気なうちに自分の代で整理しておきたい」という生前からの墓じまい需要が生まれています。生涯未婚率は19.2%と全国平均(19.7%)とほぼ同水準であり、後継者問題は決して他人事ではありません。
港町・横浜ならではの多様な墓の背景
横浜市は明治以降、海外からの移住者を受け入れてきた歴史があり、外国人墓地や多様な宗教背景を持つお墓が存在します。宗派にとらわれない永代供養や散骨を選ぶ方も多く、改葬先の選択肢の幅が広いことも横浜の特徴です。18区のそれぞれに寺院墓地・民間霊園・公営墓地が点在しており、どの区のお墓かによって手続き先が変わる点も横浜特有の注意点です。
自分の子供世代に荷物を押し付けたく無い、宗教家への不信感
墓じまい検討中愛知県・56歳・男性
「子どもや孫に面倒をかけたくない」という思いは、神奈川県・横浜市でも同じです。墓じまいは決してネガティブな選択ではなく、家族への思いやりから生まれる決断でもあります。

横浜市での墓じまいの流れ
墓じまいは「①家族への相談→②お寺・霊園への連絡→③改葬先の確保→④行政手続き→⑤お墓の解体→⑥納骨」という順番で進めます。各ステップのポイントを確認しておきましょう。
① 家族・親族への相談
最初のステップは、お墓に関わる家族・親族全員への相談です。墓じまいはお墓という共有の場所に関わる話であるため、一人の判断で進めると後々トラブルになることがあります。特に横浜市では遠方出身者が多く、「親族が全国に散らばっている」ケースも珍しくありません。早い段階からLINEやオンライン会議なども活用しながら、全員の意向を確認しておきましょう。
② お寺・霊園への連絡と離檀手続き
現在のお墓がお寺の境内にある場合は、住職に墓じまいの意向を伝えます。唐突に切り出すのではなく、「後継者がいない」「管理が難しくなってきた」などの事情を誠実に伝えることが円満な墓じまいへの近道です。民間霊園・公営墓地の場合は管理事務所へ連絡して、返還手続きの流れを確認します。横浜市では横浜市営霊園の返還手続きについて、管理事務所に直接相談することができます。
③ 改葬先の確保(申請手続きを進める前に必須)
改葬先を先に決めておくことが重要です。横浜市への改葬許可申請には、新しい供養先が発行する「受入証明書または使用許可書」が必要になります。供養先が決まっていない状態では申請を進めることができません。永代供養墓・納骨堂・樹木葬・散骨など、ご家族の希望に合った供養先をまず探すところから始めましょう。
④ 横浜市(各区役所)への改葬許可申請
改葬先が決まったら、お墓がある区の区役所 戸籍課 戸籍担当に改葬許可申請を行います。横浜市は18区に分かれており、申請先はお墓が所在する区の区役所です。詳しくは次の章で解説します。
⑤ お墓の解体・撤去
改葬許可証が交付されたら、石材店にお墓の解体・撤去を依頼します。その前に、お寺で閉眼供養(魂抜き)を行うのが一般的です。横浜市では作業スペースが限られる区画も多く、地方より費用が高くなる傾向があります。必ず複数社から相見積もりを取ることをおすすめします。
⑥ 新しい供養先へ納骨
遺骨を取り出し、新しい供養先に納骨すれば墓じまいは完了です。改葬許可証を改葬先に提出して受け取ってもらいます。
手続きの面倒さがあり書類不備などで何度も足を運んでいた
墓じまい経験者奈良県・54歳・女性
書類の準備に想像以上に時間がかかることもあります。余裕を持ったスケジュールで進めることが大切です。墓じまいの各ステップの詳しい内容は墓じまいの流れを8ステップで解説もご参照ください。
横浜市での改葬許可申請の手続き
遺骨を別の場所に移すには、法律に基づいて「改葬許可申請」を市区町村に提出し、「改葬許可証」を取得する必要があります。横浜市での申請方法を具体的に説明します。
担当窓口と問い合わせ先
横浜市では、お墓が所在する区の区役所 戸籍課 戸籍担当が申請窓口です。横浜市は18区に分かれているため、「どの区にお墓があるか」を最初に確認することが重要です。
横浜市 各区役所 戸籍課 戸籍担当 TEL 045-671-2176

詳細・申請書のダウンロードは横浜市公式サイト(改葬許可申請)からご確認ください。
18区制のポイント——どの区役所に行けばいい?
横浜市には鶴見区・神奈川区・西区・中区・南区・港南区・保土ケ谷区・旭区・磯子区・金沢区・港北区・緑区・青葉区・都筑区・戸塚区・栄区・泉区・瀬谷区の18区があります。改葬許可申請は「お墓が所在する区の区役所」への申請が原則です。墓地管理者(寺院・霊園)に問い合わせて、まず「どの区に属する墓地か」を確認しましょう。横浜市外にお墓がある場合は、そのお墓がある自治体への申請が必要です。
必要書類
申請に必要な書類は主に2点です。
① 改葬許可証交付申請書
横浜市のホームページからダウンロードできます。現在の埋葬先(お寺や霊園の管理者)による証明が必要になる場合があります。事前に現在の墓地管理者にも連絡しておきましょう。
② 改葬先の受入証明書または使用許可書
新しい供養先が発行する書類です。この書類がないと申請が進められないため、必ず改葬先を決めてから手続きに入ることが前提になります。
申請から許可証交付まで
書類を揃えて窓口に提出すると、改葬許可証が交付されます。書類に不備があると再度窓口へ足を運ぶことになるため、事前確認が大切です。まずは電話で「どんな書類が必要か」を確認してから窓口に向かうと、スムーズに進みます。
なお、書類の準備や手続きに不安がある場合は、改葬許可申請書の作成について行政書士に相談する方法もあります。お寺との交渉でトラブルが生じている場合は、弁護士への相談が適しています。

横浜市の墓じまい費用の目安
墓じまいにかかる費用は、大きく「①離檀料」「②石材店への解体・撤去費用」「③改葬先への費用」の3つに分かれます。それぞれの目安と、横浜市内ならではの注意点を確認しておきましょう。
① 離檀料(お寺のお墓の場合)
お寺の境内にお墓がある場合、檀家をやめる際にお寺へ納めるお布施が発生します。金額は宗派やお寺との関係によって異なりますが、3〜20万円程度が一般的な目安です。高額な離檀料を強く求められた場合でも、法的な支払い義務はありませんので、冷静に話し合うことが大切です。民間霊園・公営墓地のお墓には発生しません。
② 石材店への解体・撤去費用
墓石を解体して区画を更地に戻す費用です。全国的な相場は10〜40万円程度ですが、石材店によって1.5〜2倍程度の価格差が生じることがあります。横浜市内は地価が高く、作業スペースが限られる墓地も多いため、地方よりやや高めになるケースがあります。当サイトの調査(墓じまい実態調査2026(墓じまいパートナーズ)、2026年3月、経験者n=52)では「10万円未満」と「30〜50万円」がそれぞれ19.2%で最多でした。石材店によって1.5〜2倍程度の価格差が生じることがあるため、必ず複数の石材店に相見積もりを取ることをおすすめします。
③ 改葬先への費用
永代供養墓・納骨堂・樹木葬・散骨など、選ぶ供養先によって費用はさまざまです。数万円程度から数十万円以上まで幅があります。横浜市内・神奈川県内には供養施設が多数あるため、費用だけでなく、立地や管理のしやすさも含めて比較することが大切です。
総額の目安
これら3つを合わせた総額は30〜150万円程度になるケースが多いです。お寺のお墓か霊園かによって、また墓石の大きさや選ぶ供養先によっても変わります。「思ったより費用がかかった」と感じる方も少なくないため、余裕を持った資金計画を立てておきましょう。
費用を抑えるための具体的な方法は墓じまいの費用を抑える方法で詳しく解説しています。また費用の詳細な内訳については墓じまい費用はいくら?もあわせてご覧ください。

横浜市に墓じまいの補助金はある?
結論からお伝えすると、2026年時点で横浜市には墓じまい専用の補助金制度はありません。費用は全額自己負担となります。最新情報は横浜市公式サイトでご確認ください。
費用を抑えるためにできること
補助金がない分、費用を工夫することが大切です。石材店は複数社から相見積もりを取ることで費用を抑えられる可能性があります。また、供養先も合祀型の永代供養や散骨など費用を抑えやすい選択肢があります。横浜市内・神奈川県内には供養施設が多数あるため、複数施設を比較してコストパフォーマンスの良い選択をしましょう。具体的な節約方法は墓じまいの費用を抑える方法をご参照ください。
横浜市の市営霊園・公営霊園
横浜市には市が運営する公営墓地があります。日野公園墓地・久保山墓地・三ツ沢墓地・メモリアルグリーン(舞岡しぜん墓園)などがあり、市民であれば申し込み資格があります。改葬先として公営墓地を検討する場合は、横浜市の担当窓口に問い合わせて空き状況を確認してください。なお、墓じまいへの補助金制度は現時点では設けられていません。
墓じまい後の供養先の選び方
横浜市は交通の便が良く、都心にも近いため、市内・神奈川県内の供養施設にアクセスしやすい立地です。墓じまい後の供養先として代表的な4つの方法をご紹介します。
永代供養墓
お寺や霊園が永代にわたって供養・管理してくれる埋葬形態です。承継者が不要なため、「自分の代で終わりにしたい」という方に選ばれています。費用は数十万円程度が目安です。詳しくは墓じまい後の永代供養をご参照ください。
納骨堂
屋内の施設に遺骨を収蔵する方法です。横浜市内・神奈川県内には多数の納骨堂があり、駅近で管理の手間がかからない点が特徴です。費用は数万〜数十万円程度と幅があります。詳しくは墓じまい後の納骨堂をご参照ください。
樹木葬
樹木を墓標とした自然葬で、近年人気が高まっています。神奈川県内にも施設が増えており、横浜市内や近郊から通いやすい選択肢が広がっています。詳しくは墓じまい後の樹木葬をご参照ください。
散骨
粉骨した遺骨を海や山などに散布する方法です。港町・横浜ならでは、相模湾や東京湾での海洋散骨を選ぶ方も多くいます。費用を抑えやすく、自然に還るという考え方から選ぶ方も増えています。詳しくは墓じまい後の散骨をご参照ください。
永代共同供養が、1番良いと思った。
墓じまい検討中東京都・57歳・男性
どの方法が合っているかは、費用・アクセス・宗教的なご要望によって異なります。複数の選択肢を比較しながら、ご家族で話し合って決めることをおすすめします。
横浜市外のお墓を横浜から手続きするには
川崎市と同様、横浜市も単身世帯率40.1%と全国平均を上回り、他都道府県から転入した方が多い都市です。「実家のある地方にお墓があるが、横浜から手続きをどう進めればよいかわからない」という方のために、ポイントをまとめます。
改葬先(横浜・神奈川側)を先に確保する
地方のお墓を動かす場合でも、手続きの順番は「横浜市内・神奈川県内の改葬先を決めて受入証明書を取得」→「お墓のある自治体に申請」→「石材店に解体依頼」の順です。受入証明書がないと申請ができないため、まず改葬先を決めることが最優先です。
お墓のある自治体の郵送対応を確認する
改葬許可申請は原則としてお墓が所在する自治体への申請ですが、郵送対応が可能な場合もあります。事前にそちらの自治体のウェブサイトや電話で確認しましょう。県をまたいでいる場合でも、基本的な手続きの流れは同じです。
現地の石材店を複数社で比較する
遠方にある石材店には電話やメールで見積もり依頼ができます。石材店によって費用は1.5〜2倍程度の差が出ることもあるため、相見積もりを取ることが大切です。
越境して、県をまたいであったので役所の移動許可が煩わしかった
墓じまい経験者愛知県・63歳・男性
県をまたいだ改葬は手続きが複雑に感じることもありますが、一つひとつ確認しながら進めれば必ず対応できます。不安な場合は行政書士への相談も有効です。
石材店さんをどこに頼めばいいか分からなくて、何社か連絡して立ち会いの日程を決めたりするのも、仕事の合間にやっていたのでけっこう疲れました。もう少しじっくり比較すればよかったなと思います。一生に一度のことなので、焦らずに相見積もりを取ることをおすすめします。
墓じまい経験者愛知県・50代・女性
よくある質問
横浜市での改葬許可申請はどこで受け付けていますか?
お墓が所在する区の区役所 戸籍課 戸籍担当で受け付けています。横浜市は18区に分かれており、申請先はお墓のある区の区役所です。共通電話番号は045-671-2176です。詳細は横浜市公式サイトでご確認ください。
横浜市に墓じまいの補助金はありますか?
2026年時点では、横浜市に墓じまい専用の補助金制度はありません。費用は全額自己負担となります。費用を抑えるには、石材店の相見積もりや、費用を抑えやすい供養先の選択が有効です。
お寺のお墓と民間霊園では手続きが違いますか?
改葬許可申請の手続き自体は同じです。お寺のお墓と異なり、民間霊園・公営墓地では離檀料が発生しないケースがほとんどです。霊園の管理事務所に返還手続きを確認した上で、区役所への改葬許可申請を進めてください。
まとめ:横浜市で墓じまいを進めるために
横浜市での墓じまいについて、重要なポイントをまとめます。
- 18区制の注意点:改葬許可申請はお墓がある区の区役所 戸籍課 戸籍担当へ。問い合わせは共通番号(TEL 045-671-2176)へ。
- 申請に必要な書類は「改葬許可証交付申請書」と「改葬先の受入証明書」の2点が基本。改葬先を先に決めてから申請を進めましょう。
- 補助金は2026年時点でなし。費用は複数社の相見積もりや供養先の選択で調整できます。
- 費用の目安は総額30〜150万円程度。石材店によって1.5〜2倍の価格差があるため、必ず相見積もりを。
- 供養先の選択肢は永代供養墓・納骨堂・樹木葬・散骨など。横浜市内・神奈川県内に多数の施設があります。
墓じまいは一度で完了する手続きではなく、家族との話し合い・お寺や霊園との調整・行政手続き・石材店の手配など、複数のステップが必要です。まずはご家族で現状を共有し、窓口や石材店へ相談してみることが第一歩です。
墓じまい完全ガイドでは、手続き全体の流れや費用の詳細を解説しています。あわせてご活用ください。





