神戸市でお墓の墓じまいを検討している方へ、この記事では手続きの流れ・費用の目安・補助金の有無まで、神戸市の情報をもとにわかりやすく解説します。
2020年の国勢調査によると、神戸市の高齢化率は29.2%(全国平均28.7%)と全国平均を上回っています。また、全世帯の43.4%が単身世帯(全国平均38.0%)となっており、「お墓を引き継ぐ家族がいない」「将来の承継者に負担をかけたくない」という理由から、生前に墓じまいを選ぶ方が増えています。
「手続きが複雑そう」「費用がいくらかかるか不安」という方も多いと思います。でも、正しい順番で進めれば、一つひとつは着実に対応できます。この記事を読めば、神戸市で墓じまいを進めるために必要な情報がひととおりわかります。
墓じまい全体の流れについては、墓じまい完全ガイドもあわせてご覧ください。

神戸市で墓じまいを検討する人が増えている理由
神戸市は関西有数の港湾都市として長い歴史を持ちますが、人口減少局面に入り、高齢化も進んでいます。お墓の承継者が見つからない、遠方に住む子どもへ負担をかけたくないという声が増えています。
高齢化・未婚化の実態
2020年の国勢調査によると、神戸市の高齢化率は29.2%(全国平均28.7%)と全国を上回っています。3人に1人が65歳以上という状況で、お墓の管理を担える世代が限られてきています。
単身世帯率は43.4%(全国平均38.0%)で全国を大きく上回っており、50〜54歳時点の未婚率(生涯未婚率)は19.4%(全国平均19.7%)と全国並みです。核家族化率は51.7%(全国平均54.1%)とほぼ全国水準で、多世代同居の家庭が少なくなっています。
家族のかたちの変化
神戸市の人口は2015年から2020年にかけて0.79%減少しており(全国平均も0.75%の減少)、人口減少局面に転じています。若い世代が仕事や生活を求めて市外へ転出するケースも多く、「地元のお墓を誰が管理するのか」という問題が年々深刻になっています。
祖父が墓を建てたがずっと家系が続くとは限らないのでお墓を建てるときは相談してほしかった。永代供養という選択もあるので。
墓じまい検討中兵庫県・48歳・女性
「将来のことを考えると、自分の代で整理しておいた方がいい」という思いから、生前に墓じまいを選ぶ方が増えています。

神戸市での墓じまいの流れ
墓じまいは「①家族への相談→②お寺・霊園への連絡→③改葬先の確保→④行政手続き→⑤お墓の解体→⑥納骨」という順番で進めます。各ステップのポイントを確認しておきましょう。
① 家族・親族への相談
最初のステップは、お墓に関わる家族・親族全員への相談です。墓じまいはお墓という共有の場所に関わる話であるため、一人の判断で進めると後々トラブルになることがあります。全員の合意を得てから次のステップへ進みましょう。
② お寺・霊園への連絡と離檀手続き
現在のお墓がお寺の境内にある場合は、住職に墓じまいの意向を伝えます。唐突に切り出すのではなく、「後継者がいない」「管理が難しくなってきた」など事情を誠実に伝えることが円満な墓じまいへの近道です。神戸市内には多くの寺院が点在しており、宗派によって手続きが異なる場合があります。民間霊園・公営墓地の場合は管理事務所へ連絡して、返還手続きの流れを確認します。
③ 改葬先の確保(申請手続きを進める前に必須)
改葬先を先に決めておくことが重要です。神戸市への改葬許可申請には、新しい供養先が発行する「受入証明書または使用許可書」が必要になります。供養先が決まっていない状態では申請を進めることができませんので、この順番を守ることが手続きをスムーズに進めるポイントです。
④ 神戸市への改葬許可申請
改葬先が決まったら、神戸市の担当窓口に改葬許可申請を行います。詳しくは次の章で解説します。
⑤ お墓の解体・撤去
改葬許可証が交付されたら、石材店にお墓の解体・撤去を依頼します。その前に、お寺で閉眼供養(魂抜き)を行うのが一般的です。費用は石材店によって大きく異なるため、複数社から相見積もりを取ることをおすすめします。
⑥ 新しい供養先へ納骨
遺骨を取り出し、新しい供養先に納骨すれば墓じまいは完了です。
遠方にあった墓を近くに移転。供養後、石材店にお願いし写真等でやり取りしました。丁寧に骨集めをして下さいました。
墓じまい経験者大阪府・69歳・男性
書類の準備に想像以上に時間がかかることもあります。余裕を持ったスケジュールで進めることが大切です。墓じまいの各ステップの詳しい内容は墓じまいの流れを8ステップで解説もご参照ください。

神戸市での改葬許可申請の手続き
遺骨を別の場所に移すには、法律に基づいて「改葬許可申請」を市区町村に提出し、「改葬許可証」を取得する必要があります。神戸市での申請方法を具体的に説明します。
担当窓口と問い合わせ先
神戸市では、健康局斎園管理課が改葬許可申請の窓口です(市役所1号館20階)。なお、神戸市立墓園(鵯越墓園・舞子墓園・西神墓園など)からの改葬については、各墓園の管理事務所でも受け付けています。まずは電話で書類の準備について確認してから窓口に向かうと、書類不備を防ぐことができます。
神戸市 健康局 斎園管理課 TEL 078-322-5251

必要書類
申請に必要な書類は主に2点です。
① 改葬許可証交付申請書
神戸市の窓口またはホームページからダウンロードできます。現在の埋葬先(お寺や霊園の管理者)による証明が必要になる場合があります。事前に現在の墓地管理者にも連絡しておきましょう。
② 改葬先の受入証明書または使用許可書
新しい供養先が発行する書類です。この書類がないと申請が進められないため、必ず改葬先を決めてから手続きに入ることが前提になります。
申請から許可証交付まで
書類を揃えて窓口に提出すると、改葬許可証が交付されます。手続き自体はさほど複雑ではありませんが、書類に不備があると再度窓口へ足を運ぶことになるため、事前確認が大切です。
なお、改葬許可申請書の作成を専門家に依頼する場合は、行政書士に相談する方法もあります。お寺との交渉でトラブルが生じている場合は、弁護士への相談が適しています。
神戸市の墓じまい費用の目安
墓じまいにかかる費用は、大きく「①離檀料」「②石材店への解体・撤去費用」「③改葬先への費用」の3つに分かれます。それぞれの目安を確認しておきましょう。
① 離檀料(お寺のお墓の場合)
お寺の境内にお墓がある場合、檀家をやめる際にお寺へ納めるお布施が発生します。金額は宗派やお寺との関係によって異なりますが、3〜20万円程度が一般的な目安です。高額な離檀料を強く求められた場合でも、法的な支払い義務はありませんので、冷静に話し合うことが大切です。民間霊園・公営墓地のお墓には発生しません。
② 石材店への解体・撤去費用
墓石を解体して区画を更地に戻す費用です。当サイトの調査(墓じまい実態調査2026(墓じまいパートナーズ)、2026年3月、経験者n=52)では「10万円未満」と「30〜50万円」がそれぞれ19.2%で最多でした。石材店によって1.5〜2倍程度の価格差が生じることがあるため、必ず複数の石材店に相見積もりを取ることをおすすめします。
良い石材店を選ぶことが第一で見積りは必ず取る
墓じまい経験者大阪府・72歳・女性
③ 改葬先への費用
永代供養墓・納骨堂・樹木葬・散骨など、選ぶ供養先によって費用はさまざまです。数万円程度から数十万円以上まで幅があります。費用だけでなく、立地や管理のしやすさも含めて比較することが大切です。
総額の目安
これら3つを合わせた総額は30〜150万円程度になるケースが多いです。お寺のお墓か霊園かによって、また墓石の大きさや選ぶ供養先によっても変わります。「思ったより費用がかかった」と感じる方も少なくないため、余裕を持った資金計画を立てておきましょう。
費用を抑えるための具体的な方法は墓じまいの費用を抑える方法で詳しく解説しています。また費用の詳細な内訳については墓じまい費用はいくら?もあわせてご覧ください。

神戸市に墓じまいの補助金はある?
結論からお伝えすると、2026年時点で神戸市には墓じまい(改葬)に対する補助金・助成金制度はありません。最新情報は神戸市公式サイトでご確認ください。
費用を抑えるためにできること
補助金がない分、費用を工夫することが大切です。石材店は複数社から相見積もりを取ることで費用を抑えられる可能性があります。また、供養先も合祀型の永代供養や散骨など費用を抑えやすい選択肢があります。具体的な節約方法は墓じまいの費用を抑える方法をご参照ください。
神戸市の市立霊園・公営霊園
神戸市には市が運営する公営霊園があります。鵯越墓園(約200ha)・舞子墓園・西神墓園・追谷墓園の4ヶ所があり、市民であれば申し込み資格があります。公営霊園は民間霊園に比べて費用が抑えられる傾向がありますが、空き区画が少なく抽選になることもあります。
墓じまいをして改葬先として公営霊園を検討する場合は、神戸市の担当窓口(健康局斎園管理課)に問い合わせて、現在の空き状況や申し込み条件を確認してください。なお、墓じまいの補助金制度は現時点では設けられていません。
墓じまい後の供養先の選び方
神戸市は関西エリアの中核都市であり、市内および兵庫県・大阪府近郊に多様な供養施設があります。墓じまい後の供養先として代表的な4つの方法をご紹介します。
永代供養墓
お寺や霊園が永代にわたって供養・管理してくれる埋葬形態です。承継者が不要なため、「自分の代で終わりにしたい」という方に選ばれています。費用は数十万円程度が目安です。詳しくは墓じまい後の永代供養をご参照ください。
納骨堂
屋内の施設に遺骨を収蔵する方法で、都市部に多く存在します。神戸市内にも複数の納骨堂があり、管理の手間がかからない点が特徴です。費用は数万〜数十万円程度と幅があります。詳しくは墓じまい後の納骨堂をご参照ください。
樹木葬
樹木を墓標とした自然葬で、近年人気が高まっています。六甲山系の自然豊かな神戸市近郊にも施設があり、自然の中で眠りたいという方に選ばれています。詳しくは墓じまい後の樹木葬をご参照ください。
散骨
粉骨した遺骨を海や山などに散布する方法です。神戸港に近い地理的環境から、海洋散骨を選ぶ方もいます。費用を抑えやすく、自然に還るという考え方から選ぶ方もいます。詳しくは墓じまい後の散骨をご参照ください。
自分の子供世代に荷物を押し付けたく無い、宗教家への不信感
墓じまい検討中愛知県・56歳・男性
どの方法が合っているかは、費用・アクセス・宗教的なご要望によって異なります。複数の選択肢を比較しながら、ご家族で話し合って決めることをおすすめします。
お墓までは自宅から車で1時間ほどかかります。今はまだ元気なので通えますが、自分がさらに歳を取り、車の運転ができなくなった時に、子供たちにわざわざこの場所まで墓参りに来させるのは忍びないと感じるようになりました。
墓じまい経験者兵庫県・40代・男性
よくある質問
神戸市での改葬許可申請は自分でできますか?
はい、自分で申請できます。神戸市の健康局斎園管理課(TEL 078-322-5251)が窓口で、必要書類は改葬許可証交付申請書と改葬先の受入証明書の2点が基本です。書類の準備や手続きに不安がある場合は、行政書士に相談する方法もあります。
神戸市立墓園からの改葬はどこで手続きしますか?
神戸市立墓園(鵯越墓園・舞子墓園・西神墓園など)に所在するお墓の場合は、各墓園の管理事務所でも改葬許可申請を受け付けています。一般の寺院・民間霊園からの改葬は健康局斎園管理課へお問い合わせください。
神戸市での墓じまい費用はいくらかかりますか?
離檀料・石材店への解体費用・改葬先への費用を合わせると、30〜150万円程度になるケースが多いです。お寺のお墓か霊園かによって費用構成が異なります。複数の石材店から相見積もりを取ることで費用を抑えられる場合もあります。
神戸市に墓じまいの補助金はありますか?
2026年時点では、神戸市に墓じまい専用の補助金制度はありません。費用を抑えるには、石材店の相見積もりや、費用を抑えやすい供養先の選択が有効です。最新情報は神戸市公式サイトでご確認ください。
墓じまいで遺骨を取り出す際に儀式は必要ですか?
必ずしも必要ではありませんが、お寺のお墓の場合は閉眼供養(魂抜き・お性根抜き)を行うのが一般的です。ご家族の気持ちや宗派の慣習に合わせて、住職や石材店に相談しながら進めましょう。
まとめ:神戸市で墓じまいを進めるために
神戸市での墓じまいについて、重要なポイントをまとめます。
- 高齢化率29.2%(全国平均28.7%超え)・単身世帯率43.4%という実情から、承継者不在の問題は年々深刻になっています。早めの検討が将来の安心につながります。
- 改葬許可申請の窓口は健康局斎園管理課(TEL 078-322-5251)。神戸市立墓園からの改葬は各墓園管理事務所でも受け付けています。
- 申請に必要な書類は「改葬許可証交付申請書」と「改葬先の受入証明書」の2点が基本。改葬先を先に決めてから申請を進めましょう。
- 補助金は2026年時点でなし。費用は複数社の相見積もりや供養先の選択で調整できます。
- 供養先の選択肢は永代供養墓・納骨堂・樹木葬・散骨など。神戸市内および関西エリアに多様な施設があります。
墓じまいは一度で完了する手続きではなく、家族との話し合い・お寺や霊園との調整・行政手続き・石材店の手配など、複数のステップが必要です。まずはご家族で現状を共有し、窓口や石材店へ相談してみることが第一歩です。
墓じまい完全ガイドでは、手続き全体の流れや費用の詳細を解説しています。あわせてご活用ください。





