堺市でお墓の墓じまいを検討している方へ、この記事では手続きの流れ・費用の目安・補助金の有無まで、堺市の情報をもとにわかりやすく解説します。
2020年の国勢調査によると、堺市の高齢化率は28.9%(全国平均28.7%)とすでに全国水準を上回っており、2015〜2020年の人口は1.57%減少(全国平均は0.75%の減少)しています。「お墓を引き継ぐ家族がいない」「将来の管理が心配」という理由から、生前に墓じまいを選ぶ方が年々増えています。
「手続きが複雑そう」「費用がいくらかかるか不安」という方も多いと思います。でも、正しい順番で進めれば、一つひとつは着実に対応できます。この記事を読めば、堺市で墓じまいを進めるために必要な情報がひととおりわかります。
墓じまい全体の流れについては、墓じまい完全ガイドもあわせてご覧ください。

堺市の墓じまいを検討する人が増えている理由
堺市でも全国と同様に、高齢化・少子化・未婚化といった社会変化を背景に、お墓の承継問題が身近になっています。2020年国勢調査のデータをもとに、堺市の実情を確認しておきましょう。
高齢化・未婚化の実態
2020年の国勢調査によると、堺市の主な指標は以下のとおりです。
- 高齢化率:28.9%(全国平均28.7%)— すでに全国水準を超えており、今後さらに進むと見込まれます
- 人口増減率(2015→2020年):-1.57%(全国平均-0.75%)— 全国の倍以上のペースで人口が減少しています
- 単身世帯率:37.0%(全国平均38.0%)— 全国平均とほぼ同水準。約3世帯に1世帯が一人暮らしです
- 生涯未婚率(50〜54歳):19.1%(全国平均19.7%)— 5人に約1人が未婚のまま50代を迎えています
こうした数字が示すのは、「将来お墓を管理できる家族がいない」という状況が珍しくなくなってきている現実です。
家族のかたちの変化
堺市の核家族化率は58.1%(全国平均54.1%)と全国平均を上回っています。多世代が同居する大家族の形は少なくなり、子どもや親族がそれぞれ別の場所で生活するケースが増えています。遠方に住む家族がお墓の管理を担い続けることが難しくなる中で、「自分の代で整理しておきたい」という声が高まっています。
自分の子供世代に荷物を押し付けたく無い、宗教家への不信感
墓じまい検討中愛知県・56歳・男性
「子どもや孫に面倒をかけたくない」という思いが、生前からの墓じまいを後押ししています。墓じまいは決してネガティブな選択ではなく、家族への思いやりから生まれる決断でもあります。

堺市での墓じまいの流れ
墓じまいは「①家族への相談→②お寺・霊園への連絡→③改葬先の確保→④行政手続き→⑤お墓の解体→⑥納骨」という順番で進めます。各ステップのポイントを確認しておきましょう。
① 家族・親族への相談
最初のステップは、お墓に関わる家族・親族全員への相談です。墓じまいはお墓という共有の場所に関わる話であるため、一人の判断で進めると後々トラブルになることがあります。全員の合意を得てから次のステップへ進みましょう。
② お寺・霊園への連絡と離檀手続き
現在のお墓がお寺の境内にある場合は、住職に墓じまいの意向を伝えます。唐突に切り出すのではなく、「後継者がいない」「管理が難しくなってきた」など事情を誠実に伝えることが円満な墓じまいへの近道です。民間霊園・公営墓地の場合は管理事務所へ連絡して、返還手続きの流れを確認します。
③ 改葬先の確保(申請手続きを進める前に必須)
改葬先を先に決めておくことが重要です。堺市への改葬許可申請には、新しい供養先が発行する「受入証明書または使用許可書」が必要になります。供養先が決まっていない状態では申請を進めることができませんので、この順番を守ることが手続きをスムーズに進めるポイントです。
④ 堺市への改葬許可申請
改葬先が決まったら、堺市の窓口に改葬許可申請を行います。詳しくは次の章で解説します。
⑤ お墓の解体・撤去
改葬許可証が交付されたら、石材店にお墓の解体・撤去を依頼します。その前に、お寺で閉眼供養(魂抜き)を行うのが一般的です。大阪府内でも石材店によって費用に差が出るため、複数社から相見積もりを取ることをおすすめします。
⑥ 新しい供養先へ納骨
遺骨を取り出し、新しい供養先に納骨すれば墓じまいは完了です。
手続きの面倒さがあり書類不備などで何度も足を運んでいた
墓じまい経験者奈良県・54歳・女性
書類の準備に想像以上に時間がかかることもあります。余裕を持ったスケジュールで進めることが大切です。墓じまいの各ステップの詳しい内容は墓じまいの流れを8ステップで解説もご参照ください。

堺市での改葬許可申請の手続き
遺骨を別の場所に移すには、法律に基づいて「改葬許可申請」を市区町村に提出し、「改葬許可証」を取得する必要があります。堺市での申請方法を具体的に説明します。
担当窓口と問い合わせ先
堺市では健康福祉局 健康部 斎場が改葬許可申請の担当窓口です。また、各区役所の市民課でも受け付けています。まずは電話で書類の準備について確認してから窓口に向かうと、書類不備を防ぐことができます。
堺市 健康福祉局 健康部 斎場 TEL 072-228-0167

詳細・申請書のダウンロードは堺市公式サイト(改葬許可申請書)からご確認ください。
必要書類
申請に必要な書類は主に2点です。
① 改葬許可証交付申請書
堺市のホームページからダウンロードできます。現在の埋葬先(お寺や霊園の管理者)による証明が必要になる場合があります。なお、1枚の申請書で最大5体まで申請できる場合があります。事前に現在の墓地管理者にも連絡しておきましょう。
② 改葬先の受入証明書または使用許可書
新しい供養先が発行する書類です。この書類がないと申請が進められないため、必ず改葬先を決めてから手続きに入ることが前提になります。
申請から許可証交付まで
書類を揃えて窓口に提出すると、改葬許可証が交付されます。手続き自体はさほど複雑ではありませんが、書類に不備があると再度窓口へ足を運ぶことになるため、事前確認が大切です。
なお、書類の準備や手続きに不安がある場合は、改葬許可申請書の作成について行政書士に相談する方法もあります。お寺との交渉でトラブルが生じている場合は、弁護士への相談が適しています。
堺市の墓じまい費用の目安
墓じまいにかかる費用は、大きく「①離檀料」「②石材店への解体・撤去費用」「③改葬先への費用」の3つに分かれます。それぞれの目安と注意点を確認しておきましょう。
① 離檀料(お寺のお墓の場合)
お寺の境内にお墓がある場合、檀家をやめる際にお寺へ納めるお布施が発生します。金額は宗派やお寺との関係によって異なりますが、3〜20万円程度が一般的な目安です。高額な離檀料を強く求められた場合でも、法的な支払い義務はありませんので、冷静に話し合うことが大切です。民間霊園・公営墓地のお墓には発生しません。
② 石材店への解体・撤去費用
墓石を解体して区画を更地に戻す費用です。全国的な相場は10〜40万円程度ですが、当サイトの調査(墓じまい実態調査2026(墓じまいパートナーズ)、2026年3月、経験者n=52)では「10万円未満」と「30〜50万円」がそれぞれ19.2%で最多でした。石材店によって1.5〜2倍程度の価格差が生じることがあるため、必ず複数の石材店に相見積もりを取ることをおすすめします。
良い石材店を選ぶことが第一で見積りは必ず取る
墓じまい経験者大阪府・72歳・女性
③ 改葬先への費用
永代供養墓・納骨堂・樹木葬・散骨など、選ぶ供養先によって費用はさまざまです。数万円程度から数十万円以上まで幅があります。費用だけでなく、立地や管理のしやすさも含めて比較することが大切です。
総額の目安
これら3つを合わせた総額は30〜150万円程度になるケースが多いです。お寺のお墓か霊園かによって、また墓石の大きさや選ぶ供養先によっても変わります。「思ったより費用がかかった」と感じる方も少なくないため、余裕を持った資金計画を立てておきましょう。
費用を抑えるための具体的な方法は墓じまいの費用を抑える方法で詳しく解説しています。また費用の詳細な内訳については墓じまい費用はいくら?もあわせてご覧ください。

堺市に墓じまいの補助金はある?
結論からお伝えすると、2026年時点で堺市には墓じまい専用の補助金制度はありません。大阪府全体として、墓じまいに対する独自の助成制度は設けられていない状況です。最新情報は堺市公式サイトでご確認ください。
費用を抑えるためにできること
補助金がない分、費用を工夫することが大切です。以下の方法を検討してみてください。
- 複数の石材店から相見積もりを取る:同じ工事でも石材店によって1.5〜2倍の価格差が出ることがあります。最低でも2〜3社から見積もりを取りましょう
- 費用を抑えやすい供養先を選ぶ:合祀型の永代供養や散骨は、個別の区画を購入する形式より費用を抑えやすい傾向があります
- お墓の区画や墓石の大きさを確認する:区画が小さいほど解体・撤去費用が抑えられる場合があります
具体的な節約方法は墓じまいの費用を抑える方法をご参照ください。
堺市の市営霊園・公営霊園
堺市には市が運営する公営霊園があります。堺市霊園(堺公園墓地・鉢ヶ峯公園墓地)などがあり、市民であれば申し込み資格があります。公営霊園は民間霊園に比べて費用が抑えられる傾向がありますが、空き区画が少なく抽選になることもあります。改葬先として公営霊園を検討する場合は、堺市の担当窓口にお問い合わせください。なお、墓じまいへの補助金は現時点では設けられていません。
墓じまい後の供養先の選び方
堺市は大阪府の南部に位置し、大阪市内はもちろん、奈良・和歌山方面へのアクセスも良好です。近畿圏には永代供養施設・納骨堂・樹木葬墓地が多数あり、堺市からも通いやすい選択肢が揃っています。墓じまい後の供養先として代表的な4つの方法をご紹介します。
永代供養墓
お寺や霊園が永代にわたって供養・管理してくれる埋葬形態です。承継者が不要なため、「自分の代で終わりにしたい」という方に選ばれています。費用は数十万円程度が目安です。詳しくは墓じまい後の永代供養をご参照ください。
納骨堂
屋内の施設に遺骨を収蔵する方法で、都市部に多く存在します。雨の日でもお参りしやすく、管理の手間がかからない点が特徴です。費用は数万〜数十万円程度と幅があります。詳しくは墓じまい後の納骨堂をご参照ください。
樹木葬
樹木を墓標とした自然葬で、近年人気が高まっています。近畿圏にも施設が増えており、堺市からも通いやすい選択肢があります。詳しくは墓じまい後の樹木葬をご参照ください。
散骨
粉骨した遺骨を海や山などに散布する方法です。費用を抑えやすく、自然に還るという考え方から選ぶ方もいます。詳しくは墓じまい後の散骨をご参照ください。
永代共同供養が、1番良いと思った。
墓じまい検討中東京都・57歳・男性
どの方法が合っているかは、費用・アクセス・宗教的なご要望によって異なります。複数の選択肢を比較しながら、ご家族で話し合って決めることをおすすめします。
一番はやっぱり、今後の不安がなくなったことですね。息子に「墓のことは俺の代で片付けたから心配すんな」と報告できた時はホッとしました。新しい納骨堂は空調が効いた室内の場所なので、天候に関係なく手ぶらでお参りできるのが本当に快適です。
墓じまい経験者福岡県・50代・男性
よくある質問
堺市での改葬許可申請は自分でできますか?
はい、自分で申請できます。堺市の担当窓口(健康福祉局 健康部 斎場 TEL 072-228-0167)または各区役所の市民課で受け付けています。必要書類は改葬許可証交付申請書と改葬先の受入証明書の2点が基本です。書類の準備や手続きに不安がある場合は、行政書士に相談する方法もあります。
堺市の墓じまい費用はいくらかかりますか?
離檀料・石材店への解体費用・改葬先への費用を合わせると、30〜150万円程度になるケースが多いです。お寺のお墓か霊園かによって費用構成が異なります。複数の石材店から相見積もりを取ることで費用を抑えられる場合もあります。
堺市に墓じまいの補助金はありますか?
2026年時点では、堺市に墓じまい専用の補助金制度はありません。費用を抑えるには、石材店の相見積もりや、費用を抑えやすい供養先の選択が有効です。最新情報は堺市公式サイトでご確認ください。
お寺ではなく民間霊園・公営墓地の場合、手続きは違いますか?
改葬許可申請の手続き自体は同じです。お寺のお墓と異なり、離檀料が発生しないケースがほとんどです。霊園の管理事務所に返還手続きを確認した上で、堺市へ改葬許可申請を進めてください。
複数の遺骨をまとめて申請できますか?
堺市では1枚の改葬許可証交付申請書で最大5体まで申請できる場合があります。ただし、詳細は窓口や公式サイトでご確認ください。申請前に担当窓口へ問い合わせると、手続きをスムーズに進めることができます。
まとめ:堺市で墓じまいを進めるために
堺市での墓じまいについて、重要なポイントをまとめます。
- 高齢化率28.9%・人口減少が続く堺市では、承継者不在の問題は年々身近になっています。早めの検討が将来の安心につながります。
- 改葬許可申請の窓口は健康福祉局 健康部 斎場(TEL 072-228-0167)または各区役所の市民課。事前に電話確認してから窓口へ向かうと書類不備を防げます。
- 申請に必要な書類は「改葬許可証交付申請書」と「改葬先の受入証明書」の2点が基本。改葬先を先に決めてから申請を進めましょう。
- 補助金は2026年時点でなし。費用は複数社の相見積もりや供養先の選択で調整できます。
- 供養先の選択肢は永代供養墓・納骨堂・樹木葬・散骨など。近畿圏には施設が多く、堺市からアクセスしやすい選択肢が揃っています。
墓じまいは一度で完了する手続きではなく、家族との話し合い・お寺や霊園との調整・行政手続き・石材店の手配など、複数のステップが必要です。まずはご家族で現状を共有し、窓口や石材店へ相談してみることが第一歩です。
墓じまい完全ガイドでは、手続き全体の流れや費用の詳細を解説しています。あわせてご活用ください。





