川崎市でお墓の墓じまいを検討している方へ、この記事では手続きの流れ・費用の目安・補助金の有無まで、川崎市の情報をもとにわかりやすく解説します。
川崎市は東京都と横浜市に挟まれた立地で、人口増減率+4.27%(全国平均-0.75%)と首都圏でも際立った勢いで人口が増え続けている都市です。高齢化率20.2%(全国平均28.7%より-8.5pt)と全国でも際立って若い人口構成を持ち、単身世帯率は45.7%(全国38.0%より+7.7pt)と高いのが特徴です。転勤や就職で川崎に移り住んだ若年・中年層の中には、「地方に親のお墓を残したまま、いずれどうにかしなければと先延ばしにしている」という方が少なくありません。
「手続きが複雑そう」「費用がいくらかかるか不安」という方も多いと思います。でも正しい順番で進めれば、一つひとつは着実に対応できます。この記事を読めば、川崎市で墓じまいを進めるために必要な情報がひととおりわかります。
墓じまい全体の流れについては、墓じまい完全ガイドもあわせてご覧ください。

川崎市で墓じまいを検討する人が増えている理由
川崎市は全国でも屈指の人口増加率を誇る若い都市ですが、それゆえに「地方に残したお墓の問題」を抱える方が増えています。川崎市特有の背景を詳しく見ていきましょう。
単身世帯率45.7%——お墓を継ぐ人がいない現実
2020年の国勢調査によると、川崎市の単身世帯率は45.7%(全国38.0%より+7.7pt)です。武蔵小杉や川崎駅周辺のタワーマンションを中心に、他都道府県から転入した若年・中年層が多く暮らしています。「川崎にひとりで暮らしていて、実家のある地方にお墓があるが誰も引き継げない」という状況は、川崎市でとりわけ顕在化しています。
核家族化率は50.1%(全国54.1%より-4.0pt)と全国平均をやや下回りますが、これは単身世帯の多さが相対的に核家族率を下げているためです。実態として「家族でお墓を引き継げる人がいない」という状況は広がっています。
若い街だからこそ顕在化する「地方のお墓問題」
川崎市の高齢化率は20.2%と全国平均(28.7%)を大幅に下回ります。これは街全体が若い証拠ですが、一方で「親世代が地方でお墓を管理しているが、自分たちが引き継ぐ頃には管理できなくなっている」という問題が、少し先の将来に控えています。また、外国人労働者も多く暮らす川崎市では、宗教的な背景の違いから永代供養や散骨といった選択肢を希望する方もいます。
生涯未婚率と後継者問題
川崎市の生涯未婚率は18.9%と全国平均(19.7%)よりやや低めですが、単身での転入者が多い街柄から、「子どもがいない」「身近に墓を継ぐ人がいない」という後継者問題は珍しくありません。人口増加率+4.27%という活気ある都市でも、お墓の継承問題は静かに広がっています。
子供に迷惑をかけなくないので考え出したが、どの様に進めていけばいいか分からない。住職に言い出しにくい
墓じまい検討中茨城県・45歳・女性
「どう進めればいいかわからない」「お寺に言い出しにくい」という気持ちは多くの方に共通しています。まずは手続きの流れを把握することが、前に進む第一歩です。

川崎市での墓じまいの流れ
墓じまいは「①家族への相談→②お寺・霊園への連絡→③改葬先の確保→④行政手続き→⑤お墓の解体→⑥納骨」という順番で進めます。各ステップのポイントを確認しておきましょう。
① 家族・親族への相談
最初のステップは、お墓に関わる家族・親族全員への相談です。墓じまいはお墓という共有の場所に関わる話であるため、一人の判断で進めると後々トラブルになることがあります。川崎市の場合、全国各地から転入した家族構成が多く、親族が分散しているケースも珍しくありません。LINEやオンライン会議を活用して、早い段階から全員の意向を確認しておきましょう。
② お寺・霊園への連絡と離檀手続き
現在のお墓がお寺の境内にある場合は、住職に墓じまいの意向を伝えます。「後継者がいない」「管理が難しくなってきた」などの事情を誠実に伝えることが円満な墓じまいへの近道です。民間霊園・公営墓地の場合は管理事務所へ連絡して、返還手続きの流れを確認します。地方のお墓の場合は、現地のお寺や霊園に直接連絡が必要です。
③ 改葬先の確保(申請手続きを進める前に必須)
改葬先を先に決めておくことが重要です。改葬許可申請には、新しい供養先が発行する「受入証明書または使用許可書」が必要になります。供養先が決まっていない状態では申請を進めることができません。川崎市内・神奈川県内には永代供養墓・納骨堂・樹木葬など多数の選択肢があります。
④ 川崎市(各区役所)への改葬許可申請
改葬先が決まったら、お墓がある区の区役所 区民課に改葬許可申請を行います。川崎市は7つの行政区に分かれており、申請先はお墓が所在する区の区役所です。詳しくは次の章で解説します。
⑤ お墓の解体・撤去
改葬許可証が交付されたら、石材店にお墓の解体・撤去を依頼します。その前に、お寺で閉眼供養(魂抜き)を行うのが一般的です。地方のお墓を遠隔で手配する場合は、現地の石材店に電話・メールで問い合わせて複数社から相見積もりを取ることが大切です。
⑥ 新しい供養先へ納骨
遺骨を取り出し、新しい供養先に納骨すれば墓じまいは完了です。改葬許可証を改葬先に提出して受け取ってもらいます。
手続きがややこしい、わからない事が多くて、時間がかかった
墓じまい経験者大阪府・49歳・女性
手続きに戸惑う方は多いですが、事前に窓口へ問い合わせて必要書類を確認してから進めると、余計な往復を避けることができます。墓じまいの各ステップの詳しい内容は墓じまいの流れを8ステップで解説もご参照ください。
川崎市での改葬許可申請の手続き
遺骨を別の場所に移すには、法律に基づいて「改葬許可申請」を市区町村に提出し、「改葬許可証」を取得する必要があります。川崎市での申請方法を具体的に説明します。
担当窓口と問い合わせ先
川崎市では、お墓が所在する区の区役所 区民課が申請窓口です。川崎市は川崎区・幸区・中原区・高津区・宮前区・多摩区・麻生区の7区に分かれており、「どの区にお墓があるか」を最初に確認することが重要です。
川崎市 各区役所 区民課 TEL 044-201-3113

詳細・申請書のダウンロードは川崎市公式サイト(改葬許可申請)からご確認ください。
7区制のポイント——どの区役所に行けばいい?
改葬許可申請はお墓が所在する区の区役所への申請が原則です。墓地管理者(寺院・霊園)に問い合わせて、まず「どの区に属する墓地か」を確認しましょう。川崎市外にお墓がある場合は、そのお墓がある自治体への申請が必要です。事前に電話で「どんな書類が必要か」を確認してから窓口に向かうと、書類不備を防ぐことができます。
必要書類
申請に必要な書類は主に2点です。
① 改葬許可証交付申請書
川崎市のホームページからダウンロードできます。現在の埋葬先(お寺や霊園の管理者)による証明が必要になる場合があります。事前に現在の墓地管理者にも連絡しておきましょう。
② 改葬先の受入証明書または使用許可書
新しい供養先が発行する書類です。この書類がないと申請が進められないため、必ず改葬先を決めてから手続きに入ることが前提になります。
申請から許可証交付まで
書類を揃えて窓口に提出すると、改葬許可証が交付されます。書類に不備があると再度窓口へ足を運ぶことになるため、事前確認が大切です。
なお、書類の準備や手続きに不安がある場合は、改葬許可申請書の作成について行政書士に相談する方法もあります。お寺との交渉でトラブルが生じている場合は、弁護士への相談が適しています。

川崎市の墓じまい費用の目安
墓じまいにかかる費用は、大きく「①離檀料」「②石材店への解体・撤去費用」「③改葬先への費用」の3つに分かれます。それぞれの目安を確認しておきましょう。
① 離檀料(お寺のお墓の場合)
お寺の境内にお墓がある場合、檀家をやめる際にお寺へ納めるお布施が発生します。金額は宗派やお寺との関係によって異なりますが、3〜20万円程度が一般的な目安です。高額な離檀料を強く求められた場合でも、法的な支払い義務はありませんので、冷静に話し合うことが大切です。民間霊園・公営墓地のお墓には発生しません。
② 石材店への解体・撤去費用
墓石を解体して区画を更地に戻す費用です。全国的な相場は10〜40万円程度です。当サイトの調査(墓じまい実態調査2026(墓じまいパートナーズ)、2026年3月、経験者n=52)では「10万円未満」と「30〜50万円」がそれぞれ19.2%で最多でした。石材店によって1.5〜2倍程度の価格差が生じることがあるため、必ず複数の石材店に相見積もりを取ることをおすすめします。地方のお墓を川崎から遠隔で手配する場合も、電話やメールで複数社に問い合わせることができます。
③ 改葬先への費用
永代供養墓・納骨堂・樹木葬・散骨など、選ぶ供養先によって費用はさまざまです。数万円程度から数十万円以上まで幅があります。川崎市内・神奈川県内には多数の供養施設があり、費用・立地・管理のしやすさを比較して選ぶことができます。
総額の目安と節約のポイント
これら3つを合わせた総額は30〜150万円程度になるケースが多いです。お寺のお墓か霊園かによって、また墓石の大きさや選ぶ供養先によっても変わります。「墓じまいにはかなりお金と時間がかかる」と感じる方も少なくないため、余裕を持った計画を立てておきましょう。
費用を抑えるための具体的な方法は墓じまいの費用を抑える方法で詳しく解説しています。また費用の詳細な内訳については墓じまい費用はいくら?もあわせてご覧ください。

川崎市に墓じまいの補助金はある?
結論からお伝えすると、2026年時点で川崎市には墓じまい専用の補助金制度はありません。費用は全額自己負担となります。最新情報は川崎市公式サイトでご確認ください。
費用を抑えるためにできること
補助金がない分、費用を工夫することが大切です。石材店は複数社から相見積もりを取ることで費用を抑えられる可能性があります。また、供養先も合祀型の永代供養や散骨など費用を抑えやすい選択肢があります。川崎市内・神奈川県内には供養施設が多数あるため、複数施設を比較してコストパフォーマンスの良い選択をしましょう。具体的な節約方法は墓じまいの費用を抑える方法をご参照ください。
川崎市の市営霊園・公営霊園
川崎市には市が運営する公営霊園が2ヶ所あります。緑ヶ丘霊園・早野聖地公園などがあり、市民であれば申し込み資格があります。改葬先として公営霊園を検討する場合は、川崎市の担当窓口に問い合わせて空き状況を確認してください。なお、墓じまいへの補助金制度は現時点では設けられていません。
墓じまい後の供養先の選び方
川崎市は東京都・横浜市に隣接しており、広域にわたる供養施設にアクセスしやすい立地です。墓じまい後の供養先として代表的な4つの方法をご紹介します。
永代供養墓
お寺や霊園が永代にわたって供養・管理してくれる埋葬形態です。承継者が不要なため、「自分の代で終わりにしたい」という方に選ばれています。費用は数十万円程度が目安です。詳しくは墓じまい後の永代供養をご参照ください。
納骨堂
屋内の施設に遺骨を収蔵する方法です。川崎市内・神奈川県内・東京都内には多数の納骨堂があり、駅近で管理の手間がかからない点が特徴です。費用は数万〜数十万円程度と幅があります。詳しくは墓じまい後の納骨堂をご参照ください。
樹木葬
樹木を墓標とした自然葬で、近年人気が高まっています。神奈川県内や東京都内にも施設が多く、川崎市内から通いやすい選択肢が広がっています。詳しくは墓じまい後の樹木葬をご参照ください。
散骨
粉骨した遺骨を海や山などに散布する方法です。費用を抑えやすく、自然に還るという考え方から選ぶ方もいます。川崎市からも東京湾・相模湾への海洋散骨が選ばれることがあります。詳しくは墓じまい後の散骨をご参照ください。
墓じまいして大変でしたがほんとによかったと実感してます
墓じまい経験者東京都・52歳・女性
どの方法が合っているかは、費用・アクセス・宗教的なご要望によって異なります。複数の選択肢を比較しながら、ご家族で話し合って決めることをおすすめします。
転入単身者が多い川崎から地方のお墓を手続きするには
川崎市は単身世帯率45.7%と全国平均を7.7pt上回り、転勤・就職を機に他都道府県から移り住んだ方が多い都市です。「実家のある地方にお墓があるが、川崎から手続きをどう進めればよいかわからない」という方のために、ポイントをまとめます。
改葬先(川崎・神奈川側)を先に確保する
地方のお墓を動かす場合でも、手続きの順番は「川崎市内・神奈川県内の改葬先を決めて受入証明書を取得」→「お墓のある自治体に申請」→「石材店に解体依頼」の順です。受入証明書がないと申請ができないため、まず改葬先を決めることが最優先です。
お墓のある自治体の郵送対応を確認する
改葬許可申請は原則としてお墓が所在する自治体への申請ですが、郵送対応が可能な場合もあります。事前にそちらの自治体のウェブサイトや電話で確認しましょう。県をまたいでいる場合でも、基本的な手続きの流れは同じです。
現地の石材店を複数社で比較する
遠方にある石材店には電話・メールで見積もり依頼ができます。石材店によって費用は1.5〜2倍程度の差が出ることもあるため、相見積もりを取ることが大切です。
今後、お墓の管理を続けなくてよくなったことです。管理ができない状態だったのですがその心配がなくなり精神的に安心しました。これから先の負担を減らすことができた点が一番良かったと感じています。
墓じまい経験者新潟県・20代・女性
よくある質問
川崎市での改葬許可申請はどこで受け付けていますか?
お墓が所在する区の区役所 区民課で受け付けています。川崎市は7区に分かれており、申請先はお墓のある区の区役所です。共通電話番号は044-201-3113です。詳細は川崎市公式サイトでご確認ください。
川崎市に墓じまいの補助金はありますか?
2026年時点では、川崎市に墓じまい専用の補助金制度はありません。費用は全額自己負担となります。費用を抑えるには、石材店の相見積もりや、費用を抑えやすい供養先の選択が有効です。
地方のお墓を川崎市から改葬できますか?
できます。改葬許可申請はお墓がある自治体への申請が必要ですが、川崎市内の改葬先の受入証明書を先に取得してから申請に進む手順は変わりません。郵送対応の可否はお墓のある自治体に確認してください。
まとめ:川崎市で墓じまいを進めるために
川崎市での墓じまいについて、重要なポイントをまとめます。
- 単身世帯率45.7%(全国38.0%)という川崎市の実情から、地方のお墓を抱える方が多く、早めの検討が将来の安心につながります。
- 改葬許可申請の窓口はお墓がある区の区役所 区民課。問い合わせは共通番号(TEL 044-201-3113)へ。
- 申請に必要な書類は「改葬許可証交付申請書」と「改葬先の受入証明書」の2点が基本。改葬先を先に決めてから申請を進めましょう。
- 補助金は2026年時点でなし。費用は複数社の相見積もりや供養先の選択で調整できます。
- 費用の目安は総額30〜150万円程度。石材店によって1.5〜2倍の価格差があるため、必ず相見積もりを。
墓じまいは一度で完了する手続きではなく、家族との話し合い・お寺や霊園との調整・行政手続き・石材店の手配など、複数のステップが必要です。まずはご家族で現状を共有し、窓口や石材店へ相談してみることが第一歩です。
墓じまい完全ガイドでは、手続き全体の流れや費用の詳細を解説しています。あわせてご活用ください。





