\ 入力なし、選択だけですぐわかる /

墓じまい費用10秒見積(無料)
市営霊園の墓じまい|手続きの流れと費用をわかりやすく解説

市営霊園の墓じまい|手続きの流れと費用をわかりやすく解説

公開:2026年3月16日
更新:2026年3月23日
小林玉喜
執筆者
小林玉喜
墓じまいパートナーズ代表

実家の墓じまいを経験したことをきっかけに、墓じまいパートナーズを創業・運営。現在は相談サポートや情報提供を通じて安心して墓じまいを進められるよう支援している。

市営霊園は、市区町村が管理・運営する公営の墓地です。お寺の墓と異なり、住職への離檀交渉も離檀料も発生しないため、その点では進めやすい面があります。しかし「お寺の墓より手続きが少ない」というわけではありません。

改葬許可申請、書類の収集、石材店の手配、区画を更地に戻す原状回復——これらはお寺の墓と同様に必要です。「市営霊園だから楽だろう」と思い込んで準備が遅れると、書類の不備や日程のズレが起きやすくなります。

この記事では、市営霊園の墓じまいの手続きの流れ・必要な書類・費用の目安を整理します。これから検討を始める方の「最初の一歩」として、ぜひ参考にしてください。

墓じまい全体の流れについては、墓じまい完全ガイドもあわせてご覧ください。

市営霊園の特徴とお寺の墓との違い

市営霊園とは、市区町村(市・区・町・村)が管理・運営する公営の墓地です。都道府県立の霊園とは異なり、原則としてその市区町村に居住・在勤・在学している方を対象に区画を提供しています。

申込みは抽選制を採用している自治体が多く、人気の霊園では数倍から十数倍の競争率になることもあります。そのため、区画を保有していること自体が貴重なケースも少なくありません。墓じまいを決断する前に、「本当に返還してよいか」を家族全員で十分に話し合うことをおすすめします。

お寺の墓との最大の違いは「離檀交渉がない」こと

市営霊園の墓じまいがお寺の墓と異なる最大のポイントは、住職への離檀交渉が不要な点です。市営霊園には特定の寺院との檀家関係がないため、離檀料も発生しません。

ただし、それ以外の手続きはお寺の墓と共通しています。

項目

市営霊園

お寺の墓

住職への離檀交渉

不要

必要

離檀料

不要

3〜20万円程度

改葬許可申請

必要

必要

埋蔵証明書の発行元

市区町村の管理事務所

住職

原状回復(更地返却)

あり

寺院による

離檀交渉がないぶん精神的・金銭的な負担は軽くなりますが、改葬に必要な行政手続きや石材工事は変わらず必要です。「離檀がない分だけ違う」という理解で準備を進めてください。

市営霊園の墓じまいの手順

市営霊園での墓じまいは、準備から完了まで3〜6か月程度かかるのが一般的です。書類の取得や石材店の日程調整などで想定より時間がかかることも多いため、思い立ったら早めに動き出すことが大切です。

STEP1:親族と話し合い、全員の合意を得る

墓じまいは、お墓にゆかりのある親族全員に関わる決断です。区画の名義人が誰か、納められている遺骨は誰のものかを事前に確認したうえで、遺骨の行き先について家族で話し合いましょう。後から「聞いていなかった」とトラブルになることを防ぐためにも、決定を急がず、全員が納得した状態で次のステップへ進んでください。

墓じまい実態調査2026 — 回答者の声

親族の理解を得るのが大変でした。

墓じまい経験者 千葉県・69歳・男性

STEP2:新しい供養先を決める

墓じまいに取りかかる前に、まず遺骨の新しい行き先を決めることが必須です。改葬許可申請には、新しい供養先が発行する受入証明書が必要なため、供養先が決まっていない状態では正式な手続きを進められません。

「手続きを進めながら供養先を探そう」という順番では必ず書類が揃わず、申請が止まってしまいます。供養先の決定を最初の優先事項として動き始めてください。

主な供養先の選択肢としては、永代供養墓・納骨堂・樹木葬・散骨などがあります。費用や管理の手間、お参りのしやすさを家族と相談しながら選びましょう。

STEP3:市区町村の管理事務所に連絡する

供養先の見通しがついたら、墓地を管理する市区町村の担当窓口に連絡します。担当窓口の名称は自治体によって「環境課」「市民課」「公園緑地課」などさまざまです。まず電話で「市営霊園の墓じまいについて相談したい」と伝えると、適切な窓口に案内してもらえます。

担当者から返還に必要な書類・手順・スケジュールの説明があります。改葬許可申請に必要な埋蔵証明書の発行もここで依頼します。年間管理料(使用料)に滞納がある場合は、返還手続きの前に精算を求められることがあるため、支払い状況を確認しておきましょう。

STEP4:役所で改葬許可申請を行う

必要書類を揃えたうえで、現在の墓地がある市区町村の役所に「改葬許可申請書」を提出します。申請先はご自身の住所地の役所ではなく、墓地がある市区町村であることに注意してください。

申請後に改葬許可証が交付されます。書類に漏れや不備があると何度も役所へ足を運ぶことになるため、必要な書類と記入事項を事前に担当窓口で確認してから準備することをおすすめします。

STEP5:石材店を手配する

墓石の解体・撤去を依頼する石材店を選びます。市営霊園によっては工事できる業者を指定している指定石材店制度が設けられており、指定外の業者に依頼できない場合があります。石材店を探す前に、まず管理事務所で指定業者の有無を確認してください。

指定がない場合は、複数社から相見積もりを取ることをおすすめします。費用は区画の広さや石材の量、重機の搬入が可能かどうかなどで大きく変わります。1社だけで決めず、見積もり内容と金額を比較した上で判断しましょう。

STEP6:閉眼供養(魂抜き)を行う

墓石を撤去する前に、閉眼供養(魂抜き)を行います。ご自身の信仰や宗派に応じたお坊さんや神職に依頼してください。市営霊園は宗派不問のため、信仰に合わせた形で執り行えます。無宗教の方はこのステップを省略することもできます。

STEP7:遺骨の取り出しと墓石撤去・区画の原状回復

石材店が墓石の解体・撤去と遺骨の取り出しを行います。工事後は区画を更地に戻し、管理事務所へ返却します(原状回復義務。費用は自己負担です)。返還が完了すると、永代使用権は消滅します。

複数人の遺骨が納められている場合は、工事前に石材店と作業内容を十分に確認しておきましょう。

STEP8:新しい供養先に納骨する

改葬許可証を新しい供養先に提出し、遺骨を納骨して完了です。

市営霊園の墓じまいに必要な書類

改葬の手続きでは、複数の窓口からそれぞれ異なる書類を取得する必要があります。「どれから集めればいいか」迷ったときは、最後に揃う書類から逆算すると整理しやすくなります。

受入証明書は新しい供養先が決まってから初めて発行してもらえる書類です。これがないと改葬許可申請が進まないため、供養先の確定が出発点となります。

書類の様式や必要部数は自治体によって異なります。書類を集め始める前に、現在の墓地がある市区町村の役所に「改葬許可申請に必要な書類を教えてください」と問い合わせておくと、不備による手戻りを防げます。

市営霊園の墓じまいにかかる費用の目安

市営霊園の墓じまいにかかる費用は、総額で30〜100万円程度が目安です。お寺の墓と比べて離檀料が不要なぶん費用を抑えやすい傾向がありますが、石材の撤去費用や新しい供養先への費用は同様に必要です。

費用の中で最も大きな割合を占めるのは石材撤去・解体費用です。金額は墓石の大きさ・数量・区画の広さによって変わります。重機が入れない場所や狭い通路に面した区画では手作業が多くなり、費用が上がるケースもあります。

石材店を選ぶ際は、複数社に見積もりを依頼して内容と金額を比較しましょう。市営霊園によっては指定石材店制度が設けられており、その際は指定業者の中から選ぶことになります。

墓じまい実態調査2026 — 回答者の声

石材店に相談すると良いアドバイスをもらえた。

墓じまい経験者 大阪府・67歳・男性

新しい供養先の費用は選ぶ方法によって幅があります。「〇〇万円で必ずできる」という断定的な見積もりには注意が必要です。費用はご自身の状況(墓石の規模・選ぶ供養先・地域の相場)によって大きく変わります。複数の施設に問い合わせて比較検討することをおすすめします。

市営霊園の墓じまいで気をつけること

担当窓口の名称は市区町村によって異なる

市営霊園の手続き窓口は、自治体によって「環境課」「市民課」「公園緑地課」「施設管理課」などさまざまです。「市営霊園の墓じまいについて相談したい」と電話で問い合わせると、適切な担当部署に案内してもらえます。最初の問い合わせ先がわからなくても、市役所の代表番号に電話するところから始めましょう。

管理料の滞納がある場合は早めに確認を

市営霊園の年間管理料(使用料)を長期間滞納している場合、返還手続きの前に未払い分の精算を求められることがあります。気づかずに手続きを進めようとして、途中で止まってしまうケースもあります。墓じまいを検討し始めた段階で、管理事務所に支払い状況を確認しておくことをおすすめします。

返還した区画は再使用できない

一度返還した区画の永代使用権は消滅します。市営霊園の区画は抽選で取得したものが多く、返還後に同じ霊園の区画を再取得することは難しいのが実情です。「やはり続けておけばよかった」という後悔につながらないよう、返還前に親族全員が納得しているかを十分に確認してください。

供養先が決まらないと手続きが止まる

受入証明書は供養先が決まってから初めて取得できます。「手続きを動かしながら並行して供養先を探す」という進め方では書類が揃わず、改葬許可申請が止まってしまいます。必ず供養先を先に確定させてから、他の手続きを進める順番で動いてください。

よくあるご質問

市営霊園の墓じまいに離檀料はかかりますか?

かかりません。離檀料はお寺の檀家関係を解消する際に発生するものであり、市営霊園には檀家関係がないため不要です。ただし、年間管理料に滞納がある場合は、返還手続きの前に精算が必要になります。

改葬許可申請はどこの役所で手続きしますか?

現在の墓地がある市区町村の役所で申請します。ご自身の住所がある市区町村の役所ではありませんのでご注意ください。担当窓口の名称は自治体によって「環境課」「市民課」「生活環境課」などさまざまです。事前に電話で確認してから訪問すると手間が省けます。

市営霊園の石材店は自分で選べますか?

市営霊園によっては、工事できる石材店を指定している場合があります。その際は指定業者の中から選ぶことになります。指定業者制度がない場合は自分で選べますが、いずれにしても石材店を探す前に管理事務所へ確認してから進めることをおすすめします。

手続きにどのくらい時間がかかりますか?

親族の合意・供養先の決定・書類収集・石材店の手配・工事・納骨まで、一般的に3〜6か月程度かかります。書類の不備や石材店の工事スケジュール、供養先の空き状況などで前後することもあります。余裕を持って早めに動き出すことが大切です。

まとめ

市営霊園の墓じまいは、住職への離檀交渉や離檀料が不要なぶん、精神的・金銭的な負担は抑えやすい面があります。一方で、改葬許可申請・書類収集・石材撤去・原状回復といった手続きはお寺の墓と同様に必要です。

手続きを進める上で、特に意識してほしい2つのポイントがあります。

まず、供養先を先に決めることです。受入証明書がないと改葬許可申請が進みません。「手続きを進めてから供養先を探す」という順番では必ず詰まります。

次に、管理事務所に早めに連絡することです。担当窓口の場所・必要書類・指定石材店の有無など、市ごとに異なる情報をここで確認できます。電話一本でかなりの情報が得られるため、迷ったらまず連絡してみてください。

墓じまい実態調査2026 — 回答者の声

大変だけれども、なんとかできる。

墓じまい経験者 東京都・48歳・男性

「何から始めればよいかわからない」という方は、まず市区町村の管理事務所に相談することから始めてみてください。手続き全体の流れが整理され、最初の一歩が踏み出しやすくなります。それでも不安が大きい場合は、墓じまいの代行業者への相談も選択肢のひとつです。

墓じまい完全ガイド

墓じまいの流れ、費用の目安、墓じまい後の供養方法までをわかりやすく解説しています。

ガイドを読む

関連記事

「#手続き」の記事

墓じまいパートナーズのサービス

墓じまいの手続きから供養先の選定まで、 専門スタッフがトータルでサポートいたします。 まずはサービス内容をご確認ください。

サービス内容を見る